アートな雪像に花火にライブ!「スノーカントリーフェス 2017 in 十日町」で雪国の冬を遊び尽くす

2017.02.08

3年に一度、現代アートのフェスティバル「大地の芸術祭」が夏に開催される十日町市は、雪国新潟の中でも有数の豪雪地帯。そこには昔から雪を楽しむ文化があり、近年では若い人たちや県外の人たちも積極的に関わり、年々盛り上がりを見せています。十日町市では1月~3月に市内で行われる冬の12のイベントを総称して「Snow Country Fest(スノーカントリーフェス)in 十日町」と命名。今回はそのなかから選りすぐりの3イベントを、押さえておきたいお土産情報や2017年ならではの情報とともにご紹介します。

【十日町雪まつり】歴史と迫力の雪の祭典

十日町市の冬のイベントとしてまず挙げられるのが、2017年で68回目を迎える「十日町雪まつり」。初開催は1950年と札幌の雪まつりと同じ年ですが、実は十日町市の方が2週間ほど早く始まったという歴史があります。「雪を友とし、雪を楽しむ」という住民の自発的な思いから生まれたお祭りであり、十日町市は「現代雪まつり発祥の地」とも言われています。

市内28箇所の「おまつりひろば」と呼ばれる会場には、有志が作ったユニークな雪像が登場し、屋台や餅つきなどの催しも楽しめます。さらに有名アーティストのライブや花火を楽しめる「雪上カーニバル」、十日町雪まつり発祥のスポーツ「ツマリアンボール選手権大会」(雪上バレーボール)など内容盛りだくさんの一大イベントです。2017年は2月17日(金)18:00~19日(日)16:00の3日間開催されます。
▲2016年市長賞「琵琶懸城…憂愁…」(城之古青年会)

見どころはなんといっても、芸術性の高い約70もの雪像。夜にはライトアップもされます。各会場に登場する雪像はその地域の住民や有志、学校など、様々な団体によって作られ、それらを競い合うコンテストも行われます。20名ほどのメンバーで構成されている団体が多く、1団体につき1体を制作。主に仕事の後や休日などに集まり、約10日ほどかけて作られています。

各団体大きさだけでなく、モチーフや魅せ方にも工夫が凝らされていて見応え十分!特に大きさに規定がないので、大きいものだと横20m、高さ5mに及ぶものが登場することもあるそうです。
▲2016年市長賞「ほんとうはあったもう1つのアリス」(七和地区振興会)

新潟県外から雪像づくりに参加する団体もあります。十日町市の下条地区と交流がある東京都日野市の団体「ひのスノーマン」や、地元の人と日大芸術学部の学生が一緒に作る団体は常連。保育園児や小学生、中学生などの子どもたちが作る作品も見応えたっぷりです。

各会場に点在する作品の他にも、家の前や商店街にも雪まつりを盛り上げようという市民の手によって雪像が作られるので、街を歩く間も雪まつり気分を楽しめます。

2日目に開催される「雪上カーニバル」には、豪華ゲストが続々と登場!2017年はMCにイジリー岡田とたんぽぽを迎え、歌手の華原朋美、DA PUMP、岡本知高、サラオレイン、NGT48(雪上カーニバルメンバー)と、多彩な顔ぶれ。

さらにこの「雪上カーニバル」のフィナーレでは、打ち上げ花火とともにステージ幅いっぱいのナイアガラの花火が彩りを添えます。
▲2016年の雪上カーニバルの様子。ライブステージももちろん雪製になります

28箇所のおまつりひろばでは、会場ごとに郷土料理を食べたり、餅つきをしたり、雪のアクティビティに挑戦したりと楽しみ方は盛りだくさん。
屋台ではお蕎麦やのっぺ汁といった郷土料理に加え、近年人気の「妻有ポーク」ももちろん堪能できます。珍しいものだと焼いたカジカを入れた、日本酒の熱燗「カジカ酒」。とっても温まるとあって、ぜひ試してみたい一杯です。

お酒を飲んで車の運転ができなくなっても、十日町駅を中心に歩いて行ける範囲にも会場は複数あるのでご安心を。また巡回バス(有料)に乗れば遠くの会場へも移動はスイスイ。

見て、遊んで、食べて、たっぷり冬の十日町の魅力を体感できる3日間になること間違いなし!

【豪雪JAM】唯一無二の野外雪上フェス

そして「十日町雪まつり」の3日目に行われる、野外雪上の音楽フェスが「豪雪JAM」です。
▲2015年のステージの様子

「大好きな街・十日町がもっと誇りを持てる街にしたい!」という想いから地元出身の若者が立ち上げた音楽イベントで、2017年で10回目の開催を迎えます。コンセプトに地元密着&地元活性化を掲げ、8組のアーティストが出演。運営は約80人のボランティアが行っています。

人気は年々加速し、リピーターも多く、2016年はアフターパーティーも含めると3,600人を超える来場者が訪れたほどの盛況ぶりです。東京からはツアーバスが出ているので、行きやすさもバッチリ。
▲地元の人から全国のファンまで大盛り上がり!

「雪があるので、音が反響しなくてとってもいい音でライブ音楽が聴けるんです。いろいろなフェスを回っている飲食店の人にも『一番音がいい』と言われたこともあるくらい。ビールがぬるくならないのも豪雪JAMならではですね(笑)」と発起人の樋熊篤史(ひぐまあつし)さん。

出演者には、旬のアーティストや新潟初登場のアーティストを必ず入れるといったこだわりがあります。2017年の参加アーティストはSAIRU、SARATOGA、YOUR SONG IS GOOD、児玉奈央 & Magical Echo Land、三宅洋平、大竹重寿 元晴・小泉P克人・小林洋太・中里たかし、切腹ピストルズ、Gravityfreeの8組になります。※2017年はアフターパーティーは開催されません。

会場には有料ゾーン(前売り・各税込:4,000円、当日券4,500円)と、無料ゾーンがあり、両ゾーンで音楽はもちろん、物販や25店舗が出店する屋台を楽しむことができるので、まずは気軽に会場へ。食事を楽しむ際は、是非お箸やお皿を持参して、気軽にできるエコ活動に参加してみましょう。
▲リユース食器の利用や食器の持参への積極的な取り組みは、豪雪JAMの特徴の一つ

そしてお土産には「豪雪ジャム」を是非!もともとは地元の人が豪雪JAMを食べる「ジャム」と勘違いをしたのがきっかけでつくられたという一品。ジャムといっても、中身はいろいろな種類のお味噌なので、いくつか買って食べ比べをしてみるのもオススメです。
▲「豪雪ジャム」は500円(税込)。「ガガ南蛮味噌」「にんにくゴマ味噌」「しょうゆの実」など数種類並ぶので、まずは試食をして味の違いを楽しんで

毎年新しい試みに挑戦する豪雪JAM。2017年は10周年を記念したプレゼントなどを用意(※先着順。詳しくは豪雪JAMホームページへ)。「お客さん同士もスタッフもアットホームなフェスです。そこにいるだけで楽しい時間になりますよ」(樋熊さん)。おしくらまんじゅうや雪ダイブはOKとのことなので、思う存分雪上ならではのフェスを満喫してみては。
▲会場では大人も子どもも楽しめる工夫が随所に見られます

【越後妻有 雪花火】天上には三尺玉、地上には“光の種”の花畑!

▲花火と“光の種”による幻想的な景色が広がる「越後妻有 雪花火」(撮影:中村脩)

花畑のような色とりどりの“光の種”が光を放つ雪原と打ち上げ花火。その幻想的な雪の世界に包まれるイベント「越後妻有 雪花火」が、2017年は3月4日(土)に行われます。

広大な雪原に咲く約2万個の“光の種”の花は、大地の芸術祭参加アーティスト・高橋匡太(たかはしきょうた)氏と延べ約100人のサポーターによるアート作品「Gift for Frozen Village 2017」。2017年は会場をあてま高原リゾートベルナティオに移し、雪国に一足早い春を届けます。
▲高橋匡太氏制作「Gift for Frozen Village 2015」(撮影:中村脩)

夜空にはミュージックスターマインや、二尺玉、さらには三尺玉の花火も打ち上がります。まるで花火が降ってくるかのように、間近で見ることができる「雪花火」。「Gift for Frozen Village 2017」と花火という二つの光の芸術がコラボし、一夜限りの夢のような景色を生み出します。

「Gift for Frozen Village 2017」は日が暮れる17:30~20:00頃まで、「雪花火」は19:00~数分間。地上に光の花畑、そして天上には花火の大輪の花が同時に咲く、この日ここでしか味わえない、忘れられない感動体験になりそう!

そして、ここの会場の屋台エリアには、妻有ポークを使ったうどんやのっぺ汁、ご飯とたくあんのセットなど、地元の食材にこだわった10~15店舗が並びます。雪原の中で、新潟の料理もぜひ楽しんでください。

冬の十日町で、雪国ならではの文化や遊びをたっぷり楽しもう!

雪と生活が密接する日常は、実際のところ大変なものがあります。でも、イベントの話を伺うほどに感じるのは「雪を徹底的に楽しんじゃおう」という精神。

「雪まつりは、もともと市民が冬のつらさを逆手に取って楽しもうと始めたもので、雪まつりになると皆さんアツい!雪まつりのような伝統的なイベントの他にも、最近は今までになかった『越後妻有 雪花火』や『雪の運動会』などのイベントも出てきて、『雪でこんなこともできるんだな』という想いが生まれてきているのも確かです」

「夏の十日町は大地の芸術祭で認知が広まってきましたが、実はこの土地の特徴は冬にこそあります。雪の面白さや魅力、雪国ならではの文化や遊びを楽しんでもらえる季節だと思います。外国の方もスキーで湯沢や妙高までいらっしゃいますが、一歩足を伸ばして日本の雪国の暮らしぶりを楽しんでもらいたいと思います」

と、取材をさせていただいた十日町市産業観光部観光交流課の方がおっしゃられていたことが印象的でした。
▲2016年度「十日町雪まつり」の会場のひとつ「コミュニティ広場」の様子。温かい食事のテントはもちろん、射的や綿あめといった縁日のようなコーナーも

今回紹介したイベントの他にも、アーティストや市民、観光客が一緒になって楽しむ雪を活かした運動会や、伝統の奇祭「むこ投げ・すみ塗り」など、まだまだ冬の十日町市のイベントは盛りだくさん!その数は12にものぼります。

どのイベントに参加するにも気をつけたいのが防寒対策。日中はもちろんのこと、夜のイベントはさらに冷え込みます。ショートブーツや普通の長靴では滑ったり寒かったりするので、スキー場や雪山に行くつもりの格好がベストとのことです。

首都圏から電車で110分という実は好アクセスの十日町市(東京駅~十日町駅間)。周囲にはスキー場や温泉もあるので、「Snow Country Fest 2017 in 十日町」とあわせて休日を存分に満喫するスケジュールもオススメです。寒い冬をホットに楽しめる十日町市へ、ぜひ遊びに行ってみませんか?
丸山智子

丸山智子

ライター・コピーライター。新潟をもっと楽しくするWEBマガジン「にいがたレポ」参加ライター。東京の編集プロダクション、広告制作会社を経て2014年より新潟でフリーランスに。イベントの宣伝・広報、地方情報誌、住宅情報誌、会報誌等での執筆、広告の企画制作などの分野で活動中。関心分野は、和菓子・日本文化・舞台芸術。

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