真剣試し斬り体験/休日引きこもり系男子の男磨き旅Vol.1

2015.06.17

「普段の休みの日、何をして過ごしてますか?」僕はたいていゲームをしたり映画を観たり、HDDに溜まった一週間分のテレビ番組を見たりと、テレビの前からほぼ動きません。そして気づけばサザエさんがテレビから流れているという受け入れがたい現実を毎週繰り返しているのです。そんな非リア充な僕のような方々でも、土日を有意義に、かつ男を磨ける体験スポットを紹介していきたいと思います。

こんにちは。インターネットの片隅でライターをしている長橋と申します。
夏とビキニギャルが苦手です


突然ですが、僕はクエンティン・タランティーノ監督の映画「キル・ビル」が大好きです。ストーリーもさることながら、その白熱した剣さばきに14歳の僕は大変興奮したものです。

しかし、主人公は身体能力が抜群だとしてもアメリカ人じゃないですか。侍の血が流れている日本人の僕の方が潜在能力はあるのかもしれませんよね。しかも剣術を身につけることができれば、いざという時に女の子を悪い奴から守る事ができるかもしれません。となれば。

今回は「真剣試し斬り」に挑戦。時代劇などでおなじみの本物の“日本刀”を使って試し斬りをしてきました。

僕の心のホラ貝が、商店街に響き渡る

久々の野外活動にテンションがあがる僕


侍になることができる場所。それは都営大江戸線の光が丘駅で下車し、バスに揺られて10分ほどの場所にあります。しかし、侍がいた時代にはバスのような文明の利器はないですよね。ということで歩いて向かうことにしました。同行したカメラマンは、「冗談でしょ? バスに乗りましょうよ」と愚痴っていましたが、問答無用で引っ張っていくことに。
日差しが似合わないよね、ってよく言われます


僕は体に似合わず、小さいころは野球を習っていました(もちろん試合には出してもらえませんでしたが)。その当時監督に教えられた、「バットは腕で振るんじゃない、体を使うんだ」という名言は大人になった今でも忘れられません。もしかしたら日本刀も同じような感じなのじゃないかと、物思いにふけながら歩いていきました。
腕だけで振るとこうなります


侍の気持ちで歩くこと30分、道場の前に到着。普段は家に引きこもってばかりなので、長距離を歩くと汗をかくということを忘れていました。僕の知らない間に季節は夏になっていたようです。
この道場、パッと見は普通の住宅。想像と違うので戸惑いがありましたが、探してみると一軒家の裏に別の建物が隠れていたのです。まさに“木の葉を隠すなら森の中”ってやつですね。
道場ならではの光景が目の前に広がる


今回、日本刀を使った試し斬りを指南してくれるのは正柳館道場の上田師範。
ここに来る前は、“道場の師範=こわい”というイメージがあったのですが、上田師範はとても親切丁寧に教えてくれます。僕はこわい人が苦手なので心底ホッとしました。
こわくない人

刀の基本を学ぼう

師範「本日の体験は“真剣試し斬り”ですね。ただ、初めての人がいきなり真剣を扱うのは少し危険です。ということで、最初はこちらの刃が付いていない物で振り方の練習をしていきましょう」
まずは刀の握り方から

右手を前、左手を後ろにして刀を持つ。そして右足を前に左足を後ろにして刀を構えます。スタンスの幅は肩幅くらいだそう。心なしかボクシングのスタイルに似ている気がします。(Wiiでしかやったことないけど)
ちなみにこの構え、利き腕によって変えなくていいそうです。
師範「今日は、“袈裟斬り(けさぎり)”という切り方をお教えします。袈裟斬りはまっすぐ刀を振り下ろすのではなく、真上から斜め左に下ろす斬り方です。重力に逆らわず、初めての人でも簡単に斬れるんですよ」

自分の筋力を使って力任せに刀を振るのではなく、刀の重さを活かしあくまでも“降ろす”ことがポイントなのだそう。
熱心に指導をしてくれます



そして、刀は包丁と同じく刃物なので、振り降ろす際に“引く”ことがとても重要。余談なのですが、剣道経験者は相手を“たたく”ことが体に染み込んでいるため、刀を引くことが自然にできず、意外にも苦戦するそうです。何も知らない女性の方がうまいこともあるんだとか。
上に構えて……
振り下ろす!


師範いわく、江戸時代の侍達もこうやって指導を受けていたそうです。でも実は、大半の侍は刀の使い方を知らず、戦といえども叩き合いをやっていることがほとんどだったみたい。

続いては的を使ってのイメージ練習

師範が何かを持ってきました。これは畳を一晩水につけて、水を切って丸めたものだそうです。実はこれ、人の腕をイメージしているとか。ちょっと怖い。
刀の先端から約20cmのところで棒を斬るイメージです。これがなかなか難しい。
振りかぶって……
寸止め!


この寸止めを何回も繰り返し練習します。これができないとスパーンときれいに斬れないそうです。例えると、カミソリで髭を剃るような角度だとか。

いよいよ、真剣を使うときがやってきました。

本気のヤツです

師範「先ほどの刀と光沢が異なることがお分かりでしょうか? 30年使っている刀ですが、斬れ味は抜群ですよ。まずは私がお手本を見せますのでよーく見ていてください」

キルビルの黒幕、ビルも一撃で倒せるんじゃないかという刀さばき
師範「刀を入れたところがまっすぐ斬れていますね。ということは刀に負担がかかっていないということなのです。力任せに切ると、斬り口がギザギザになっちゃったりするんですよ」

師範すごい。こんなにスパーンと斬れるとはびっくりです。さて、お次は僕の番。これは実際にやってみないとわからないかと思いますが、先ほどの練習の時とはまったく異なる緊張が体に伝わります。こんなの日常生活では味わえない……。
日本刀を持つだけで緊張します


いざ挑戦! 気持ちを一旦落ち着けて、魂を込めて、斬ります!

あああああああああああああ

初めての真剣試し斬り、成功しませんでした……。

師範「残念! 振り下ろす際、加減をしましたね。途中で不安や迷いがあるとこのように途中で止まってしまうのです。床は傷つけても構わないですから、思いっきり振り下ろしましょう」
恋を進展させるためには思い切りが肝心だとよく聞きますが、刀もそれと同じということ。成功するにしろ失敗するにしろ、前進することに価値があるのですね。師範に勇気をもらいました。(恋愛ゲームで生かします)

もう一度、挑戦!

ぼくはこれまでの人生、大変多くの失敗をしてきました。しかしその失敗があるからこそ、次の成功につながるものだと信じています。というか、そう思わないと人生やってられませんからね。ということで、早速2回目の挑戦です。
構えて……
振りかぶり……
おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!
斬れた……!!
やばい、めちゃめちゃ嬉しい。
本当、スパーン! と斬れました。感動この上ないです。
師範「おめでとうございます! きれいに斬れましたね。刀を扱うのが初めての方でも、しっかり教えた通りに実践していただければ誰でも斬れるようになります。加えて長橋さんは意外に飲み込みが早かったのも良かったと思います」

僕「久しぶりに人に褒められました」
このあとも何回か挑戦し、うまい具合に斬ることができました。やっぱり僕には侍としての才能があるのかもしれません。
師範、お疲れさまでした。


この真剣試し斬り体験、非リア充の方には是非ともこちらに行ってみることをおすすめします。江戸に生きた侍の気持ちを味わい、勇気をもらうことができるのですから。
(撮影後、父親に電話して聞いたのですが、僕の先祖は農民だそうです。侍の血、流れていませんでした)
写真でみると、だいぶ迫力がある
長橋諒

長橋諒

1989年生まれ、東京都昭島市出身。大人数でお酒を飲むことや、夏ならではのイベントが苦手。アパレル販売スタッフを経てWebライターの世界へ。中島みゆきと中村一義が好き。

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