あんこ好きにはたまらない!金沢の老舗和菓子屋が営む甘味処で、こだわりのあんこを楽しむ

2016.03.20 更新

由緒ある和菓子屋さんが多く軒を連ねる金沢。各店では和菓子の基本である「あんこ」の美味しさをもっと広く世に知ってもらうべく、様々な楽しみ方を提供しています。お土産や贈り物に買って帰るだけではなく、気軽にあんこが楽しめる、おすすめの甘味処をご紹介します。

小豆を使った洋菓子を楽しめる甘味処

中田屋 東山茶屋街店 外観
金沢一の観光街、ひがし茶屋街の一角にあるのは、きんつばで有名な「中田屋 東山茶屋街店」。八百屋だった町屋を改装した店舗は、1階が販売スペースで、2階が「和味(わみ)」という甘味処になっています。
中田屋 和味 内観
▲「和味」の店内。窓からひがし茶屋街の街並みを眺められます
「和味」では中田屋の代名詞であるきんつばをはじめとした和菓子から、小豆を使ったケーキなどの洋菓子を提供しています。
1階で売っているきんつばに使われている小豆は北海道産の大納言ですが、2階の「和味」では、石川県産の小豆の味を楽しんでもらうため、メニュー全てに能登大納言を使用しています。そのため能登大納言を贅沢に使ったきんつばは「和味」でないと味わえないのです。
もちろん、おみやげのきんつばに使われている北海道産の大納言も大粒で風味豊かですが、せっかく石川を訪れたなら地元産のものを味わってみたいですよね。
和味 きんつばと抹茶のセット
▲「能登大納言きんつば 抹茶セット」(540円・税込)。飲み物は抹茶かコーヒーか選べます
もう一つ、注目したいのが小豆を使った洋菓子!甘味処を始めるにあたり新しいものを、ということで洋菓子を始めたそう。そこで早速人気メニューのタルトを注文してみました。
和味 タルトと珈琲のセット
▲「タルト コーヒーセット」(648円・税込)。ドリンクは抹茶も選べます
タルトの上には能登大納言、とら豆、ひよこ豆、うぐいす豆とクルミがふんだんに載っており、豆それぞれの舌触りとクルミのカリカリした食感が楽しめます。タルトの中のしっとりとした抹茶味の生地は甘さ控えめで、豆の甘い煮付とマッチしています。パティシエの神(かみ)さん曰く「甘そうに見えて甘くない」のが特徴だそう。
和味 パティシエ神さん
▲パティシエの神さん。ケーキは全て店内で作っています
タルトだけではなく、他にも小豆を使ったシュークリームやチーズケーキ、ガトーショコラなど色々なメニューがあります。季節ごとに味が変わることもあるので、要チェックです。ケーキは基本的に無くなり次第終了。絶対に食べたい方は、電話して取り置きしておいてもらいましょう。

七輪を使って自分で餅を焼くぜんざいが食べられるお店

続いて訪ねたのはもうひとつの茶屋街であるにし茶屋街。その入口すぐそばに店舗を構えているのは、嘉永2年(1849年)創業の老舗であり落雁(らくがん)で有名な「落雁諸江屋 にし茶屋菓寮 味和以(あじわい)」。
諸江屋 外観
店内は和菓子の販売スペースの奥に喫茶スペース「味和以」が併設されており、上生菓子や季節の甘味などを楽しめます。寒い季節、特に人気なのが、七輪で自らお餅を焼いて楽しむ「能登大納言ぜんざい」(800円・税込)。
諸江屋 味和以 内観
▲外には小さな庭が広がっており、景色を眺めながらゆっくり寛げる
さっそく気になるぜんざいを頼んでみると、始めに切り餅が運ばれてきます。次に既に火を起こしてある七輪がテーブルの上に置かれます。お客さんに楽しんでもらえるよう、七輪を使ってお餅を焼くスタイルを採用しているそうです。
味和以 ぜんざい 切り餅
▲切り餅は新潟県産のものを使用
味和以 ぜんざい 餅を焼いている所
▲お餅が香ばしい匂いをたてて膨らんでいきます
七輪を使ってお餅を焼く風景は、現代の生活ではあまり見られなくなったもの。そうした懐かしさに喜ぶ人も多いそう。また若い人や外国の人は七輪になじみがないため、物珍しいようです。寒い日に七輪で暖を取りながら、火鉢が時折奏でるパチパチという音に耳を傾ける、なんとも風情がありますね。炭は国産のものを使用しており、お餅を焼いた時の香ばしさが全然違うのだとか。
七輪の上でお餅を転がしているうちに、香ばしい良い匂いがしてきました。お餅が焼けた頃合いを見計らうように、温かいぜんざいが運ばれて来ます。
一覧写真 味和以 ぜんざい
味和以 ぜんざいにお餅を入れている所
▲大振りな豆がたくさん入った「能登大納言ぜんざい」
蓋を開けてみると、炊き立ての小豆の香りがふんわりと漂ってきます。その中にはふっくらと粒の大きな小豆がごろごろ!小豆の味と香りと、しっとりとした食感を楽しめます。社長の諸江隆(もろえたかし)さんが小豆を厳選し、炊き方から砂糖の分量まで試行錯誤した末にたどり着いたのが、この能登大納言ぜんざい。和三盆糖を使用したぜんざいは上品な甘さで、小豆の風味を引き立てています。
自分で焼いたお餅を入れて味わうぜんざいは美味しさもひとしお。ぜんざいは5月まで提供しているので、まだまだ寒い日が続く金沢で、体も心もほっと温まるひと時を過ごしてみては?

あんこの味の違いを楽しむ、できたて最中の専門店

柴舟小出 かしこと最中屋 内観
通称「百万石通り」と呼ばれる国道157号線を西の方へ進んでいくと、観光地からは少し離れたところに「柴舟小出(しばふねこいで)」横川本店があります。こちらの工場部分を改装し2015年11月にオープンしたのが、焼き立ての最中がその場で味わえる「かしこと最中屋」。
最中本来の美味しさと、あんこの味の違いを楽しんでほしいという想いから誕生したこのお店は、4種の「小豆あん」とそれぞれのあんに合うトッピングを加えた4種の「組み合わせあん」の計8種類の最中のみというシンプルで潔いメニュー数。
店内では実際に最中が出来上がるまでの工程を見ることが出来ます。注文を受けてから職人さんが最中の皮を焼いていきます。
最中の皮を焼いている所
▲パチパチと音がしたらひっくり返して…
最中にあんを詰めるところ
▲あんを詰めます
あんこはアカネ大納言小豆(北海道産)、能登大納言小豆(石川県産)、きたのおとめ小豆(北海道産)、きたろまん小豆(北海道産)の4種類。小豆本来の味を楽しんでもらうため、砂糖は控えめにしてあるそう。
最中にトッピングを載せている所
▲組み合わせあんのトッピングをのせます
組み合わせあんはアカネ大納言小豆+くるみ、能登大納言+能登粗塩、きたのおとめ小豆+豆乳チーズ風味、きたろまん小豆+抹茶豆乳クリームの4種類。
最中とお茶のセット
▲店内で食べる時は温かいお茶がついてきます。左が「きたのおとめ小豆」、右が「アカネ大納言小豆」(各160円・税込)
できたての最中を一口かじると、皮の香ばしさとサクサクの食感に驚きます!小豆の味に違いなんてあるのかな?と思う人もいるかもしれませんが、小豆によって味の濃さ、口当たりや粒の触感がまるで違うのです!アカネ大納言、能登大納言小豆は濃厚、きたのおとめ、きたろまん小豆は比較的さっぱりとした味が特徴です。
また組み合わせあんで食べることによって、同じあんでも新しい発見を楽しむことが出来ます。それぞれのトッピングはベースのあんの味を邪魔することなく、より一層あんこの風味を引き立ててくれるので、一通り食べ比べてお気に入りを見つけるのもいいかもしれません。
お土産としてのお持ち帰りも可能ですが、時間が経つと最中のサクサク感は減ってしまうので、ぜひともできたてをお店で味わうことをお勧めします。
和菓子の激戦区金沢では、どのお店でもあんこに対するこだわりを感じられます。それぞれのお店の自慢の小豆を使ったあんこスイーツ、できたてをその場で味わうことで、あんこの深みにハマってしまいそうです!
五十嵐美里

五十嵐美里

金沢市在住。地域密着型フリーマガジン『Favo』で編集ページを担当。新人ライターとして日々奮闘中。

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