愛媛といえば、やっぱりみかん!専門店で柑橘ジュース飲み比べ

2016.01.06 更新

愛媛県松山市、日本最古の湯といわれている道後(どうご)温泉のほど近くに、愛媛産柑橘の魅力を発信するお店があります。その名も「10FACTORY(テン・ファクトリー)」。こちらのお店で取り扱っている柑橘はなんと約30種。一つひとつ丁寧に、ジュースやアイス、ジャム、スイーツなどに加工して提供しています。

愛媛県は温州(うんしゅう)みかんの収穫量において全国2位、柑橘類全体の収穫量では日本一という、言わずと知れた“柑橘王国”です。「愛媛県では台所に蛇口が2つあって、片方は水が、もう片方からはみかんジュースが出てくる」なんていう都市伝説もあるとかないとか…。
夏季はハウス栽培になりますが、年間を通じて様々な柑橘がとれます。なかでも12月~3月の冬季は、収穫される品種が多く、柑橘の一番美味しい季節。私も毎年、てのひらがまっ黄色になるまで食べまくっています(笑)。おこた(コタツ)とみかんって最強コンビですよね。

右を向いても左を向いてもオレンジ色

今回は、そんな愛媛産柑橘の魅力に迫るべく、愛媛産柑橘の専門店「10FACTORY 道後店」を訪れました。白い壁と木目が温かな雰囲気の店内には、ジュースやジャム、ジュレやドレッシングなど、オレンジ色の商品がずらり。奥はカフェスペースになっています。
▲時季によっては10種もの柑橘ジュースが並ぶ

まずはカウンターで注文!差し出されたメニュー表に視線を落とすと…「生搾りみかんに、みかんシロップソーダ、ホットみかんにみかんビール。みかんジェラートにみかんソフトクリーム!」本当にみかんづくしです。何にしようか迷いに迷い、店長の西本さんのオススメをいただくことにしました。
「みかんジュースお試し3種セット」(税込300円)は、多数あるジュースの中から、試してみたい3種を選べます。今回は「温州」みかん、「河内晩柑(かわちばんかん)」、「果試(かし)28号」をセレクト。
▲わかりやすく、ジュース一つひとつに産地と品種が書かれたタグをつけてくれています

まずはいつも食べている「温州」をゴクリ。ほどよい甘さと酸味が口の中に広がります。そして何といってもみかんの味が濃い!つづいて、ほかの2種に比べて黄みが強い「河内晩柑」を。こちらはほんのり甘くて爽やかな後口。「果試28号」は甘みが強く、華やかな風味でちょっと高級感のあるお味。風味も甘みも3種3様で、同じ柑橘でもこんなに個性が出るのかと驚きました。
「同じ品種でも農園によって風味が違いますし、細かくいうと同じ農園内の木によっても微妙に異なるんですよ」と西本さん。「“東洋の地中海”にもたとえられる瀬戸内海に面した愛媛県は、一年を通して温暖で晴れの日が多く、柑橘の栽培環境に恵まれているんです。海にせり出した独特の傾斜地で育てているところが多いのも特徴ですね。愛媛には“3つの太陽”があるといわれていて、太陽の光・海から照り返す反射光・傾斜地から照り返される太陽の光が柑橘を美味しくしているんです」。

だから、こんなに味が濃いんですね。続いて一番人気だという「生搾りみかん」をいただくことに。時季によって取り扱う品種は異なりますが、「せとか」や「甘平(かんぺい)」、「きよみ」など最大6品種から一つ選べます。私は「温州みかん」をチョイス。
▲注文を受けてから、スタッフさんが一杯いっぱい丁寧に搾ってくれます
▲低速ジューサーでみかんの風味を壊さないように抽出

溶けても味が薄まらないようにと、果汁でつくった氷を使っているのもポイント。ジューサーに皮をむいた温州みかんを次々と投入し、抽出された果汁をカップへ。まさに生搾りみかん。生搾り“ジュース”ではなく“みかん”という名前が付いているのも納得です。
▲「生搾りみかん」Rサイズ480円~、Lサイズ580円~(ともに税込、柑橘によって異なる)

ではでは、まずは一口。

もうね、みかんです。みかんそのものです。濃い甘みとまろやかな酸味、鼻に抜ける爽やかな香り。みかんの良いところがギュッと詰まっています。このジュースが出てくる蛇口が家に欲しい…。

美味しく、安心安全に。そして未来のために

生搾りみかんをいただきながら店内を見渡していると、みかん山や農家さんの写真が飾られていることに気づきました。「これは自社農園で撮った写真なんです。店で取り扱っている柑橘は自社農園か自分たちで厳選したものだけ。できるだけ農家さんの顔が見えるものを取り扱うようにしています。加工品づくりも瓶詰めやラベル貼りまでほとんど手作業。ドライフルーツに使うみかんも一つひとつ皮をむいて、包丁で切っているんです。先日は河内晩柑を手搾りしました。小さい店だからこそできることかもしれませんね」と笑います。
店内にはジュース以外にも、地元ロースターと協力してつくった柑橘のフレーバーコーヒーや、柑橘のピールを使ったお菓子などがずらり。今は今治タオルとコラボした商品も制作中とのこと。
▲「伊予柑フレーバーコーヒー」「温州みかんフレーバーコーヒー」1個税込216円
▲ほんのりみかんの風味とバターが香る「ラングードシャ」1箱税込540円
▲一枚いちまい包丁でカットしてつくる、温州みかんのドライフルーツ(皮なし)税込432円

現在、愛媛のみかん農家の平均年齢は65歳を超えているともいわれています。「日本一のみかんを活かした商品づくりを通して、愛媛の柑橘産業を次世代につないでいく手助けができたら。みかんの木のオーナーを募るサポーター制度も企画中です」と西本さん。
伝統を継承しつつも、新しいアイデアを次々と生み出し、愛媛みかんを盛り上げる「10FACTORY」。愛媛旅行の際は、ぜひ訪れてみてください。
伊藤秀美

伊藤秀美

愛媛生まれ、愛媛育ちの編集者。地元の出版社でタウン情報誌、女性誌の編集を経て、旅雑誌「四国旅マガジンGajA」の編集長に。食べること・飲むこと・自然の中で遊ぶことが大好きで、不便さや田舎っぷりもひっくるめて四国を愛している。リサーチ(仕事)と称し、年中、四国中をふらふらしている。

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