幕府の直轄領「天領」の町・倉敷の美観地区。江戸の風情を色濃く残す白壁の街並みを訪ねる

2018.07.18 更新

倉敷は江戸幕府の直轄領「天領」として栄えた街です。そんな倉敷の中心地「倉敷美観地区」では白壁の屋敷や倉敷川沿いの柳並木など、歴史のロマンを今に伝える風景に出会うことができます。

歴史ロマンあふれる「倉敷美観地区」はJR倉敷駅から歩いて約10分のところにあります。江戸の息づかいを感じる美しい街並みを歩くだけでも楽しめるエリアですが、「大原美術館」をはじめ多くの文化施設が点在しているほか、レトロかわいい町家の雰囲気を生かしたショップなども多く、見所満載です。

歩いて、見て、食べて、買って、触れて、感じる「倉敷美観地区」のおすすめスポットを紹介します。

まずは倉敷美観地区のランドマーク「旧大原家住宅」にご挨拶

寛永19(1642)年、代官所が置かれ天領となった倉敷は、当時、岡山の大部分を治めていた池田藩ではなく、江戸幕府の直轄領としてその文化を色濃く受け継ぎました。

また倉敷は池田藩と松山藩が耕地を拡大した関係で、米の積出港となりました。物流が増えたことで、現在の「倉敷美観地区」一帯は倉敷川の水運を利用した物資の集積地として繁栄し、塗屋造りの町家や白壁土蔵造りを中心とする町並みが形成されていきました。
そんな江戸時代、綿仲買商人の筆頭格だったのが大原家です。倉敷の発展を支えた大原家は「倉敷美観地区」の象徴でもあります。そんな大原家の屋敷「旧大原家住宅」は19世紀前半に建てられたもので、国の重要文化財に指定されている歴史的建造物です。

大原家は倉敷川の終点に位置しており、倉敷川の両岸に店舗と蔵を構えることで物流と商いを両立させ、この地一帯の発展に貢献してきました。現在では、そんな歴史ロマンに思いを馳せ、その名残を今に残す「旧大原家住宅」をバックに写真を撮る人々が後を絶ちません。

日本最初の私立近代美術館「大原美術館」

そんな大原家が倉敷美観地区に建てたもうひとつのランドマークが、昭和5(1930 )年、倉敷の実業家大原孫三郎が設立した「大原美術館」です。「旧大原家住宅」の目の前、倉敷川に架かる今橋の対岸にあります。ギリシャ建築の神殿を模した本館は昭和5年開館当時の姿のまま、今も多くのひとが訪れています。

大原孫三郎が支援していた洋画家・児島虎次郎が収集した西洋絵画の展示のために作られた「大原美術館」は、近代美術を展示する私立美術館としては日本で最初に建立されたもので、モネの「睡蓮」やエル・グレコの「受胎告知」など、世界的名画のコレクションが楽しめます。
▲「大原美術館」の隣にある「喫茶エル・グレコ」。大正末期に建てられた大原孫三郎の事務所を改装して昭和34(1959)年に開店以来、観光客に愛される喫茶店に

歴史のロマンに思いを馳せ、川のほとりを歩く

「倉敷美観地区」のメインストリートである「倉敷河畔」。美しい里山を望み川岸にたなびく柳並木、風景に美しく映える白壁の街並み。ゆったり歩くと江戸時代にタイムスリップしたようなロマンを感じます。
かつて川舟の往来で賑わった倉敷川。その風情を味わえる「くらしき川舟流し」では、川岸で歩きながら見る風景とはまた違った倉敷美観地区の眺めを楽しめます。

「倉敷美観地区」の街歩きで美しい日本の面影を探そう

倉敷河畔を堪能したあとは「倉敷美観地区」の倉敷河畔路地を巡って街歩きをしましょう。

倉敷河畔から道一本隔てた「本町通り」は、旧街道で、倉敷川沿いよりも歴史の古い街並みです。その昔は、箪笥屋や桶屋など、職人が軒を連ねるものづくりの盛んな場所でもありました。数多くのお店のなかでも、ここだけは絶対に訪れてほしい、おすすめのお店を紹介します。
ちいさな古本屋「蟲(むし)文庫」は、苔をこよなく愛する店主が営む昭和な本屋さん。乙女心をくすぐる文学書、マニアックな古雑誌、アンティークな絵本など、ここでしか出会えない本に出会えます。「蟲文庫」目当てに倉敷へ訪れるという熱烈ファンもいるほど、不思議な魅力があり、つい時間を忘れて長居をしてしまいます。
「町家喫茶 三宅商店」は江戸後期に建てられた商店を改装した町家喫茶。町家の暮らしを垣間見られる店中で、自家製ケーキや旬のフルーツをつかったパフェ、カレーなどが楽しめます。
▲手作りケーキのセット 800円(税込)。ドリンク付きで選べるケーキは2~3種類。季節によって種類が変わります
▲おばあちゃんの家のようなほっこり空間で、街歩きの疲れを癒したい

一生ものの倉敷の民芸品をおみやげに

倉敷は民芸が盛んな街でもあります。生活の用をたす荒物や暮らしを豊かにする民芸品が気軽に手に入るのも「倉敷美観地区」の魅力です。
まずは新しいお店のご紹介。2015年に本町通りにオープンした「Ray store(レイ・ストア)」。「岡山の丁寧なものづくりを知って欲しい」と、ジーンズで有名な倉敷市児島地区の自社工場で作っている帽子ブランド「DECHO(デコー)」や、エプロンを中心とした衣料ブランド「NAPRON(ナプロン)」を展開。国内外の長く使える「よいもの」を集めて紹介するセレクトショップです。
▲繊維の街・児島でひとつひとつ丁寧に作られる帽子を取り扱う
「倉敷民芸」は自然素材でつくられた民芸品を取り扱うお店です。普段の生活に欠かせない食器や容器などが所狭しと並んでいます。職人が丁寧につくった一生もののオンリーワンを見つけてはいかがでしょう。
▲かわいくて機能性も高い竹製のお弁当箱(2段組)17,280円(税込)
江戸時代から続く悠久の古き良き現代の良さがミックスした今の倉敷は、訪れるたびに新しい魅力を見つけられます。ぜひ何度でも足を運んでいただきたい、岡山が誇る観光地です。
▲日没後は倉敷川周辺がライトアップされます。倉敷美観地区内にあるゲストハウスや旅館に泊まって夜の倉敷美観地区を堪能するのも、また違う趣があってオススメ
ココホレジャパン

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