カニ親父のライブパフォーマンスで、活タラバガニを丸ごと一杯食べつくす

2016.01.25

カニのフルコースはいかが?北海道札幌市にある「活カニの花咲」では、“カニ親父”が目の前で活タラバガニをさばいて調理をして、食べさせてくれますよ!生、レア、ミディアム、グリル、ボイル…、タラバガニを一杯丸ごと食べつくす、北海道ならではのちょっと贅沢なコースを紹介します。

▲店内カウンターで活タラバガニを持つ、カニ親父

前菜、焼き物、刺盛…、カニが出てくる前に満足してしまいそう!

「活カニの花咲」は、札幌市の繁華街「すすきの」の一角にある活カニ料理の専門店。店内には大小さまざまな個室があり、中には個室内にトイレがある部屋もあります。お忍びで有名人も訪れるという、隠れ家のようなお店です。
▲雑居ビルの5階という目立たない場所にありますが、入口には格式を感じる木の看板が掲げられています

今回オーダーした料理はVIPコース。メインのタラバガニのほかにも、北海道の海の幸が味わえる、豪華なメニューです。

お店に入ると個室に通され、まず前菜が出てきました。
▲上から時計まわりに、北海道厚岸産の牡蠣 無添加レモン添、真タチ(タラの白子)のポン酢、一口塩水ウニ、タラバガニの外子醤油漬、北海シマエビ、イバラガニの内子ゆり根、北海道産活ナマコのポン酢

これが前菜!?ボリュームの多さと豪華さにびっくり!
最初に口にした厚岸産牡蠣はぷりっぷりで、ひと口食べるとジュワ~ッと濃厚な旨みが口の中に広がりました。この先出てくる料理に期待が膨らみます。

前菜をじっくり楽しんでいる間、卓上の七輪で活エゾアワビを炭火焼に。弱火で30分位かけてじんわり焼き上げるので、身がかたくならずふんわり柔らかい食感を味わえます。
▲網の上で、貝殻から身が飛び出そうになるくらい踊りまくり!活きがいい証拠です

エゾアワビが焼き上がるまでの間、次はお造りが登場。こちらもかなり豪華でボリューム満点!
▲これで1人前!上から時計まわりに、日高産大バイ貝、北海道産バフンウニ、えりも産大ボタンエビ、ブドウエビ。ほか、山わさびとグラパラリーフ、パラフ、ワカメ、海藻が盛られています

ウニは何もつけずに、エビなどは軽く醤油をたらした山わさびを少々つけて食べます。

これだけでも満足してしまいそう…!?いえいえ、ここからが本番。カニ親父によるタラバガニのフルコースパフォーマンス、スタート!

活タラバガニを豪快に!まずは足とツメをさまざまな食べ方で

▲ついさっきまで店内の水槽にいた巨大なタラバガニ、暴れています!ちょっとせつないのですが、これを丸々食べちゃいます

カニ親父こと大地兼右(おおちけんゆう)さんは、カニをはじめ海産物が多く獲れる北海道東部の根室市出身。新鮮な海産物が身近にある環境で育ってきたこともあり、活きのいい素材でそのままの味を楽しんでもらいたい、という思いが強くあります。
だからこそ、最高級の活カニにこだわり、お客さんの目の前でさばいて提供しています。
▲大きな包丁で、ザクッ、ザクッと、足とツメを切ります

今回調理してくれたタラバガニは、重さ3キロ少々。通常は3人分提供する時に使用する大き目なカニで、1~2人分だともう少し小ぶりなものを使うそうです。

まず足とツメを、さまざまな調理法で味わいます。
▲冷水に浸し、はさみで切りこみを入れて殻の一部を外します
▲ツメは卓上の鍋でボイル
▲足の一部はグリル(焼き)で。半分に切った身を七輪の上にのせ、弱火でじわじわ焼いてくれます

手際よく調理され、最初に登場したのは刺身です。出されてびっくり、足がそのままなのです。
▲タラバガニの刺身。足先は殻がついたまま、足の根元部分だけ殻を外した状態で出てきます
▲どうやって食べたらいいか戸惑っていると、カニ親父が食べ方を教えてくれました

足先を持ち、根本の身の部分にほんの少し醤油をつけたら、顔を上に向け、身を口の中へ垂らすようにして豪快にバクッと食べます。
口に入れるとニュルッとした食感、白魚のような淡白な味わいを楽しめます。
▲顔や手と比べると、身の大きさがよくわかります。豪快にかぶりつきます

刺身を食べて残った足先部分は、カニ親父へ渡します。すると、今度は足先をボイルしてくれます。
ボイルといっても、単なる「茹で」ではありません。レアとミディアムがあるのです!
▲食事に夢中になっている間、カニ親父が次の料理を調理してくれます

最初にレアが出てきます。軽くボイルしたからか、刺身で食べた時よりもほんのり甘みがあり、とろっとした食感。ほんの少しだけ醤油をつけるのがベストです。

レアを食べ終わると、残った足をカニ親父がさらに少しボイルしてくれます。すると、ミディアムのできあがり。

これは醤油をつけず、そのまま食べるようにとカニ親父に言われました。
レアよりも甘みが増し、カニ自体にある塩気も出てきました。甘じょっぱく、ちょっとふんわりした食感。レアとはぜんぜん別物!
▲上がレア。食べ終えると、残った足を再度ボイルして殻を外して出してくれます。それがミディアム(手前)

刺身、レア、ミディアムと、異なる食べ方で味わい終わると、先ほどからグリル(焼き)していたカニがちょうどよい焼き加減に。
▲グリルした足は熱いので、おしぼりの上にのせて。足の片方から箸を差し込むように入れ、身を起こして食べます

グリルされた身はふっくらしていて、とてもジューシーな味わい。食べ終わっても、しばらく口の中にカニの風味が充満したままでした。醤油やお酢など調味料はいりません。そのままでじゅうぶん!

ツメのボイルもできあがりました。
▲硬い殻をはさみでカットして出してくれます
▲うまく食べられず悪戦苦闘していると、こうやってむくんですよ、とアドバイスも

旨みがつまった濃厚な味わい!これも調味料などいりません。
足とツメだけで既に満足感いっぱいなのですが、これからがカニのフルコースの真骨頂です。

カニで一番美味い部位「ふんどし」をはじめ、珍味を堪能

足とツメを食べている間、甲羅がついた胴体部分は店内厨房でボイルしてくれていました。

まず、カニ親父一押しの珍味、「ふんどし」から。
▲甲羅を下にしてひっくり返し、下のヘラのようになっている部分が「ふんどし」です

「ふんどし」ってわかりますか?「はかま」と呼ぶ地方もあるようです。
カニの網膜の通称で、メスは内子が入っていることも。食通の方は、カニの部位の中では一番美味しいところと言います。
▲三角形のような「ふんどし」を切り取り、半分にして袋を開くように少し広げます

「ふんどし」は、活きがよく、かつ茹でたてではないと美味しく食べることができません。
カニ親父は、「しめてからは賞味期限4時間。ボイルしてからは賞味期限20分、消費期限2時間」と言います。
▲恐る恐る、口にしてみました。これ、お酒が欲しくなる!

少し弾力がありつつ、ふにゃりとした食感。噛めば噛むほど、じわじわとカニの味が湧いてくるような印象です。

次に、皮が登場。
▲甲羅をはがすと、真っ赤な皮が。カニが脱皮したあと、次の甲羅になる部分だそうです
▲はいだ皮が小皿に盛られて出てきました

さらに、黒い小さな塊が出てきました。カニの心臓です。意外と小さく、親指の爪くらいの大きさでした。
カニの風味がぎゅっとつまった皮と、クニュッとした独特な食感の心臓。まさに酒のアテにピッタリです。
▲実はカニには9本目と10本目の足もあるんですよ、と見せてくれました。足といっても歩くためではなく、自身の体内を掃除するためのもの。これは食べられません

珍味を堪能したあとは、ついにクライマックス。
▲身をザクザクと切っていきます

「ふんどし」の次に美味しいという、「抱き身」です
▲皿の外側がカニの末梢部分で、皿の中心側がカニの中側部分という置き方で出てきます
▲カニの末梢側から箸をさしこみ、身を持ち上げるようにすると、綺麗にツルッと食べられます

「抱き身」は、濃厚なタラバガニの味わいがたっぷり。これも調味料はつけずに、そのままの味で全く問題なし。むしろ調味料をつけてしまうと、せっかくの濃厚な風味が台無しになりそうです。
カニのフルコースのしめくくりに、最高の味わいでした。

シメも贅沢!いくらごはんで

タラバガニはこれで終了。
シメに、いくらごはんと、北海道南茅部(みなみかやべ)産昆布の昆布茶が出てきました。いくらがたっぷりかかったご飯、シメにはちょっと贅沢な気分です。
▲器は小ぶりですが、いくらが溢れるほどぎっしり!
▲最後は、メロンと抹茶で。抹茶はローズティーに変更も可能です

今までこんなにカニを食べつくしたことがある?と思うほど、さまざまな食べ方をし、珍しい部位も味わいました。
カニ親父の職人魂を目の前で見ながら、さばきたてのカニを味わうダイナミックさ。味も絶品!きっと他では味わうことのできない、高級グルメのエンターテインメントです。
ちょっぴり奮発して、タラバガニのフルコース、いかがですか?
川島信広

川島信広

トラベルライター・温泉ソムリエ・イベントオーガナイザー/横浜市出身、札幌市在住。北海道内の全市町村を趣味で訪ね歩くうちに北海道の魔力に惹かれ、都内での雑誌の企画営業と執筆業務を経て北海道へ移住し独立。紙媒体やweb媒体などで主に観光や旅行、地域活性をテーマにした取材執筆と企画・編集を手がける。スイーツ好きの乗り鉄、日光湿疹と闘う露天風呂好き。

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