新しい年の決意を絶景スポット「三保松原」から日本一の山、富士山とともに誓う!

2015.12.29 更新

一富士、二鷹、三茄子。これは新年の初夢に登場すると、とても縁起が良いとされるものです。一説には徳川家康公の好物を並べたものとも言われていますが、いずれにしても富士山は日本人にとって特別な山。富士山とともに新しい年を迎えることができれば、一年のスタートは最高のものになるはず。そんな富士山を望むおすすめ絶景スポット「三保松原」でのおすすめ初日の出プロセスを紹介します。

一生の記憶になる「三保松原」の初日の出

▲日の出直前、三保松原から朝焼けに染まる富士山を拝む

世界文化遺産に登録されている富士山には30を超える構成資産があります。その中で唯一、海越しの富士山を見られるポイントが三保松原です。波間に浮かぶ富士山が美しい松林と寄り添う姿はまさに絵になる光景。古くから絵画や和歌の対象となってきたことは一目見るだけで十分に納得できます。中でも日の出前後の時間帯、朝焼けに染まる富士山は神聖な美しさをたたえ、見る者を圧倒します。おすすめは日の出時刻の約30分前に到着し、刻々と変化する空色と山肌を眺めること。
▲三保松原駐車場から海岸へ通じる階段。徒歩3分ほどで海辺に出られます
▲羽衣伝説で有名な羽衣の松へ通じる松林。砂地の下り坂なので足元に注意
▲日の出直前、東に見える伊豆半島の稜線が赤く輝きます

三保松原は静岡市清水区にあります。富士山が世界文化遺産に登録されて以来、連日多くの観光客が「海越しの富士」を眺めにやってきますが、日の出前の時間帯は静まりかえり、神聖な気配も漂っています。駐車場から松原までは歩いて5分程度。小高い丘を越えると松林の向こうに駿河湾が見えてきます。駐車場から松林の中まではさほど風を感じませんが、浜辺に出ると強い浜風で体感温度がグッと下がります。しっかり防寒対策をとって出かけてください。マフラー、手袋、耳当ては必須です。
▲波打ち際の近くまで行くと北東に富士山が見えてきます

松林を抜けると砂浜が現れます。そのまま海岸へ向かい、砂浜が砂利に変わるあたりまで進むと北東方向に富士山が見えてきます。しばらくの間、富士山は松林の上に頭を出す程度ですが、波打ち際まで行くと美しいシルエットが現れ、海原と松原を従えた勇姿を見せます。
▲海岸の西方向(富士山の反対側)にもずっと松原が続いています

三保松原には羽衣伝説があります。浜に天女が舞い降り、身に付けていた羽衣を松の枝にかけたという話です。こうした伝説は全国各地に存在しますが、海越しの富士山を擁する三保松原を見ていると「本当にそんなことがあったのかもしれない」という気持ちが湧いてきます。それほど三保松原には神聖な空気が立ち込めています。中でも日の出の時刻は別格です。
▲羽衣伝説が残る「羽衣の松」。現在の松は三代目です

羽衣の松は近くにある御穂(みほ)神社のご神体で、初代は宝永4(1707)年の富士山・宝永大噴火で海に沈んだと言われています。現在の松は三代目にあたりますが、立ち枯れてしまった二代目の幹も残っています。場所は駐車場から松林を過ぎたあたり。近くに鳥居があるのですぐに分かります。
▲日の出の時刻が近づくと伊豆半島のシルエットが赤く輝いてきます
▲日の出時刻の10分前から富士山と空の色は刻一刻と変化します
▲まさに赤富士。赤富士は元来、富士山が朝日に染まる現象を指します

日の出の約10分前になったら、色彩が刻々と変化する空と富士山を眺めながら、太陽が顔を出す瞬間を静かに待ちましょう。ちなみに羽衣の松付近から見る富士山は松原の上に鎮座していますが、浜伝いに西へどんどん進めば、次第に富士山は海へ近づいていきます。自分好みのベストなスポットを日の出前に見つけておきましょう。
▲日の出の瞬間。太陽が光の道を海原に描きます
▲初日の出にはたくさんの人が海辺に集まります。洋上のヨットから眺める人もいます
▲太陽が昇ると富士山の山肌は金色に輝き出します

太陽が姿を見せると周辺は厳粛な空気に包まれ、心身が浄化されるような気分になります。あたりを見回すと太陽に拝礼をする人の姿も数多く見られます。元旦の静岡県の日の出時刻は例年6時55分くらいですが、手前に伊豆半島があるため、実際に太陽が姿を見せるのは7時くらいです。水平線付近に雲がある場合は、さらにそれより遅くなります。結果的に寒風の中に30分以上も立ち尽くすことになるので、寒さが苦手な人はカイロなどを持参する方が良いでしょう。

神の道を伝って御穂神社で初詣

▲三保松原駐車場付近から御穂(みほ)神社へ通じる神の道。ここも世界遺産の一部
▲大己貴命(おおあなむちのみこと)を祭神とする御穂神社
▲御穂神社の拝殿。境内も世界遺産「三保松原」に含まれています

初日の出を拝んだら、御穂神社で初詣をしましょう。御穂神社は来た道をそのまま戻り、駐車場付近にある「神の道」を進めば、徒歩10分程で到着します。この道順は羽衣の松に降臨した神が御穂神社へ行くために通る道とぴったり重なるため「神の道」と呼ばれています。富士山の世界文化遺産を構成する「三保松原」には「神の道」や「御穂神社」も含まれています。ちなみに御穂神社は桜の名所や縁結びのパワースポットとしても人気です。

古くから文化芸術の源泉として愛されてきた富士山と三保松原。そんな世界文化遺産とともに新年を迎えることができれば、心身ともに満たされるだけでなく、感動の一年が待っているかもしれません。
佐野正佳

佐野正佳

1960年、静岡市生まれ。25年間、東京で暮らした経験を持つため、静岡の魅力を外からの視線と合わせて語れることが強みです。音楽家、音楽ライター、フリー編集者を経て、現在は出版社「マイルスタッフ」に勤務。旺盛な好奇心と「のぞきや精神」で全国各地を東奔西走しています。

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