味噌文化の王道、「山本屋本店」の味噌煮込うどんを堪能!

2016.01.12

名古屋といえば、味噌煮込うどん。グツグツと煮立つコクのある味噌つゆと、しっかりとした歯ごたえの麺が、やみつきになるんですよね~。今回は、明治40(1907)年に創業して以来、その味と製法を頑なに守り続ける老舗「山本屋本店」を訪ねてみました。

おじゃましたのは、名古屋市中村区にある、煮込うどん専門店「山本屋本店」。
出迎えてくれるのれんに、その歴史を感じます。
▲店内
手入れの行き届いた清潔感のある店内。テーブルの間隔が広くとってあるので、ゆったりとした気分で食事ができそう。

まずは、せっかくなので厨房をのぞかせていただきました。

守り続ける老舗の味

▲具材の入った土鍋に味噌つゆを入れる
次々と具材の入った土鍋に味噌つゆが注ぎ込まれていきます。
なんと、山本屋本店には鰹節専門の職人さんがいらっしゃるんですよ。
日々、鰹節の味と香りを決める微妙な焙乾状態を見極め、最高の状態にもっていく匠の技は、鰹節を知り尽くした熟練だからこそ成せる技。
手間ひま惜しまず、香り高く削り上げられた鰹節に独自のブレンドをほどこし、こだわりのダシができあがります。

味噌煮込うどんの命ともいうべき「あじ味噌」は、「山本屋本店」専用に、3年間じっくり熟成させた地元特産の赤味噌に、マイルドな味わいをプラスするため白味噌をミックス。
2種類の味噌に独自の技術でザラメをブレンドし、艶が出るまで大釜でコトコト炊き上げれば、オリジナル特製あじ味噌の完成です。

う~ん! 芳醇なダシと味噌の香りが鼻をくすぐります。
▲うどんを投入
麺はゆでてから煮込むのではなく、生のうどんを直に煮込みます。
なるほど、麺にふるった粉が絶妙なとろみを付けるんですね。

食べた人を虜にするといわれるコシの強い麺は、吟味された小麦粉と水だけで練り上げられているそうで、麺自体に塩味などはいっさい付いていません。
この独特の麺も、熟練の職人さんが、粉の息づかいを感じながら、毎日愛情込めて練り上げているんですよ。

少し太めで角の立った麺が、なんとも凛々しい!
ぎゅんぎゅん旨みを吸い込んでいる感じですね。
いい艶になってきましたよ~!

ところで、年季が入ったこの土鍋。伊賀焼の窯元で、山本屋本店専用に焼いてもらうオリジナルの逸品なんです。
土鍋の底の形状に合わせたコンロで炎に鍛え上げられ入った無数のひびは、歳月を経るほどに見た目の風格だけでなく、味噌煮込本来の味わいも深めるのだそう。
お~! 完成間近をにおわせますね~。いよいよ卵が入ります。

卵が入ったら完全に煮えてしまわないよう、すぐに火を止め、蓋をして運ばれます。

これぞ名古屋メシ!クセになる味

▲味噌煮込うどん 1,000円(税抜)
お待ちかね。
汗をかきながら食べる味噌煮込うどんもいいですが、やはり寒さでかじかむ手をこすり合わせるこの季節がぴったりでしょうね。
湯気とともに鼻へと昇ってくるダシの香りと芳醇な味噌の旨み。
「う~ん。これこれ!」
普段よく口にする、ツルツルっとすすって食べるうどんとはまったくの別物で、しっかりと噛みしめて味わいながらいただくうどんなんです。初めて食べた人が衝撃を受けるという、張りの強いシコシコとした麺の食感が最高!
「一度食べたらクセになる」と、足繁く通うファンの多いこと。
味噌文化といわれる名古屋めしの中でも、さすが、噂どおりの強者です。
▲蓋を取り皿にして
こちらの土鍋の蓋には、湯気抜きの穴があいていません。
この蓋に熱々のうどんをよそって、ふぅふぅ冷ましながら食べるのが名古屋流の作法なんです。

おまけにもうひとつ。
ご飯もいっしょに注文して、味噌つゆの中にご飯を入れて食べるのも、ご飯に味噌つゆをかけて食べるのも、名古屋流作法として全然OK!
だそうですよ。
▲自家製のお漬物
味噌煮込うどんを注文すると、サラダ感覚でいただける上品であっさりとした、自家製のお漬物が付いてくるんです。
このおもてなしがまた、心憎いですよね。

熱々の味噌煮込うどんを頬張る合間にいただく、ひんやり冷たいお漬物が気持ちいい!
店舗奥には個室も完備。芸能人など著名な方は、こちらを利用されることが多いのだそうですよ。

山本屋本店の味噌煮込うどんを知る人は、
「ときどき、衝動を抑えきれないほど無性に食べたくなる」とおっしゃいます。
名古屋へ来たときには、必ずこれを食べて帰るという人や、遠方からこの味噌煮込うどんを食べるためだけにやってくる人も。

創業当時から守りぬいてきた味と手づくりへのこだわり。
老舗としての心意気を感じる温かい味をご堪能あれ!
Yukitake

Yukitake

三重の雑誌「Edge」をはじめ、さまざまな雑誌・情報誌において、グルメ・観光などの記事を執筆。女性目線の取材とソフトな文体を大切にしています。

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