11~1月限定!金沢おでんの名店「菊一」で、香箱ガニを丸ごと生かした「蟹面」を味わう
日本人にとっては一年中食べたい味のひとつでもある、おでん。ひたひたに染み込んだ出汁の味やネタが地域によって異なり土地柄を感じられるので、旅先でふらりとおでん屋に立ち寄る人も多いのではないでしょうか。「金沢おでん」という言葉も聞かれる昨今の金沢で、冬の人気ダネ「蟹面(かにめん)」の味を堪能してきました。

金沢に数あるおでん屋の最古参、「菊一」で頂く蟹面Night

湯気のむこうには柔らかい笑顔の三代目女将と娘さん。店内はみんなで会話ができるほどの連帯感に包まれています。


「今日はどうしても蟹面が食べたくてきました」という地元のお客さんと相席になり、早速「蟹面」を注文。話をしながら待っていると、その間にも「蟹面!」と注文するお客さんが続きます。

魅力は辛抱ならない美味しそうな姿と4つのお味

使われるカニは「香箱ガニ」と呼ばれる北陸地方で獲れる雌のズワイガニで、雄のズワイガニと比べて小ぶりな外見です。

まずは外子から頬張ると、つぶつぶの卵に染みた出汁の旨みと卵の食感が口の中にはじけます。続いて脚身。カニといえばこの味、さっぱりとした身と角のない出汁のしみじみとした味わいが心まで沁みるようです。

そして目にも鮮やかな内子には、カニの風味が一番濃く封じ込められています。それは甘みとコクが凝縮された、例えるなら濃い蟹クリームのよう。蟹ミソを溶かして絡めたり、温かいカニの身を殻からほぐしつつ、しみじみゆっくりと頂きます。

体も喜ぶ「甲羅酒」と、もうひとつの名物「どて焼き」

「甲羅酒」でカニの余韻を味わいつつ、合わせて食べたいのはこの地域ならではのおでんダネ、タニシに車麩、昆布巻きといったところでしょうか。

「金沢風」と呼ばれる出汁は関西風でも関東風でもない、その間といった味加減。継ぎ足しで作られてゆくその味は、昆布と鰹の出汁と秘伝の技でずっと変わらぬ「菊一」の味です。

さらに、名物の「どて焼き」(1本250円・税別)を食すとまた味わい深い金沢の夜を楽しめます。


味もさることながら、冬の石川の風情を味わえる「蟹面」。地元の人もこの季節になるとウズウズするという、市民が熱愛する逸品なのです。
雌のカニは保護のため禁漁期間が長く、「蟹面」が食べられるのは11月頭から1月までの短い期間。この間、市内各所で見られる雪吊りの景色と「蟹面」で温まる冬の金沢の情緒を味わえば、あなたも冬を楽しむ上級者になれるかも?
菊一
石川県金沢市片町2-1-23
[営業時間]17:30~22:30
[定休日]火曜、水曜
※予約不可
076-221-4676

中乃波木
東京に生まれ、幼少期はインドネシア、芦屋と移り住む。13歳の夏に母と二人で能登に移住したことから能登の原風景に魅了される。美大卒業後、広告制作会社amanaに入社。アシスタントを経て独立後2007年に写真集「Noto」を出版(FOIL刊)。2010年より季刊誌「能登」にてフォトエッセイ大波小波を連載中。写真家としての活動を軸にイラストレーター、ライター、ムービーカメラマンとしても活動している。(編集/株式会社くらしさ)
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