日本酒の老舗蔵元が開発した「糀糖」とは? 新しいけど懐かしい甘みのスイーツと、その誕生秘話に迫る!
甲斐駒ケ岳の伏流水で300年に渡って日本酒「七賢」を醸し続ける蔵元、「山梨銘醸」。日本酒を造るために必要な糀を長く扱ってきた蔵元が、米糀と米粉の自然食材だけで出来た栄養豊富な甘味料「糀糖(こうじとう)」を開発しました。その「糀糖」を使ったスイーツを味わえる酒蔵の中のカフェを紹介します。




この建物の中に「糀糖」という、ふだん耳慣れない甘味料を使ったスイーツを出す「くらかふぇ」という喫茶スペースがあります。スムージーやホットドリンクを中心に、トースト、アイスクリーム等のメニュー全てに「糀糖」が使われています。

糀から生まれた「糀糖」とは?

その米糀と米粉のみを使って「山梨銘醸」が独自で研究・開発して生まれたのが「糀糖」。「糀糖」は今まで世の中になかった、新しい液状の甘味料です。液を舐めてみると、なんだかなつかしさを感じる素朴な甘み。糀がこんなに甘くなるとは驚きです。

山梨県産の桃やブルーベリーなどを使い、「糀糖」で甘みをプラスしたスムージードリンク「コウジー」は、暑い夏にぴったり。冬には「ホットコウジー」もあるので、この時期身体も温まっておすすめです。「糀糖」と水を1:1で混ぜて温めた「ホットコウジー」は、いわゆる甘酒。まろやかで深みのある甘さです。


「糀糖」は、しっかりと甘さがありながらなんとカロリーは砂糖の半分!甘みのほとんどはブドウ糖だそうです。食物繊維、ビタミンなどの栄養素も豊富。糀の飲料として代表的な甘酒は、江戸時代から疲れやバテ防止のために飲まれており、「飲む点滴」とも呼ばれているほど。「糀糖」を使用した全てのメニューに糀の味わいが残っています。
糀や食文化を伝える場所

「スイーツだけではなく『糀糖』を使ったレシピの提案もしていて、いろいろな料理に使える身近な甘味調味料になるようにと、一般向けにボトル販売もしています。昔は街の中に糀屋があって、糀を買って家で味噌を造るというようなことは当たり前でした。この糀の風味を忘れていたとしても、わたしたち日本人のDNAにはなにかしら糀に対する記憶が刻まれているはずです。糀を取り入れた食の提案をしていくことも大切な役目だと考えています」


長く続く酒蔵だからこそ


「これからはただ日本酒を造るだけでなく、その歴史や食文化も自分たちで伝えていくことが大事だと思っています。日々発酵醸造に触れるわたしたちだからこそ、発酵の可能性や日常に取り入れられる丁寧な食文化を発信していくことも大切な役目だと思っています」
300年の歴史ある酒蔵だからこそ、伝えるべきことがまだまだあると北原兄弟が教えてくれました。

南アルプスを望む白州の豊かな自然を楽しんだあとに、ちょっと一息つくのにもおススメな「くらかふぇ」。糀の甘みと美味しさをぜひ試してみてください!
くらかふぇ
山梨県北杜市白州町台ヶ原2283
[営業時間]10:00~16:00
[定休日]水曜日
0551-35-2236

土屋誠
山梨の人や暮らしを伝えるフリーマガジン『BEEK』編集長、アートディレクター。山梨を拠点に、編集やデザインで地域やモノゴトを伝える仕事をしています。本屋さんが好きなので、休みができたらもっぱら本屋に出没。2児の父としても奮闘中。(編集/株式会社くらしさ)
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
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