甘酒カレーのコクがすごい!鹿児島「霧島こうじ蔵GEN」でツウも認める麹パワーを実感
今や世界中で愛されるカレー。しかし、カレーの世界というのは奥深いもの。この企画では、カレーの第一人者・井上岳久先生と、私、カレー初心者ライター・井上こんの“ダブル井上”で全国の名店カレーを食べ歩き、先生の解説とともに地域性や歴史背景も交えてさまざまなカレーを紹介していきます!

【Contents】
2.自慢の麹をカレーで味わう


焼酎の本場、鹿児島県。その中央部に位置する霧島市の静かな町に種麹(たねこうじ)屋「河内源一郎商店」はあります。
種麹屋とは、焼酎の麹の元となる種麹を焼酎メーカーに卸す専門業者のこと。ここ河内源一郎商店は大手5社のひとつとして、昭和6(1931)年の創業以来、日本の焼酎界をけん引してきました。九州の焼酎メーカー8割のシェアを占め、“3M”として近年人気の高い「森伊蔵」「魔王」「村尾」や「百年の孤独」といったプレミア焼酎を支えるのも同社の種麹。

1.近代焼酎の父・河内源一郎氏の功績


“近代焼酎の父”として名高い創業者、河内源一郎氏。税務監査局の職員として訪れた鹿児島の地で焼酎に出会って以来、生涯をかけその質の向上に尽力しました。当時、日本酒と同じ黄麹を使用していた焼酎は腐りやすく、出来にばらつきがあったとか。そこで、温暖な地域の麹こそ焼酎造りのカギと沖縄の泡盛に着目した河内氏。
研究を重ね、明治43(1910)年、泡盛の麹菌から胞子を取り出し焼酎に適した「泡盛黒麹菌」の培養に成功すると、さらに大正13(1924)年には新種「河内菌白麹」を発見します。これにより焼酎は腐りにくく、かつ以前とは比べ物にならないほどの旨みを得て、今日まで進化を続けながらファンを増やしてきました。

2.自慢の麹をカレーで味わう
井上「もちろんカレーが登場しますよ。ここでしか食べられない名物があるんです!」
敷地内にある系列レストラン「霧島こうじ蔵GEN」。こちらで供される料理は、黒麹入りの餌で飼育した自社のブランド豚“黒麹豚”を使った「カツ重」(1,080円)や、同じく黒麹で育った鶏とその卵(麹卵)を使った「親子丼」(980円)など、同社の顔である黒麹をふんだんに使ったものばかり。


こん「なんと甘酒カレーとは!」
井上「甘酒を隠し味に使うのは全国的に見ても非常に珍しいです。超レアですね」






こん「柔らかいけれど、豚らしい弾力やジューシーさもあって……麹の力、おそるべし!」

それでは、本日のカレー格言をば。

こん「飲むだけじゃない!甘酒パワーでお腹喜び!」
80余年の歴史を持つ種麹の老舗、河内源一郎商店。敷地内にはレストランだけでなく、日本中の焼酎メーカーが信頼を寄せる種麹が日々製造される部屋や検査室、試飲コーナーも有し、さながら麹のミュージアム。近代焼酎の歴史を変えた麹について学び、食し、そして今宵の焼酎がいつもよりちょっぴりおいしく感じる場所です。お酒好きな方もそうでない方も、麹の力を実感できる「甘酒カレー」を是非ご賞味あれ!


※価格はすべて税込です。

井上岳久(カレー大學学長/株式会社カレー総合研究所代表)
カレー業界を牽引する、業界の第一人者。横濱カレーミュージアム責任者を経て現職に至る。カレーの文化や歴史、栄養学、地域的特色、レトルトカレーなど、カレー全般に精通。レトルトカレーは全国から2,000種類を収集し試食している。著書に『一億人の大好物 カレーの作り方』『国民食カレーに学ぶもっともわかりやすいマーケティング入門』など多数。
霧島こうじ蔵GEN
鹿児島県霧島市溝辺町麓876-15
[営業時間]日~木曜日(火曜を除く)11:00~17:00(L.O.16:00)、金・土曜日11:00~21:00(L.O.20:00)
[定休日]火曜日
0995-58-2535
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