ケツゾリで童心に返ろう。ブナ美林で名高い、なべくら高原で雪上を転げまわってみた

2016.02.15

日本有数の豪雪地帯として知られる、長野県飯山市の鍋倉山。そのふもと、なべくら高原では一年をとおして多彩な山の表情に触れることができます。たとえば、植物の芽吹きを感じる春、山の涼風に包まれる夏、黄金色の輝きに染まる秋……そして、県の自然百選にも選ばれたブナの天然林のそばでスノーシューを体験できる冬。今回は、大雪原の中のブナ美林を目指しつつ、冬遊びの定番ソリ遊び、通称「ケツゾリ」や雪原でのコーヒータイムなど、内容満載のスノーシューツアーを体験してきました!

▲スノーシューを履いたら準備運動。本日のガイドは「森の家」でインストラクターを務める山川さん

ワイワイと共同作業が楽しい!雪原カフェを作ろう 

ツアーのはじまりは、自然体験施設「なべくら高原・森の家」から。スタート地点までマイクロバスで移動します。

準備運動がすんだら、なべくら高原のみゆき野ラインにある「鍋倉大橋」を眺めつつ、まずはゆるやかな斜面を登っていきます。
▲前の人の足跡をたどるようにすると無理なく進めます
「6月には鮮やかなピンク色の花を咲かせる」というタニウツギやユキツバキといった山野の草花を観察していたそのとき、木の下に何やらぽつぽつと足跡のようなものを発見した私たち。これってもしかして……?
「動物の足跡ですね。前足の幅が狭くて細長い三角形のように見えるのがウサギ。タヌキはお腹を引きずって歩くのですぐに分かります」と山川さん。今にも木の陰からウサギが飛び出してくるんじゃないかと思うと、なんだかワクワクします。
▲この日は遭遇できませんでしたが、至るところにさまざまな動物の足跡を見ることができました
途中、水分補給をしながら歩を進めること約2時間。やってきたのは、一面銀世界と化した雪原です。ここで体験できるのは、雪のテーブルを囲んでのコーヒータイム。言うなれば、雪原カフェ体験です。テーブルはもちろん、イスも自分たちで作るんですよ。
▲スノーシューをはずし、テーブルとなる一畳ほどの範囲の雪を踏み固め、その周りをスコップで掘りながらイスを作っていきます
▲最後にギンガムチェックの可愛いテーブルクロスを引けばグッとカフェらしい雰囲気に
▲キャンプ用のガスバーナーを使ってコーヒーを淹れれば……真っ白な大地に即席の雪原カフェがオープン!
▲カンパーイ!
真っ白な世界でアツアツのコーヒーを飲む――、都会で味わうことのできない非日常の贅沢にホッと一息。コーヒーってこんなにおいしかったんだ。

なべくらの人々が残してきた名所、ブナ美林へ

続いて目指したのは、なべくら高原の代名詞ともいえる「ブナ美林」。
▲アスパラガスやソバを作っているだんだん畑だという急傾斜を登っていくと……
▲ブナの木が密集したエリアに到着。ここがなべくら高原・羽広山の名所「ブナ美林」です!
かつて日本全国に広がっていたブナ林。昭和30年代から40年代にかけて大規模な伐採にあい、その多くが杉の人工林へと姿を変えていきました。しかし、なべくら高原の人々は、豊富な雪解け水を土壌に蓄え、農業、ひいては自分たちの暮らしを支える水を守ってくれるブナの森を古くから大切に残してきたそう。
▲ブナの年齢は幹の直径×3が目安なんだそう。直径50cmのブナはおよそ150歳ということに
「ブナというのは、よく見ると男らしいのだったり女らしいのだったり、それぞれに個性があるんです。それがなんだか人みたいでとても親しみを感じます」と山川さん。そう聞いてあらためて1本1本見ていくと、空に向かって真っ直ぐ伸びるものもあり、ゆるやかにしなりを見せるものもあり、本当に表情豊かなことに気がつきます。
▲初めて来たのに懐かしささえ感じるから不思議です
▲晴れた日に遠くからブナ美林を見ると、浮島のように宙に浮いているように見えるとか

フカフカの新雪に飛び込もう!ケツゾリで童心に返る!

さぁ、ここからは楽しみにしていた冬遊びの定番、「ケツゾリ」の時間です!やり方は簡単。山川さんが急斜面に作ってくれたコースを、ソリの要領で米袋や肥料袋をお尻に敷いてすべるだけ!初めての人も小さなお子さんも安心して楽しめます。スピードをつけてコース通りすべるのも爽快ですが、途中で脱線し、フワフワの雪に顔から突っ込むのも実は盛り上がるんです。
▲ヒャッホー!澄んだ風を肌に感じます!
▲勢い余って、ステーン!
▲繰り返すうち、だんだんとコツがつかめてきました
▲ケツゾリなしで急な坂を駆け下りるのもすっごく楽しい!
▲と思ったら、豪快に顔から突っ込んでしまいました
こうして、約4時間かけてなべくら高原をたっぷり堪能した私たち。里山の人々と共に生きてきたブナ林を残すなべくら高原の冬は、遊びに事欠きません。仲間と一緒にケツゾリやスノーシューなどで思いきりアクティブに遊び尽くしてみてはいかが?
井上こん

井上こん

1986年生まれのフリーライター。「Yahoo!スポーツナビDo」「SPA!」「nomooo」「ウートピ」などのWEBメディアや雑誌「散歩の達人」などで執筆。

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