京都伏見「月桂冠」 伝統ある3大酒処のひとつで銘酒に酔う

2015.06.23 更新

日本酒といえば国内各地の酒蔵で造られているお酒ですが、三大酒処と呼ばれる有名な地域があるのをご存知ですか?兵庫県の「灘」、広島県の「西条」、そして京都の「伏見」ですね。今回はその三大酒処のひとつ、京都府伏見にある「月桂冠株式会社」を訪ねました。

378年の歴史を持ちながらも、常に挑戦を続ける「月桂冠」

▲酒蔵といったらこの酒林

日本の企業は海外の企業に比べて創業からの年数が長いと言われていますが、月桂冠はなんと今年で創業378年!寛永14年(1637年)から続く老舗なのです。
初代・大倉治右衛門(じえもん)が伏見馬借前で酒屋を開業した当時、日本は江戸幕府が開かれて間もない時代です。江戸期は地元の酒屋として栄え、明治に入ると東京方面への貨物輸送に鉄道を利用し、その販路を拡大。明治35年(1902年)にはハワイホノルルへ日本酒を輸出しています。昭和に入るとそのブランドは確固たるものになり、昭和4年(1929年)には全国新酒鑑評会で「第1位」「第2位」「第3位」までを独占。昭和36年(1961年)には日本初となる四季醸造システムを備えた酒蔵を新築しました。長い歴史の中でも常に、成長を続けています。

そんな月桂冠の造る日本酒ですが、2015年現在、日本全国はもとより世界各国で飲まれています。

こうして日本を代表する酒蔵となっても、企業理念の1つに定めている「創造と革新」を忘れることはありません。

健康意識の高い消費者のために業界初となる「糖質ゼロ」の日本酒や、アルコール分0.00%の日本酒テイスト飲料「月桂冠フリー」など、お客様に喜ばれる商品の開発を積極的に行っています。
もちろん純米大吟醸などの高品質な日本酒も毎年造っていて、純米大吟醸「鳳麟(ほうりん)」はモンドセレクションのスピリッツ・リキュール部門で最高金賞を2006年から5年連続で受賞。一般受けする商品から通に満足してもらえる商品まで、幅広いラインナップを誇ります。

250万人が訪れた見学施設「月桂冠大倉記念館」がスゴい

▲酒造りにも使われている地下水を試飲できます

月桂冠は多くの人に日本酒に親しんでもらえるように専用の見学施設を用意しています。「月桂冠大倉記念館」は1987年に一般公開した、月桂冠の歴史・日本酒の製造過程を学ぶことができる施設。京都市の有形民俗文化財に指定されている酒の器や酒造用具類も展示してあります。
▲入り口入ってすぐの地図。なんと文禄5年(1596)年の街並みが記されているそうです
▲ポスターには「絶対に防腐剤を含まず」、と書いてあります
▲ラベルデザインなどの変遷も楽しむことができます
▲中庭からは広く古い建物そのものも楽しめます

月桂冠大倉記念館の魅力

月桂冠大倉記念館の見学をする上での魅力はたくさんありますので、いくつかご紹介します!

1)伏見という土地の魅力
▲大倉記念館の周りは古い街並みを感じることができます

港町、宿場町として発展した京都・伏見。その街並みは当時の面影を残しています。最寄り駅である桃山御陵前駅や中書島駅などから月桂冠までの道のりでは、古都の雰囲気を堪能できるはずです!
3月には蔵開きのイベントもありますし、伏見観光協会主催で、伏見の河川を十石舟(じっこくぶね)でめぐるツアーも行っていますので、お酒だけではなく、その酒が造られる街全体を味わうことができます。

2)月桂冠の歴史を感じられる様々な道具類
▲酒造りに使われていた道具。解説が書いてあるので初めて見る人にもわかりやすい

月桂冠大倉記念館で目を引くのは、普段目にすることがない道具の数々!木桶や、櫂(かい)などの道具が所狭しと並んでいて、そのどれもが月桂冠の長い歴史を感じさせるものばかりで圧倒されます。

3)やっぱり嬉しいお酒の試飲
▲伏見の伝統的な特徴である四段掛法が使われたレトロボトルに入ったお酒も味わえます

見学ルートの最後は試飲で〆です!見学者には3種類のお酒が提供されます。飲めるお酒は、「月桂冠レトロボトル吟醸酒」「玉の泉 大吟醸」「プラムワイン」の3種類!それぞれ個性のある美味しいお酒です。

試飲はスタッフの方から解説をしていただきながら一杯ずつ飲めるので、日本酒をより深く知ることができますね。
▲中書島駅から大倉記念館へ向かう途中の長建寺にも月桂冠の樽酒が

最寄り駅である中書島や桃山御陵前駅などから月桂冠に着くまでの趣ある街並みや、古い歴史を学べる月桂冠大倉記念館を見ていると、百年以上前にタイムスリップしたような感覚にもなります。
伏見という街を楽しみながら、日本酒の魅力に触れることもできる月桂冠、ぜひ一度足を運んでみてください。
生駒龍史

生駒龍史

日本酒起業家。日本酒の定期購入サービスSAKELIFE、日本酒ダイニングsakeba、クラウドファンディングを利用してのオリジナル日本酒FirstKissなど、複数の領域で日本酒事業を立ち上げる。現在は日本酒専門メディアSAKETIMESを展開中。

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