大人も1日楽しめる「房総のむら」でリアル江戸トリップ。江戸の町を歩いて食べて体験する!

2016.02.05 更新

ここはどこ?いつの時代?江戸の町並みや農村をリアルに再現しているだけでなく、その時代の心や生活までも伝承したリアルなお江戸体験ができる話題のスポットが成田空港のほど近くにあります。コスプレーヤーも多く訪れる「房総のむら」の楽しみ方を探ります。

江戸の町並み
▲一歩足を踏み入れれば、そこはお江戸。撮影会をする人の姿もちらほら

「商家の町並み」をぶらり。軒先や看板を見て歩くのも楽しい

「房総のむら」の大木戸(入口)をくぐるとすぐ目に飛び込んでくるのは商家の町並み。もちろん道はアスファルトではなく土。建物も看板もすべて江戸時代末期頃に実存した建築物を資料や実物をもとに忠実に再現しているそう。
ゆるくカーブを描いた街道には、めし屋、薬屋、紙屋、お茶屋、畳店、魚屋など、さまざまな商家が軒を連ね、小さなほこらやお地蔵さん、井戸、火見櫓も備えたリアルな町並み。それぞれの店構えを再現しただけでなく、当時の道具や方法でその店の「手仕事」を再現しており、一部を体験することができます。
薬屋の看板
▲薬屋の看板はレトロな薬袋。時代劇や某鬼ごっこ番組などで見たことないですか?
酒屋の杉玉
▲酒屋の軒先には杉玉が。まだ青いのは新酒ができましたよ~の証。ここ「下総(しもうさ)屋」では実際に日本酒は造っていませんが、新酒の時期には、杉玉作り体験を実施しています(不定期・予約制)
はりこの虎
▲千葉県の伝統工芸の「はりこ」。紙屋の「平群(へぐり)屋」では絵付けの体験や和紙作りのイベントも実施しています(不定期・予約制)
浮世絵
▲本・瓦版の「葛飾(かつしか)堂」では、時代を映す人気の浮世絵が軒を飾ります。2階には展示室も。本格的な木版刷り体験も実施しています(不定期・予約制)
鍛冶屋
▲昔は村に必ず何軒かあったという鍛冶屋さん。「夷隅(いすみ)屋」では、竈で火をおこして釘や小刀作りの体験も実施しています(不定期・予約制)
火の見櫓
▲町並みには火見櫓や井戸、お地蔵さんも。町としてちゃんと機能します

予約なしでもOK!ものづくり体験を楽しむ

体験看板
▲町を歩いていたら、その日に実施される体験演目が紹介された看板を発見
予約が必要な本格的な体験演目もありますが、飛び込みですぐにできるものも随時開催されています(日によって内容はかわります)。
それでは…ということで、できるだけたくさんのものづくりを体験してみることに。

井草の香りに癒される…≪畳コースターづくり≫

畳屋の「安房(あわ)屋」では、女性に人気が高いという畳と千代紙を使ったコースターづくり(税込200円)に挑戦。材料には、熊本産の畳表と友禅和紙の千代紙を使います。まずは好きな千代紙を選ぶところからスタート。
畳コースター
▲畳には表も裏もありません。だから表を返すって言うんだそうです
▲畳表をしっかりと折り曲げて、テープで留めます。厚みとハリがあるため、ツメが長いと案外苦労します。ご注意あれ
畳コースター
▲選んだ千代紙を畳の目に沿って綺麗に貼りつけます。井草の香りには心を落ち着かせる作用もあるんですよ~とスタッフさんが教えてくれました
畳コースター
▲井草が青いうちはまだ畳が生きているので物を置かないで、とのこと。袋に入れてシールを貼ったらできあがり!材料費込みで、お土産になるのも嬉しいですね
畳コースター

江戸の味をそのまま再現!≪べっこう飴づくり≫

続いて菓子屋「あまはや」でべっこう飴づくりを体験!今回作るべっこう飴は西洋から伝わり、日本では400年以上に渡って作り続けられたものだそう。実際に江戸時代の人が食べた味を味わえると同時に、作ったべっこう飴がお土産になるのも魅力。早速体験してみました。
べっこう飴
▲砂糖と水飴、水を鍋に入れて、煮詰めます。高温になるので注意が必要
べっこう飴
▲好きな型を選んで飴を流し入れ、残った飴は容器に流し入れます
べっこう飴
▲飴が冷めたら型からはずします。容器に流し入れたほうは袋に入れて鉈でえいっと割ります(これがなかなか爽快)
べっこう飴
▲ラッピングをしてできあがり!リボンモールの可愛い結び方も教えてくださいました!キラキラしてとっても綺麗。味は意外にもさっぱりしています
飴や店先

≪千代紙ろうそく≫で童心にかえる

こちらも女性に人気の高い体験、千代紙ろうそく。千代紙の柄を選んで、絵柄部分を丁寧に切り抜いたら、ろうそくに貼りつけていきます。
ろうそく
▲まずは千代紙の絵柄を選びます。申年なのでサル!
ろうそく
▲酒・燃料の店「下総屋」の店先に座ってチョキチョキ。和みます。実はこの切り抜く作業が出来栄えを決める一番の肝
ろうそく
▲切り抜いた絵柄をろうそくにぺたぺた。熱した蝋にろうそくをくぐらせコーティングすればできあがり。季節によっては本格的な和ろうそくづくりも体験できます(予約制・不定期)
ろうそく

食の体験は江戸前のソウルフード「かみなりうどん」。
でもなんで雷?

手づくり体験を楽しんだあとは、江戸の食を体験。名物「かみなりうどん」と「ずいき飯」を、そば屋「いんば」でいただきます。かみなりうどんは、江戸時代後期の料理本「素人包丁三編」に掲載された料理の一つだそう。豆腐やその他の具材を油で炒りつける音が雷の音に似ていることから、この名前がつけられたそうです。
そばや
▲麺をイメージした看板も可愛い
うどん
豆腐、きくらげ、椎茸を使ったヘルシーな「かみなりうどん(並)」(600円・税込)。さっぱりとした醤油味とゴマ油の香りが食欲をそそります。写真奥の「ずいき飯」(100円・税込)は、ずいき(芋がら)と油揚げを煮付けた混ぜご飯。素朴で美味しい。
蕎麦屋店先
商家の町並みでは、年間約350種類の食体験、技の体験、昔体験を実施しているので、HPでスケジュールを確認のうえ、参加してみてくださいね。

のんびり森をいくと「武家屋敷」
あれ?この光景どこかで見た…。

食事を終えて、てくてくと森をいくと見えてくるのは武家屋敷。こちらは佐倉藩の中級武士のお屋敷を再現したもの。質素で無駄のない佇まいでありながら庭に桜の木も植えられて障子越しにお花見もできる造り。実際時代劇やCM・ドラマ等でもよく使われているそうです。
中級武士の家
▲実在したお屋敷を再現。今でいうなら公務員宿舎のようなものだったそうです

お屋敷の「離れ」で茶の湯体験

さらにその先には、大きな「離れ(むらの茶室)」が。門をくぐると、着物の女性が現れて、案内してくれました。こちらでは、薄茶のいただき方や茶室での礼儀作法を学ぶ「茶の湯体験」ができるのです。
茶の湯
お茶
▲着物をきたスタッフ(以下先生)がお茶を点てながら、さまざまな作法や茶の湯の心を教えてくださいます
お茶碗
▲お茶碗はふるまわれる側から見て一番よい見え方で置かれます。「茶碗をまわすのは正面に口をつけないという、いただく側の配慮です」と先生
お茶の先生
今回体験したのはほんのさわり。「体験を通じて、お茶に興味を持ったり、日本人の奥ゆかしさを知ってもらえればいいですね」と先生。ここではさらに、薄茶を自分で点(た)ててふるまう作法を学ぶ「お点前体験」もできます。
お菓子

「農村エリア」で昔のくらしを発見!

離れを出て少し先へ。森を抜けると、豊かな農村風景が広がります。その広い敷地の奥に佇むのが、上総の豪農のお屋敷です。向かいの畑ではスタッフが実際に大根やお茶などを育てているのだとか。こちらのお屋敷もさまざまなドラマや時代劇で使われています。上総地方の代表的な名主クラスの農家を再現しているとあって豪華!この時代では珍しい中2階もあるなど、屋敷の中はかなり広めの作りです。
魔除け
▲村の境目に吊るされた縄は災いをよける「道切り」。魔物が嫌うという藁のタコやエビ、さいころ、藁人形などが飾られています。こんなところもリアル!
門
▲この風景、某ドラマで料理人の主人公が袴姿で駆け抜けるシーンで使われていますよ~
米
▲お屋敷の裏手にある田んぼで収穫されたお米も販売中
大根
▲畑で採れた大根が干されています。これで実際に漬物も作ります
しめ縄
▲上総の国独特の方法で作られているしめ縄。よく似た形のものが海を渡った紀伊半島周辺でも見られるというのだから不思議
農村エリアには、豪農の家(上総の農家)を取り囲むように、安房の農家、下総の農家、水車小屋、炭焼き小屋、農村歌舞伎舞台(江戸時代末期、関東地方の農村でも、若者たちが中心になった芝居の上演が盛んに行われていたそう)など、当時の生活を垣間見ることのできるスポットが点在していました。
武家屋敷や農家では、米作りや茶摘み、炭焼き、お飾りづくりなどの体験を随時行っています。また、「春のまつり」や「むらの縁日・夕涼み」「むらのお正月」や演武、民族芸能の上演などの催しも行われていますので、スケジュールはHPより確認してみてください。

「風土記の丘」は史跡や文化財の宝庫

さて、「房総のむら」には、江戸体験エリアのほかにも、歴史と自然が学べる風土記の丘エリアがあります。飛鳥時代の古墳がなんと114基もあるんです。
古墳
▲6~7世紀の101号古墳。周囲には埴輪が配置されています
埴輪
▲114基からなる古墳群は円墳、方墳など大きさや形もさまざま。なかでも岩屋古墳は1辺約80m高さ約13mで、方墳としては全国最大規模
また、古墳群のそばには、国の重要文化財である、旧学習院初等科正堂が。明治32(1899)年に東京に建てられた校舎(講堂)を移築したもので、明治時代の貴重な建造物です。
重要文化財
▲昭和天皇も学習院初等科時代を、移築前のこちらの建物で学ばれました
今回の体験ではまわりきれませんでしたが、じっくり原始・古代・中世の遺跡から出土した資料を収蔵・展示した「風土記の丘資料館」を見学したり、ゆったり古墳を巡ったりするのも楽しそうです。体験を通して感じたのは、1日ではもったいないということ。スタッフの方たちとのふれあいも収穫です。
次回来るときは、農作業や陶芸、埴輪づくりなど、時間のかかる体験にも挑戦してみたいと思いました。イベントスケジュールを事前に調べて、ポイントをしぼってまわるのもあり。楽しみ方も多彩なおすすめのスポットです。
平間美樹

平間美樹

某広告代理店で情報誌・Webサイト等の広告企画・制作を経て独立。現在、企画制作会社CLINK(クリンク)を運営し、結婚・進学・就職・旅行など幅広い分野で企画・ライティング活動中。テニス・フラ・猫にハマる日々。 テニス観戦でグランドスラムを達成するのが目下の目標。

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