豪快に走る雪上車に乗って「みやぎ蔵王の樹氷めぐり」へ

2016.01.26 更新

宮城県と山形県にまたがる蔵王連峰は、全国でも数少ない樹氷観賞スポットの一つ。寒さ厳しいこの時期、人気を集めているのが雪上車で行く「みやぎ蔵王の樹氷めぐり」です。蔵王の樹氷原を歩き、アイスモンスターたちを間近で見てみませんか。

特別な気象条件下でしか生まれない「樹氷」

▲冬しか見られない自然の芸術

蔵王の樹氷は、シベリアからの季節風によって、アオモリトドマツに氷と雪が張り付いてできたもの。アオモリトドマツは亜高山地帯に生える針葉樹で、樹氷を形成するのに最適といわれています。樹氷は特別な気象条件下でのみ生まれ、限られた場所でしか見ることができません。

樹氷は、怪物のような独特な形から「アイスモンスター」「スノーモンスター」と呼ばれることも。雪に覆われた樹木がズラリと並ぶ光景は、まさに蔵王の冬の象徴です。
▲着氷と着雪、焼結を繰り返して大きな樹氷に成長

樹氷は例年12月からできはじめ、寒さがつのるごとにモクモクと成長を遂げます。最盛期を迎えるのは2月。氷と雪をたっぷりとまとった姿は、見ごたえ十分です。

樹氷をすぐそばで観賞できる「みやぎ蔵王の樹氷めぐり」

宮城蔵王で樹氷観賞を楽しむなら、「みやぎ蔵王の樹氷めぐり」がおすすめ。
雪上車に乗って、蔵王連峰の刈田岳山頂付近にある樹氷原へ行くガイドツアー(有料・要予約)です。
▲ツアーは「すみかわスノーパーク」レストハウスから

スタート地点は、宮城県蔵王町の「すみかわスノーパーク」。すみかわスノーパークまでは仙台駅や遠刈田温泉から送迎バスが運行されているので、雪道の運転が心配な人も気楽に参加できます。

まずは、レストハウスで受付。ここでは、ツアー用の防寒長靴を借りることもできます(税込200円)。樹氷観賞ポイントでは雪道を歩くため、スノーブーツや長靴はマスト。足元が不安な場合は、長靴に履き替えましょう。
▲雪上車の愛称は「ワイルドモンスター号」。車両の大きさはいろいろ

受付を済ませたら、いよいよ出発!ツアーで使われるのは、キャビン搭載の雪上車です。通常4,800円(税込)のツアーは乗客が向かい合って座るロングシートですが、2,000円(税込)を追加すればグレードアップ車両で楽しむことができます。
▲通常車両はこんなかんじ(写真は8人乗り)。天井低め、暖房付き
▲グレードアップ車両は前向き・独立シート。長靴や車内用ブランケットの無料レンタル、ホットコーヒーのサービスなどもあります

雪上車は、すみかわスノーパークのゲレンデや山岳道路の蔵王エコーラインを駆け上り、蔵王ハイライン料金所近くの樹氷観賞ポイントを目指します。

ツアーの所要時間は約2時間。スタート地点から樹氷観賞ポイントまでは約45分の道のりです。車内は、専属ガイドの軽妙なトークもあり、アットホームな雰囲気。樹氷についてはもちろん、蔵王の自然や遠刈田温泉についても教えてくれます。
▲個性豊かなガイドが同乗。年齢も出身地もさまざま
▲蔵王町出身のベテランガイド・山家旭(やんべあきら)さん。蔵王のことならおまかせ!

道中は、ゲレンデを走るスキーヤーやスノーボーダーに手をふったり、動物の足跡を探したり、と楽しみがいっぱい。
▲雪上車ならではの豪快な走りも体感できます

蔵王エコーラインに突き当たる標高1,400m付近になると、アオモリトドマツの群生が見えてきます。そこから20分ほど行くと、樹氷観賞ポイントに到着です。
▲樹氷観賞ポイントは標高1,600m付近。-10度になることもあるので万全の防寒対策を
▲晴天時は南蔵王まで一望できます。天候チェックも忘れずに

樹氷観賞ポイントでは10分間の見学時間が用意されています。樹氷原には巨大なアイスモンスターたちが勢揃い。見上げるほどの高さの樹氷に囲まれる経験は、そうそうありません。ここでは、ぜひ記念撮影を!
▲最盛期にはこんな大きさに達することも!

「蔵王の厳しい寒さ、風の強さを肌で感じ、自然のすごさを知ってほしいですね」とガイドの山家さん。

また、すみかわスノーパークでは、ナイトツアー「樹氷の家めぐり」(税込3,100円、要予約)も開催しています。
▲レストハウスから雪上車で片道25分かけて標高1,400mの森へ。散策時間は20分

こちらは、ランタンの灯りに照らされたアオモリトドマツの森を散策するガイドツアー。雪の重みで大きくしなった松の木は、まるで「かまくら」のよう。その天然のかまくらは「樹氷の家」と呼ばれ、中に入ることもできます。
やわらかな灯りに包まれた、宮城蔵王の冬の夜も幻想的です。

遠刈田温泉や峩々温泉など、宮城蔵王周辺には人気の温泉地が点在。樹氷観賞の後は温泉宿でのんびり過ごすのもおすすめですよ!

※樹氷の写真は過去に撮影されたものを掲載しています。樹氷の成長は天候によって異なるため、2016年の状況については事前にお問い合わせください
加藤亜佳峰

加藤亜佳峰

編集者・記者。編集プロダクションMOVE所属。仙台を拠点に、企画・編集・取材・執筆を担当。旅行誌を中心に、情報誌やムック、書籍、パンフレットなど幅広いジャンルの印刷・出版物を手がける。

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