世界に誇る桜の絶景・弘前公園。100年の節目を迎えたさくらまつりは必見!

2017.04.17

日本三大桜名所の1つとして知られる青森県弘前市の弘前公園。例年4月下旬頃に満開を迎え、ゴールデンウィークにはたくさんの観光客が訪れます。見どころは桜のトンネルや花筏、弘前城。そして日本最古のソメイヨシノや、水鏡桜。また2017年は、さくらまつり100年目となる節目の年。日本一美しいと言われる弘前の桜を堪能してみませんか。

東京ドーム約10個分の広さ(約49.2万ヘクタール)に2,600本の桜の木が並ぶ弘前公園。ここでは、毎年桜が満開の時期に「弘前さくらまつり」が行われます。2017年は祭り100年目の節目として、例年の会期(4月23日~5月5日)より開幕日と閉幕日をそれぞれ延ばし、4月22日(土)から5月7日(日)まで開催。この期間は、200万人を超える人出が見込まれています。

園内に飲食店をはじめとする約200ものお店が出店し9:00~21:00まで営業。津軽そばや生姜味噌おでんなどの郷土料理が味わえるほか、昔ながらのお化け屋敷やオートバイサーカスなども楽しめるんです。

地元の人たちと郷土料理を楽しみながらお花見できる「手ぶらで観桜会」(予約は4月9日まで)、地元のボランティアガイド集団「路地裏探偵団」による「弘前城夜桜探偵団」といったツアーなども開催され、1日中桜を満喫できます。

桜に加え歴史的価値の高い「弘前城」も見逃せません。

東北で唯一、江戸時代の天守が残る名城

弘前公園は、もともと津軽藩の弘前城の城域だった土地が、明治期に公園として一般公開されたものです。江戸時代に建てられた天守閣と5つの城門と3つの櫓(やぐら)が当時のまま残り、国の重要文化財に指定されています。
▲東内門と桜
▲満開の桜の向こうに見える真っ赤な和橋。日本の美しさを象徴するような風景ですね

なお、2017年現在の弘前城は通常と違った見どころが1つあります。2015年秋、100年に一度と言われる弘前城本丸下の石垣修理のため、高さ14.4m、総重量約400tもの3層からなる天守閣が、なんと3カ月をかけて移動しました。ジャッキのようなもので建物をそのまま持ち上げて動かす「曳屋」と呼ばれる工法で、北西へ約70mお引っ越し。

それにより、本丸内に新しく設置された展望台からは、いつもは見ることができない津軽富士・岩木山と弘前城天守閣、そして桜のコラボという100年に1度の景色を堪能できます。ちなみに、石垣修理工事には約10年を要し、天守を元に戻すまでにも約6年かかると見込まれています。
▲弘前城本丸内に設置された展望台から見る岩木山と弘前城天守閣
▲弘前城と桜(2013年撮影)。現在、本丸の石垣修理のため天守閣は移動中。弘前城と桜の定番の角度からのコラボはしばらく見られません

300mもの桜のトンネルは一見の価値あり

弘前公園に行ったらまず見ておくべき見どころの1つ目は、公園の外堀約2kmにわたって咲き誇る桜です。咲き始めが早いため最初に散るのもここですが、散った花びらがお堀の水に浮かぶ光景もまた美しいと絶賛されています。
▲外堀の両岸に咲く桜
▲外堀の歩道から間近に桜を見ることができます

外堀の中でも西堀は、頭上を桜が覆い、桜のトンネルができます。その距離約300m。さくらまつり期間中にはボートの貸し出し(税込1,000円/60分)があり、西堀のため池から桜のトンネルを眺めることもできます。
▲西堀の桜のトンネル
▲ボートに乗りながら見る桜も風情がある

2つ目の見どころとして紹介するのは、日本一のソメイヨシノ。弘前公園内には日本一と言われるソメイヨシノが2本あります。その1本、二の丸の城門近くにあるソメイヨシノは「日本最古」と言われ、樹齢は130年以上。もう1本は、「日本最大幹周」のソメイヨシノ。公園東側の中央高校口近くにある「緑の相談所」の裏手にあります。
▲日本最古と呼ばれるソメイヨシノ
▲緑の相談所裏にある日本で最大幹周を誇るソメイヨシノ

その他にも、版画家の棟方志功が「御滝桜(おたきざくら)」と名付けたという本丸入口付近のしだれ桜は、その名の通り、本丸石垣をバックにまるで滝のように咲いています。さらに遅咲きで牡丹のように咲く「東錦(あずまにしき)」や世界でここにしかない新品種「弘前雪明かり」など。まだまだ見てほしい桜がたくさんあります。
▲「御滝桜」と名付けられているしだれ桜
▲遅咲きの桜「東錦」

知る人ぞ知る絶景、夜の水鏡と花筏も見逃せない

夜の弘前公園にも、知る人ぞ知る絶景があります。それは、夜のお堀の水面に映る桜。ライトに照らされた桜が、鏡のような水面に映し出された光景は、他では見ることのできない美しさ。特に、西堀の春陽橋(しゅんようばし)から見える水面に映る桜は圧巻です。
▲西堀の春陽橋から見る桜ライトアップ(4月22日~5月7日、18:30~22:00)

さらに桜が散った後でも楽しめるのが弘前公園の最大の特徴。堀の水面に散った桜の花びらがたまり、「花筏(いかだ)」と呼ばれる桜の絨毯、ピンクのスープと呼ばれる絶景を見ることができます。
▲外堀にできた「花筏」

人気のフェイスブックページ「死ぬまでに行きたい!世界の絶景」の1つに選ばれ、70万以上の「いいね!」を得て海外からも注目されるほど。弘前公園を管理する公園緑地課によると、堀の水はさくらまつり期間中はなるべく滞留させており、花びらは2、3日で土色になってしまうため、適時流しているのだとか。この絶景が見られるのは、管理してくれる人がいるからこそなんですね。
▲追手門前にできた花筏

りんご栽培の技術を生かし日本一の美しさに

では、弘前公園の桜がなぜ日本一の美しさを保っていられるのでしょうか。その理由は、「桜守(さくらもり)」と呼ばれる樹木医たちが通年で桜を管理しているから。特に、桜守たちの管理の中で最も注目すべき点は剪定(せんてい)です。
▲桜の枝を剪定する桜守たち

弘前の桜の剪定には、リンゴの剪定技術が活かされています。桜と同じバラ科の植物であるリンゴ。その剪定技術が応用されていることは、リンゴの産地・弘前ならでは。「弘前方式」とも称され、全国から桜の管理者が見学に訪れるほどです。
▲弘前方式で管理される桜の特徴は花のボリュームの多さ

また、リンゴの栽培技術を用いた花の低さにも注目です。これはより早く収穫できるように低い位置にリンゴを実らせようとする技術で、縦に伸びようと生長する枝を、剪定によって横に広げます。同様の栽培技術を桜に応用させ、目線の高さで桜が見られるようになっています。だからこそ桜に迫力があり、日本一と呼ばれる桜の名所が生まれるのですね。
▲目線の高さでみられるのも弘前公園の桜の特徴

咲き始めや満開、そして散ってからも楽しめる「花筏」。公園内では場所や品種によっても咲く時期が異なるため、さくらまつり期間中はいつ訪れても必ず満開のエリアがあります。「花より団子」という方にはさくらまつり期間中ならではのおいしい食べ物も。今からでもまだ間に合う本州最北の桜の名所「弘前公園」へ、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

2017年の弘前の桜の最新の開花予想ならびに開花状況は、弘前さくらまつり2017のホームページからご確認ください。
【東京から弘前へのアクセス例】
東北新幹線(はやぶさ号)で新青森まで約3時間、特急つがるで約30分
※弘前から弘前公園は、駅前から100円バスで約10分または徒歩約30分

※桜の写真は2017年のものではありません。
くどうたける

くどうたける

東京でウェブライターを経験し、2012年に青森へ移住。地域新聞や地域の情報を発信するお仕事をいただきながら、田舎でせっせと暮らしてます。(編集/株式会社くらしさ)

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