【2018年】しかりべつ湖コタンに足湯登場!名物の氷上露天風呂&アイスバーで語り合おう

2018.01.18

氷上露天風呂をはじめ、雪と氷でできたアイスバーやアイスチャペルなど、自然を利用した造形美が味わえる「しかりべつ湖コタン」。気温が氷点下30度を下回ることもあるという、北海道で一番標高が高い場所にある天然湖「然別湖」の湖畔や湖上で、超極寒の地ならではの体験を楽しめます。

▲アイスバーで、自作の氷のグラスで一杯

「しかりべつ湖コタンって?」

「しかりべつ湖コタン」とは、北海道の十勝地方にある然別湖の湖畔と湖上に、真冬の約2カ月間だけ現れる雪と氷でできた村。ちなみにコタンとは、アイヌ語で村や集落という意味です。
▲氷結した湖上に並ぶイグルーの数々(写真提供:然別湖ネイチャーセンター)

十勝地方の中心都市、帯広からバスで約1時間。内陸部の山間にある然別湖は、北海道で一番標高が高い天然湖。北海道の中でも気温が低い地域なので、湖はガチガチに氷結します。
なんせ、冬の気温は日中が氷点下5~10度くらい、夜には氷点下15~20度くらいまで下がり、日によっては氷点下30度を下回ることもあるという、超極寒の地なのです。

そんな寒さと雪や氷を活かして楽しもうと、昭和56(1981)年に地元の有志が始めた企画が、「しかりべつ湖コタン」です。
開催期間中は名物の「氷上露天風呂」をはじめ、「アイスカフェ/アイスバー」や「アイスロッジ」、「アイスチャペル」など、雪と氷でできた建物が氷結した湖上や湖畔に並びます。
▲氷でできた壁面に空いた穴の奥に、アイスバーのバーカウンターが見えます(写真提供:然別湖ネイチャーセンター)

これらの建物は「イグルー」と呼ばれ、降り積もった雪をかためてブロック状にしたものや、氷結した湖から切り出した氷のブロックを積み上げて作られています。
▲然別湖の湖上で氷を切りだします(写真提供:然別湖ネイチャーセンター)

例年、年末前後に地元有志が集まって作り始め、1カ月以上かけて村を築きます。「しかりべつ湖コタン」のオープンは1月下旬頃ですが、オープン後も新たな「イグルー」を作り続け、2月中旬位にやっと、その年に予定していた全ての「イグルー」が完成します。
▲寒い中での重労働、ボランティアで働く皆さんに頭が下がる思いです(写真提供:然別湖ネイチャーセンター)

「しかりべつ湖コタン」は入場無料。誰でも気軽に入ることができます。
※各種体験や飲料などは別途料金がかかります。

それでは、雪と氷の村「しかりべつ湖コタン」へご案内します!

世界でここだけ!「氷上露天風呂」

氷結した湖の上にある絶景の露天風呂(無料)。「しかりべつ湖コタン」を訪れたならば、このお風呂は絶対寄りたいスポットの1つです。
源泉かけ流しで、茶褐色の温泉。湖畔にある源泉から湯を汲み上げ、特設したパイプを伝って氷上の湯船に注がれています。湯船の温度が42~43度になるよう、湯守が湯の量を増減させることで温度調節をしているそうです。
▲熱々の源泉が注がれる湯船とステップを除いて、まわりはすべて雪と氷

訪れた日の屋外は氷点下7、8度、風が吹くと耳がちぎれるのではと思うほど痛いです…!でも、更衣室内は風がないので意外と快適、耳も痛くありません。とはいえ更衣室内でも気温は氷点下5度ほどなので、寒いことには変わりなし。ブルブル震えながら服を脱ぎ、露天風呂へ向かいました。
▲湯船の隣には更衣室があり、棚と床のマット以外、壁も屋根もすべて雪と氷です

身体が冷え切っていたので、足を湯船に入れると熱さで足がビリビリ痛く痺れる…!でも、少しずつ、ゆっくり全身を湯船に沈めていくとすぐに身体が慣れ、とてもいい湯加減!

しばらく入っていると身体が熱くなるので、時折湯船から上がりクールダウン。冷えたなと感じたらまた湯船へ。あまりの快適さに、なかなかお風呂から上がることができません…!
湯船から出た時、濡れた毛先が2、3分で凍りつき、髪の毛がバリバリになるのも楽しい経験。でも、髪の毛を頭の先からすべて濡らしてしまうと、整髪料のハードスプレーをかけまくった、ロックバンドの人たちのような髪型で固まってしまうかもしれませんのでご注意を。
▲顔から上は氷点下で風雪にさらされても、湯に浸かる身体は全身ポカポカ、頭寒足熱、超快適!

正面は視界が開けていますが、左右には雪のブロックを積み上げた衝立があります。湯船は氷上から2、3m高い場所にあるので、周囲から丸見えというわけではありません。むしろ、一段高い位置にあるので視点が高くなり、ここから見える氷結した湖や真っ白い山々の景色は絶景です!
湯船は2つあり、どちらに入ってもかまいません。つまり男女混浴。女性の方はちょっと勇気がいるかもしれませんが、水着着用でもOKなので、気になる方は予め用意しておくとよいかもしれません。
どうしても気になるという方は、2018年新登場の「氷上足湯」で気軽に温泉を楽しんで。もちろん、こちらも源泉かけ流しですよ。

ちなみに、露天風呂も足湯も20:00~22:00は女性専用タイムなので、男性の目を気にすることなく入浴を楽しめますよ。なお、男性専用タイムは18:00~20:00。朝6:30~18:00が混浴、深夜はクローズです。

満天の星空と、ほのかにライトアップされたイグルーを遠望しながら入浴するのも、幻想的な雰囲気で身も心も清らかな気分になりますよ。

アイスカフェ/アイスバーで一杯

「氷上露天風呂」とともに人気のスポットが、「アイスカフェ/アイスバー」。10:00~17:00は「アイスカフェ」と呼び、20:00~22:00は「アイスバー」と呼んでいます。
建物内には、バーカウンターとホールがある大きな部屋のほか、半個室のような客席、ミニコンサートを開くことができるホールや、「しかりべつ湖コタン」の制作過程を紹介する映像が流れる小部屋など、複数のホールや部屋があります。

驚くのは、これらの壁や天井などが全て雪と氷でできていること。しかも、建物の一部が2階建てになっていて、2階の床ももちろん氷。
溶けないの?割れないの?と不安に感じてしまいますが、気温が低い地域なので強度が弱くなる心配はなし。
さらに、バーカウンターや床に使用する氷は、水泡などが入っていない強度の強い一枚板のような氷を使っているので、頑丈です。一度作ると春の雪解けまで、壊れることも溶けることもないそうです。

屋内の気温は氷点下5~7度程度。通常なら寒く感じるはずですが、屋外はもっと寒いので、これでも十分暖かく感じます。何より、屋外と違い屋内は風がないので、体感温度がぜんぜん違うんです!もはや、温度感覚が麻痺してきました。
▲カウンターに使用されている氷は一枚の巨大な氷

「アイスカフェ/アイスバー」では、ソフトドリンクやホットドリンク、アルコール類を昼夜問わずオーダーして飲むことができます。

コーヒーやココアなど、温かい飲み物は紙コップで提供しています。雪と氷に囲まれた空間を楽しみたいけど寒いのは苦手…、という方には嬉しい一品です。

でも、ここではぜひ、氷のグラスで乾杯したいところ。
ソフトドリンクやアルコール類などを、氷を削って作られたグラスで飲むことができるのです!
▲氷を削って作ったグラス。当然、中の飲み物はいつまでもガン冷え(写真提供:然別湖ネイチャーセンター)

とくに、氷のグラスに鮮やかな色をしたカクテルを入れると、透き通った氷に色が映えます。まるで宝石が輝いているかのように綺麗なのです!
ノンアルコールのカクテルも数種類用意されているので、お酒が飲めない方や車の運転をする方でも楽しめます。

ちなみにグラスに使用する氷は、湖から切り出したものではなく製氷会社が作ったものなので、衛生面でも安心です。
料金はソフトドリンクもアルコール類も共通で、氷のグラスで飲む場合はグラス代含め1杯1,000円(税込)、紙コップで飲む場合は1杯500円(税込)です。

氷のマイグラスを作ってみよう!

氷のグラスは、自分で作ることもできます。自分で考えて作ったグラスで乾杯するのは格別!

この体験は、バーカウンター付近のホール内、もしくは「アイスカフェ/アイスバー」の隣にある工房内でできます(1ドリンク付、1,500円・税込)。
実際にやってみました!

使う道具は、氷の塊を削るノミと分厚い手袋だけ。ともに貸してもらえます。ノミは木を削るものとは異なり、割れやすい氷を削るため刃先が少し柔らかいそうです。

まずはスタッフから、削り方などのレクチャー。
2、3分説明を聞いたら、いよいよスタート。分厚い手袋をし、ノミを片手に氷のブロックを削ります。
削り続けること約1時間。世界で一つだけの氷のグラスを彫り上げました!
屋内作業とはいえ、あまり動き回ることもなく、じーっと作業をするので身体は冷えきってしまうので、防寒対策は必須。
でも、どんなグラスにしよう、ここを削ろう、とワクワクしながら体験していると、寒さを忘れて没頭してしまいました。

最後、氷の粉や汚れを取るために、スタッフが水で洗ってくれたら、完成です。
自分で作ったマイグラスに、好きなドリンクを入れてもらい、乾杯!
唇がグラスのふちに触れると、氷の塊をなめるような、ひんやりとした感触。中のドリンクは舌が凍るのではと思うほどキンキンに冷えていました。とはいえ、突き刺さるような、尖った冷たさではありません。冷たさの中にも、妙にまろやかさがあるように感じました。ドリンクによってわずかに氷が溶けだすからでしょうか。不思議な感覚です。
▲手前が販売されている氷のグラス、奥が自分で作った氷のグラス

作ったグラスは割れたり溶けたりしない限り、何回でも使用可能。ボトルキープならぬ、グラスキープもできるので、然別湖の湖畔にあるホテルへ宿泊する場合は、翌日もマイグラスで乾杯を楽しむこともできます。

イグルーでの宿泊体験やウエディングも!

「イグルー」の中には、「アイスロッジ」や「アイスチャペル」もあります。
「アイスロッジ」ではなんと、宿泊もできます!極寒なのに大丈夫?誰がそんなところに泊まるの?と感じる方も多いかもしれません。
▲壁や天井だけではなく、ベッドまで雪と氷!(写真提供:然別湖ネイチャーセンター)

宿泊空間が小さめに作られているので、外気温が氷点下30度になっても室内は氷点下7度程度。それでもじゅうぶん寒いのですが…、極寒地用の寝袋にくるまって寝るので大丈夫。また、湖畔にあるホテルの部屋も確保されているので、寒くてどうしようもない、と感じた時にはホテルへ戻ることもできるので安心です。なお、ホテルは2軒あり、選ぶことが可能です。
▲夜空に浮かぶ月をはじめ、星も無数に見えます(写真提供:然別湖ネイチャーセンター)

12,150円(2~6名の場合、税込)でホテルの食事が2食(夕・朝)付くこのプラン、実は毎年大人気なのです(1名の場合は16,150円・税込)。

毎年2月の中旬位に登場する「アイスチャペル」は、壁や天井のほか、十字架や祭壇なども全て雪と氷でできています。
▲ここで挙式するカップルが毎年数組いるそうです(写真提供:然別湖ネイチャーセンター)

日中は雪と氷の壁面が太陽の光があたって淡い青色に輝き、夜になるとキャンドルが灯され、ゆらめくあかりでほんのりオレンジ色に彩られます。幻想的な風景に心が洗われる気分!誰でも自由に見学できるのが嬉しいです。
▲キャンドルのあかりで氷の祭壇などがオレンジ色に輝きます(写真提供:然別湖ネイチャーセンター)
▲キャンドルを灯さずライトアップすると、薄い青色に輝きます(写真提供:然別湖ネイチャーセンター)

寒さと雪や氷を活かして作られた「しかりべつ湖コタン」。
氷上露天風呂やアイスバーなど、気温が氷点下5度でも不思議と暖かいと感じるのは、極寒の地だからこそ味わえる非日常な空間です。氷結した然別湖の湖上に現れる、期間限定の村を楽しんでみませんか?2018年は、3月21日(水・祝)まで開催していますよ。
※本記事は2016年の取材内容をもとに一部修正したものです。
川島信広

川島信広

トラベルライター・温泉ソムリエ・イベントオーガナイザー/横浜市出身、札幌市在住。北海道内の全市町村を趣味で訪ね歩くうちに北海道の魔力に惹かれ、都内での雑誌の企画営業と執筆業務を経て北海道へ移住し独立。紙媒体やweb媒体などで主に観光や旅行、地域活性をテーマにした取材執筆と企画・編集を手がける。スイーツ好きの乗り鉄、日光湿疹と闘う露天風呂好き。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
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