「お風呂リビング」に九州最大級の大浴場などなど、霧島温泉の個性豊かな宿にGo!

2016.02.27 更新

鹿児島屈指の温泉地・霧島温泉。「霧島温泉」とは市内にある4つの温泉郷の総称です。この地には、種類豊富な泉質を活かした温泉宿が軒を連ねています。今回はその中でも特にユニークな温泉宿を訪れました。

▲温泉街にはもうもうと湯気が立ち込める

日本を代表する名温泉宿「雅叙苑」の「お風呂リビング」とは

複合火山帯である霧島山系には、数多くの温泉が湧出しています。その特徴は、硫黄泉や炭酸水素塩泉、単純温泉など泉質の種類が多いこと。日本の温泉には大きく分けて10種類の泉質があると言われていますが、「霧島温泉」はそのうちの9種類の泉質を擁する全国でも珍しい温泉なのです。独自の源泉を複数持つ温泉宿も多く、宿によって異なる泉質の湯を楽しむことができるのが、「霧島温泉」の魅力と言えます。
まずご紹介するのは、国内でも有数の人気温泉旅館「忘れの里 雅叙苑(がじょえん)」です。敷地内には茅葺屋根の離れが点在し、通路をのんびりと行き交う鶏の姿を見ることができます。古き良き日本の風景を思わせるノスタルジックな雰囲気に、気持ちがホッとしますね。
▲特別室「椿」(平日1人1泊2食付き、税込51,990円~)の「お風呂リビング」

「雅叙苑」には共同湯もありますが、10室ある客室のうち8室は温泉付きで、更にそのうちの5室には「お風呂リビング」という特別な空間があります。

「お風呂リビング」とは、温泉と同じ空間にソファやベッド、床暖房などが備わった、まるでリビングルームのような快適空間。温泉とリビングルームが一体化したこの特別な空間で、のんびりと湯に浸かるのは、至福の時間です。また、ベッドやソファでそのまま読書をしたり昼寝を楽しんだりするのもおすすめです。
ちなみに、食事や寝るための部屋は別にちゃんとあるので、安心してくださいね。

食材も、器も、自分たちの手で

▲自家農園で収穫した新鮮な野菜
▲夕食(写真は一部)には自家養鶏場や自家農園で育てた食材を使用

「雅叙苑」のもう一つの魅力は、ほとんどのものが手作りであること。食事で使う竹の器やお箸は手作りで、敷地内に飾ったり箸置き代わりに使ったりしている野の花も、毎朝スタッフが出勤前に摘んでくるのだそう。
料理には自家農園で栽培した新鮮な野菜や、自家養鶏場で平飼いしている鶏の肉や卵をふんだんに使用しています。しかも、鶏糞や山で集めた落ち葉などを発酵させて肥料を作る循環型農業を実現しているほどのこだわりです。
▲薪をくべ、羽釜で炊いたご飯はおいしさも格別

そんなこだわりが詰まった新鮮食材を存分に味わえる朝食も大人気です。炊事場で薪をくべて羽釜で炊いたご飯や自家製のお漬物、炭火で焼いた魚に産みたての卵を使った玉子焼き…炊事場で調理する様子を見ることもできるため、より一層食欲がわいてきます。
▲炊事場にはとれたての野菜が並ぶ

こうしたおもてなしの一つひとつは、私たちに本当の贅沢を教えてくれます。ここではすぐそばを流れる天降(あもり)川のせせらぎや囲炉裏の火、おいしそうなご飯の匂いなど、目や耳に入ってくるものすべてが「ごちそう」なのです。JR九州のクルーズトレイン「ななつ星in九州」の宿泊地にも選ばれる理由はそんなところにあるのかもしれません。
▲高級リゾート「天空の森」

なお、同系列の「天空の森」では、「雅叙苑」とはまた違ったリゾート感を楽しめます。東京ドーム約13個分という広大な敷地に点在するのは、わずか5棟のヴィラ。「ドレスコードは裸!?」と言われるゆえんは、このプライベート感と開放感に溢れた極上空間にあります。さらに鹿児島空港から「天空の森」までヘリコプターで送迎してくれるスペシャルなコースもあるというから驚きです。「天空の森」は、「訪れたときの感動を楽しんで欲しい」との思いから、あえて具体的なビジュアルイメージを発信しないようにしているそう。まさに、訪れた人だけが見ることのできる絶景と贅を尽くした一流のサービスというわけです。人生に一度は泊まってみたい、憧れのリゾートですね。

九州最大級の大浴場を擁する「霧島ホテル」

次に訪れたのは、「硫黄谷温泉 霧島ホテル」。文久元年(1861年)創業の老舗で、硫黄谷温泉の源泉を引く唯一のホテルです。硫黄谷温泉には硫黄泉、塩類泉、明ばん泉、鉄泉という4種類の泉質があり、同ホテルではそれぞれの特性を活かして21個もの温泉を提供しています。
霧島は坂本龍馬・おりょう夫妻が新婚旅行に訪れた場所としても有名ですが、その際に硫黄谷温泉に入ったという記録が残されています。他にも、政治家の犬養毅や歌人の与謝野鉄幹・晶子夫妻など、数多くの著名人がこの地を訪れたそうです。
▲源泉の温度は日々変わるため、噴水から水を出して温度を一定に保っている

「霧島ホテル」の魅力は、「硫黄谷庭園大浴場」という、まるでプールのような大浴場。その奥ゆきは25m、深さは最も深い所で1.4mもあり、立ったまま浸れることから「立ち湯」とも言われています。源泉掛け流しの硫黄泉が滝のように流れ出る様子も迫力満点です。同ホテルが保有する源泉は14本、そこから湧出する湯は1日1,400万リットルにものぼります。この大浴場は、この豊富な湯量を活かした九州最大級の大浴場なのです。
「硫黄谷庭園大浴場」は基本的にバスタオルを巻いて入る混浴で、「立ち湯」のほか、ひのき風呂や寝湯などもあります。19時30分~22時はレディースタイムなので、混浴に抵抗がある女性はこの時間を利用するのがおすすめです。
▲女湯の「美白の湯」
▲男湯の露天風呂「鉄幹の湯」

混浴の「硫黄谷庭園大浴場」の他にも男性専用ゾーン、女性専用ゾーンがあり、それぞれ大浴場から直接行ける造りになっています。男女共に明ばん泉、塩類泉、硫黄泉、水風呂、サウナを楽しめる大浴場と露天風呂を備えていますが、女性専用ゾーンにはさらに「美白の湯」「子宝の湯」「不老の湯」など、女性にとってうれしい効果を期待できる温泉がたくさんあります。昼夜で温泉の雰囲気もガラリと変わるので、時間帯を変えて何度も入るのがおすすめですよ。

龍馬も愛した「黒豚しゃも鍋」に舌鼓

▲和食会席

霧島ホテルは夕食も大人気。看板メニューは、和食会席に含まれる「黒豚しゃも鍋」です。しゃもや黒豚の旨みがたっぷり詰まった味噌ベースのスープは昔から変わらぬ味。坂本龍馬が宿泊した際、この鍋でもてなしたところ、好んで食べたことから、別名「龍馬鍋」とも言われています。また、同ホテルの敷地内には樹齢140年を超える3万本の霧島メアサ杉が植えられた「百年杉庭園」もあり、マイナスイオンをたっぷり浴びながらの散策を楽しめます。

メモリアルイヤーに湧く霧島温泉の魅力

▲霧島最古の温泉「目の湯」は無料で入浴も可

霧島ホテル近くの「丸尾自然探勝路」内には霧島最古の温泉と言われる野湯「目の湯」があります。「目の湯」は樹齢200年~300年の巨木の森をたどる「丸尾自然探勝路」の入口付近にあり、すり鉢状に侵食された天然の岩風呂は大人1人がやっと入れる程度の大きさです。温度が不安定な上に完全に野ざらしの野湯なので、入るのには少し勇気が要りますが、手足をつけるだけでも十分に楽しめますよ。

今年2016年は坂本龍馬・おりょう夫妻の新婚旅行から150年のメモリアルイヤーということもあり、例年以上に盛り上がりを見せる「霧島温泉」。温泉や食事はもちろんのこと、霊峰・高千穂峰をはじめとする豊かな自然やパワースポット・霧島神宮などさまざまな魅力を持つ場所でもあるので、日ごろの疲れを癒やしに、訪れてみてはいかがでしょうか。
さわだ悠伊

さわだ悠伊

鹿児島市出身・在住のフリーライター。グルメ、旅、コラム等ジャンルや媒体を問わず活動中。鹿児島県内の離島取材も豊富。

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