ネパール北部の薬膳で、こころもからだも温まる!/東京で楽しむ世界の料理Vol.8

2016.03.19

フランスで最も権威ある美食ガイドにて、世界一のグルメ都市として評価されている東京。世界各国津々浦々、あらゆるジャンルの料理が集まっています。それも、現地の味わいを完全に再現していたり、もはや本場よりもクオリティが高かったり。海を越えて異郷の地へ出向かずとも、ここ東京は素晴らしい美食との出会いであふれているのです!

今回ご紹介するのは、創業28年のネパール料理レストラン「クンビラ」。ネパールはヒマラヤ山脈が北側に連なっている、東南方向に細長い国。山々が作り出した大自然をひと目見ようと、観光地としても人気があります。

また、ネパールは多民族・多宗教国家である上に、シルクロードが盛んだった時代に中国やインドからの影響も受けています。そのため、食文化も多種多様なのです。

今回は、そんなネパールの食を満喫するために、人気の街・恵比寿にある「クンビラ」を覗いてまいりました!
入り口では、スタッフの皆さんがお出迎えしてくれました!

「クンビラ」は料理だけでなくおもてなしも一流。食材のことや食べ方などもていねいに教えてくれるので、ネパール料理初心者さんでも心配いりません!
▲3階 落ち着いた雰囲気のお部屋。壁や窓のレリーフが素敵です。
店内はなんと6フロアーにも分かれていて、それぞれ雰囲気が異なります。1階から4階は1人でもお友達とでも、気軽にお料理を楽しめるテーブル席。

いたるところにネパールの調度品が飾られていて、異国情緒を感じられます。本国から取り寄せた彫刻の数は、お店全体で56点もあるそうです!
最上階の6階を目指して、店内中央にある階段を上へ上へと登っていきます。

日頃の運動不足のせいで息を荒くしていると、店長さんが「エベレストを登っていることをイメージしてください!」と。なるほど、ここでもネパールを感じられる仕掛けなのですね!
▲5階 お座敷個室(BBQ用テラス付き)「ネパールキッチン」(要予約)
6階へ上る途中で目を引いたのは、開放感のある5階のお座敷!壁や屋根がガラス張りとなっていて、昼間はさんさんと太陽が降り注ぎ、ディナータイムには夜空が広がる、なんとも贅沢な一室です。
そして、こちらが最上階の「神の部屋」です!エベレストの山頂をイメージしたそうで、奥にある祭壇や木彫りの扉が、荘厳な雰囲気を醸し出しています。

龍がついた燭台のようなお皿にのっているのは、4種のスパイス。クローブ、フェネグリック、カルダモン、クミンです。
ネパール料理には、スパイスやハーブがふんだんに使われています。「クンビラ」では、ヒマラヤの山岳地帯に育った薬草も取り入れているとのこと。痩せた土地で育った植物は、免疫力がとても強いんだそう!

そんな体がよろこびそうな料理たちが、続々と運ばれてきます。
▲モモコ 800円(税別)
まずは、ネパールの定番家庭料理「モモコ」からいただきます!

モモコは一言で表すと、ネパール版小籠包です。白いモモコの中身は、スパイスで炒めた豚と鳥の合挽き肉。ホウレンソウが練りこまれた緑のモモコは「クンビラ」オリジナルのメニューで、自家製チーズと野菜がぎっしり!トマトとヨーグルト、スパイスが入ったカレー風味のソースにつけて、ぱくっとひと口でいただきます。

噛んだ瞬間に肉汁がじゅわっ。カレー風味のソースと、スパイスの効いた餡は相性ばっちり!緑のモモコは野菜の食感が心地よく、チーズの存在感もしっかりと感じられます。
▲豆腐パルンゴ 950円(税別)
お次は、なんとも不思議な見た目の「豆腐パルンゴ」です!店長さんいわく、「1度食べると50回でも食べる!」ほどのクセになるメニュー。

高山ハーブとほうれん草を石臼でペースト状にしたものを、くずした豆腐に載せています。飾られているのは、トマトと生姜です。

食べてみると、予想外のふわふわ食感にうっとり!ほうれん草の繊維と豆腐が絡み合っています。そして先ほどのスパイシーな「モモコ」とは違う、ほのかな味つけ。と思いきや、食べ進めてみると、しっかりと野菜やハーブ、塩気を感じられます。
▲ヒマラヤンチューリップ 1,600円(税別)
そして、またまた不思議な見た目の料理です!黄色いポテトサラダの上に、チキンのささみを豆の粉で揚げたものがのっかっています。

「ヒマラヤンチューリップ」の真骨頂は、この後です。店員さんが慣れた手つきで揚げ物を半分に切ると…
一気に中から高山ハーブのオイルが流れ出します!
驚きの声を上げているのをよそに、店員さんは手際よくナイフを入れていきます。そして…
じゃーん!またたく間に、チューリップが花開きました!オイルをポテトサラダに染み込ませ、揚げ物と一緒にいただきます。

食べてみると、さくさくと軽い食感。ポテトの甘みとハーブの香りが口いっぱいに広がります。
▲ヒマラヤ鍋 5,600円(税別) 要予約
最後は「クンビラ」の看板メニュー、チキンと野菜、ハーブを煮込んだ「ヒマラヤ鍋」の登場です!

3種の鶏で出汁をとり、具材の若鶏を1羽丸ごと入れて2日間煮込んだスープに、ウコン、高山ハーブ4種、スパイス7種が使われているそう。野菜は旬のものを使っていて、この日は白菜、人参、じゃがいも、ニラ、しめじ、ねぎ、トマトなどなど、種類豊富に入っていました!

こちらは、オーナーの出身地である、標高3,440mに位置するナムチェバザールの味とのこと。厳しい環境で生活するために必要な、栄養たっぷりのお鍋です。
薬味のヒマラヤ岩塩、ねぎ、コリアンダー、高山チリをお好みでかけていただきます。店長さんの一番のおすすめは、ヒマラヤ岩塩。不思議と、体がぽかぽか温まるそうです。

まずはスープから、ごくり。鶏の旨味がしっかりと移っていて、絶妙な美味しさ!辛すぎず、しょっぱすぎず、薄すぎず、味加減がちょうど良いのです。鶏肉や野菜も、つつくとほろほろと解ける柔らかさになっていて、スープとよく絡みます。これなら、野菜をいくらでも食べられそうです。

冒頭でもご紹介した通り、食文化も多種多様なネパール。今回いただいたお料理も、辛味のあるもの、優しい味のもの、甘いもの…と、バリエーション豊かな味を楽しめました。

1品でも気になるメニューがあった方は、ぜひお店に足を運んでみてください!

平岡あみ

平岡あみ

編集プロダクション・エフェクト所属。ニューヨーク生まれ。6歳より雑誌「詩とメルヘン」「MOE」に詩を投稿し掲載される。産經新聞の「朝の歌」2001年度年間賞受賞。著書に『ami』『ともだちは実はひとりだけなんです』など。18歳より舞台芸術の制作者として、現在は編集者・ライターとして活動。 編集:山葉のぶゆき(エフェクト)

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