ぽかぽか湯布院で、街歩き&食べ歩きのススメ

2016.03.23

「豊後富士」と呼ばれる由布岳。その麓に広がる自然豊かな田園風景と、温泉宿やスイーツ、グルメの店が立ち並ぶ街中…田舎とおしゃれ二つの面を併せ持つ湯布院は、国内はもちろん、今や海外からも人気の観光地です。街歩きにぴったりのぽかぽか暖かい春の今、一押しのお店やスポットを巡ってみてはいかがでしょう。

さぁ、湯布院街歩きのスタートは、ギャラリーや足湯もあるハイパーステーション「ゆふいん駅」から!

▲由布院駅。現在は改装中、4月下旬に新しい姿を披露してくれる予定
旅の始まりはJR由布院駅から。
「早く街歩きに行きた~い」って気持ちは分かりますが、いやいや駅もおススメスポットの一つ。
駅舎は高さ12mの吹き抜けのあるコンコースになっており、観光案内所や待合室も兼ねたギャラリーが。行きたい場所の情報を集めたり、辻馬車やスカーボロ(観光タクシー)の予約をしたりと、まずは観光の拠点に立ち寄ってみましょう。1番乗り場ホームの先には足湯(大人160円、子供80円※共に税込)もあるので帰りに疲れた足を癒すのも良いですよ。

ココで素朴な疑問、湯布院or由布院。どっち?

街歩きの前に。まずは、多くの方が疑問に感じる(?)名称から。
(知っているよ!って方すいません。)
結論から言うと、温泉地としての本来の名称は「由布院温泉」。
昭和5年(1930年)に旧湯平村と旧由布院町が合併し、町名が「湯布院町」に。さらに平成の大合併により、現在は由布市湯布院町という住所になったことから混同しやすくなったようです。ただ「“湯”に恵まれた由布院」だから、と敢えて「湯布院」と銘打つ施設やパンフレットも多いので、これは間違い!と決めつけなくても良さそう。正式な温泉名は「由布院」、JRの駅名も「由布院」。町名は「湯布院」というワケです。
▲ワタクシは「由布」岳。湯布院町のシンボルよ

手荷物がいっぱいじゃありません?
まずは、楽ちんサービスを利用しましょ

湯布院に観光に訪れたならぜひ利用したいのが「ゆふいんチッキ」と呼ばれるサービス。由布院駅に到着したばかりで宿へチェックインする前、由布院で宿泊してチェックアウトした後。いずれも大きな荷物、ありますよね?
そんな荷物を一時的に預かってくれるのがココ「ゆふいんチッキ」なんです。
▲取材時も平日にも関わらず、多くの観光客が次々と!
宿へのチェックイン前であれば1個500円~(税込)の「駅前手荷物配送サービス」が便利。組合に加入している宿であれば、荷物を預かったらそのまま宿泊する宿まで運んでくれちゃいます!
宿のチェックアウト後であれば1個300円~(税込)の「お手荷物の一時預かりサービス」がおすすめ。列車の時間まで荷物を一時的に預かってもらえます。
つまり、湯布院では荷物を持って街歩きをしなくてよい、ということ。
…素晴らしい!
「ゆふいんチッキ」の佐藤さん(左)と衛藤さん(右)。背後にはスーツケースがたくさん!平日でも1日100個ほど預かるのだそう

小さい子供がいるパパママ&年配の方に嬉しいサービスも

さらに嬉しいのはベビーカーの無料レンタル!!
これも嬉しいっ。
自分の荷物と子供の荷物、さらに自由自在に動き回ってしまう子供の世話…とそれだけで大変なのに、ベビーカーを持って行って、さらに荷物を増やしたくない…と考えるお母さんは少なくないはず。(私はそうです)
現地でベビーカーをレンタルできるなんて嬉しすぎます!
ちなみに、ベビーカーだけでなく車いすのレンタルもあります。
いずれも数に限りがあるそうなので、まずはお問い合わせをおススメします。※悪天候時はお断りすることもあるそうです

駅から由布岳を目指し、まっすぐ。
湯の坪街道を気ままに歩く

身軽になったら、さぁ、ゆふいんの街並み散策へレッツゴー。
駅から続くメインストリート「湯の坪街道」沿いには、雑貨やスイーツ、グルメなど様々な店が並びます。
取材時はさっぶい2月の平日でしたが、それでも大勢の観光客でかなり賑わっていました。お箸やお皿などの雑貨や、卵や牛乳など現地のものにこだわったスイーツ…と、メイド・イン・由布院のものが多数。
色んなお店に立ち寄りつつ、散策するのが湯布院街歩きの醍醐味です。
さてさて、駅からこのまままっすぐ歩くと約20分で、湯布院の名所・金鱗湖へたどり着きます。
でも、ちょっとだけ金鱗湖観賞は我慢!
金鱗湖付近にある美味しいお店、おススメ2軒をご紹介します。

豊後牛のステーキがど~ん!
ひつまぶしならぬ「由布まぶし 心」

▲赤い布看板が目印!昼時はずらっと行列が…
金鱗湖のほとりにある「由布まぶし 心(しん)」。こちらは土鍋で炊き上げたご飯に、良質な豊後(ぶんご)牛ステーキをたっぷり乗せた「豊後牛まぶし」、湯布院産の豊の軍鶏(とよのしゃも)を乗せた「地鶏まぶし」、湯布院産の極上うなぎを乗せた「鰻まぶし」の3種類のまぶし料理が味わえる超人気店です。
平日でも昼前から14時頃までずっと満席ということも珍しくありません。
でも、あきらめないで!!(何かのCMのよう…)
まずはウェイティングシートに、名前と電話番号を書いておきましょう。
順番になれば電話をかけてくださるので、その間に観光ができちゃいますよ。

タレに絡んだ柔らかい豊後牛とご飯…、
待つ甲斐アリの幸福なる一口

豊の軍鶏とうなぎにも心惹かれましたが、今回は一番人気の「豊後牛まぶし」を注文。まぶしメニューは注文を受けてから土鍋でご飯を炊くので、15分ほど時間がかかるとか。土鍋のまま炊き立てが運ばれてくるそうです。これはますます期待が膨らむというもの!
注文からほどなくして、まずは野菜たっぷりの前菜が運ばれてきました。長いお皿に美しく盛られたごぼうのうま煮や、梅の甘煮、ゴマ豆腐など、素材の旨みを生かした上品な前菜がズラリ。
これだけで私、ご飯2膳はいけそうです…!
▲豊後牛まぶしは2,400円(税込)。前菜に味噌汁、漬物もついてこの値段は良心的!
▲土鍋の中は、ご飯が見えないほどの豊後牛が!!
そして、いよいよ豊後牛まぶしの登場!
土鍋を開けた瞬間の驚き、そして一口目を味わった時の幸福感と言ったら…。
どんなに並んで待ち時間にイライラしたとしても、この瞬間にすべて吹き飛んでしまいます。
…ツヤッツヤのふっくら土鍋ご飯に、甘辛いタレが絡んだレアな状態の豊後牛!部位はサーロインなので、程よい脂身もあり、たまりません…!

「まずはそのまま。次は薬味をつけて、最後はお茶漬けに」
とお店の方が説明してくださいました。
薬味は醤油・味噌・柚子胡椒・山葵・山椒・豊後牛のタレの6種類。最後のお茶漬け用にお漬物もついてきます。
どの味から試そうか、迷う~~!
▲ウキウキ!どの味からいきましょ?
▲私の好みは、甘辛いタレにピリッとアクセントになる山葵と柚子胡椒。
すべての味を試してみても、まだまだ土鍋に残っている程ボリュームたっぷり。「私この味が好き~」「これも美味しいよ!」など、キャッキャ言いながら食べるのも楽しいです。
おこげもついており、何だか幸せ…。
おこげのついた最後の土鍋ご飯にお出汁を注いで、最後はお茶漬けにしてフィニッシュ!…お腹も心も満ち足りました~。

待ちたくない!って方は持ち帰りもOK
アクセス便利な駅前支店もあり

▲お持ち帰り用の豊後牛重は2,500円(税込)
時間がないから待つのはちょっと…って方は、お持ち帰りもあり。注文から約40分かかるので、事前に電話しておけば待ち時間もあまりなく味わうことができます。具材などはお店で食べる「まぶし」の1.5倍~2倍だそう。豊後牛だけでなく、うな重2,800円(税込)、地鶏重2,250円(税込)もありますよ。
由布院駅すぐの駅前支店もあるので、時間がない方はこちらの店舗の利用も良いかもしれませんね。

お団子片手に金鱗湖散策
出来立て和菓子を味わう「花より」

▲金鱗湖から少し上った場所にあります
次は春におススメの甘味をご紹介。
ココ「花より」さんは、出来立ての和菓子が味わえるお店です。
「出来立て和菓子」とは、その日店舗内の工房で作ったばかりの和菓子のこと。素材の良さを生かしたお菓子を作るために、新鮮で質の良い材料にこだわっていらっしゃいます。
さらに、お菓子によって素材を変えるほどのこだわりよう。
例えば餡を作る小豆。どら焼きは風味を出すために北海道産のしっかりとした小豆を、きんつばは口当たりを楽しんでもらうために皮の薄い北海道十勝産の中でも厳選した小粒の小豆を、という風に。
言葉では簡単ですが、毎朝それぞれのお菓子用に餡を数種類作っているということです。…大変!

見た目にもカラフルで可愛い
お団子はテイクアウトがおすすめ!

▲色とりどりのお団子は1本150円(税込)。みたらしだんごから、時計回りに、ブルーベリージュレ、よもぎ餡、ゆず餡、抹茶餡、右の皿はどらやき180円(税込)、栗きんつば180円(税込)、生きんつば150円(税込)
国産のうるち米を、強い蒸気で練り上げ臼でつきあげて作ったもっちもちのお餅に、みたらしや餡、フルーツジュレなどを絡めたお団子。春先はお団子を片手に散策に出かける方も多いそうです。ゆず餡やブルーベリーなど珍しいものもあるので、友達とシェアしながら食べるのもイイですね。
▲生菓子が2つ選べる和菓子セット500円(税込)。餡団子と生きんつばをチョイス
テイクアウトも良いけれど、屋外にあるテラス席でイートインもOK。
まずは、お団子やどら焼き、きんつば、大福など常時10種類以上ある生菓子から自分で一つ選びます。もう一つは選んだ生菓子に合うものをスタッフさんがチョイスしてくれて、コーヒーもしくは紅茶がついて500円(税込)とお得。
お店おすすめの和菓子は、生ようかんと生きんつば。
“生”がつくのは、保存料を一切使用せず、圧力、加熱時間、加熱温度を徹底管理することにより、小豆の渋みのまったくない旨みと豊かな香りを実現しているから。
一口食べればわかる、小豆のふわっとした風味…。
口でとけるような柔らかさと小豆の食感が絶妙です。
暖かい日は、散策用に1本お団子を買って、生きんつばをお土産に、なんていかがでしょう。

朝昼晩でその姿を変える、金鱗湖をぐるりと歩く

そして、お待たせしました。いよいよ金鱗湖へ!由布岳と同じく、湯布院町のシンボルである金鱗湖は、やっぱり外せません!
昔は由布岳の下にあることから「岳(たけ)ん下(もと)ん池」と呼ばれていたそう。明治時代に大分の儒学者が、金鱗湖そばにある共同浴場「下(しも)ん湯」から眺めると、魚が飛び跳ね、鱗が夕日に映えて金色に輝くように見えたことからこの名前がついたのだとか。その逸話通り、金色に輝く夕刻の金鱗湖も、陽の光に輝く昼間の金鱗湖も素敵ですが、個人的には早朝がおすすめ。空気が澄んでおり、気持ちが良いということもありますが、湯布院名物・朝霧がその理由。朝霧は、風のない早朝、寒暖の差が大きいと発生するといわれます。由布院の朝霧が金鱗湖一帯を覆う姿は、何とも幻想的。まるでおとぎの国に迷い込んだかのような感覚ですよ。
▲朝霧に包まれた金鱗湖。絵本のような風景

3月下旬に訪れる方はラッキー。
由布岳×桜×菜の花の豪華競演

▲由布岳をバックに大分川沿いの桜並木と菜の花が咲き誇ります
期間限定ですが、今からの耳より情報!
由布院駅から徒歩10分ほどの大分川沿いは、珍しい絶景が見られます。
それは、由布岳を背景に川沿いに桜並木、さらに手前の土手には菜の花という、なんとも贅沢なピンクと黄色の春絶景!
この風景は御幸橋付近からの眺め。例年だと桜は3月下旬~4月上旬、菜の花は3月下旬までなので、3大競演を見るなら3月下旬を狙ってみてください。

※桜と菜の花の写真は2015年以前のものです。2016年の開花状況等につきましては、由布院温泉観光協会などでご確認ください。
今回は春におススメの湯布院スポットを紹介しましたが、まだまだ湯布院には美味しい飲食店やスイーツのお店、素敵な雑貨のお店などがたくさんあります。自分で好きな風景、店を見つけるのも湯布院街歩きの楽しいところ。訪れるたびに新しい発見や異なる季節の風景に出合えます。ぜひ訪れて、“自分が好きな湯布院”を見つけてみてくださいね。
桑野智恵

桑野智恵

フリーの雑誌ディレクター/ライター。福岡生まれ、福岡育ちの博多女。3つの出版社を渡り歩き、雑誌編集歴はや18年。3歳娘の子育てをしながら、旅行情報誌を中心に活動中です。

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