ぽかぽか湯布院で、街歩き&食べ歩きのススメ
「豊後富士」と呼ばれる由布岳。その麓に広がる自然豊かな田園風景と、温泉宿やスイーツ、グルメの店が立ち並ぶ街中…田舎とおしゃれ二つの面を併せ持つ湯布院は、国内はもちろん、今や海外からも人気の観光地です。街歩きにぴったりのぽかぽか暖かい春の今、一押しのお店やスポットを巡ってみてはいかがでしょう。
さぁ、湯布院街歩きのスタートは、ギャラリーや足湯もあるハイパーステーション「ゆふいん駅」から!

「早く街歩きに行きた~い」って気持ちは分かりますが、いやいや駅もおススメスポットの一つ。
駅舎は高さ12mの吹き抜けのあるコンコースになっており、観光案内所や待合室も兼ねたギャラリーが。行きたい場所の情報を集めたり、辻馬車やスカーボロ(観光タクシー)の予約をしたりと、まずは観光の拠点に立ち寄ってみましょう。1番乗り場ホームの先には足湯(大人160円、子供80円※共に税込)もあるので帰りに疲れた足を癒すのも良いですよ。
ココで素朴な疑問、湯布院or由布院。どっち?
(知っているよ!って方すいません。)
結論から言うと、温泉地としての本来の名称は「由布院温泉」。
昭和5年(1930年)に旧湯平村と旧由布院町が合併し、町名が「湯布院町」に。さらに平成の大合併により、現在は由布市湯布院町という住所になったことから混同しやすくなったようです。ただ「“湯”に恵まれた由布院」だから、と敢えて「湯布院」と銘打つ施設やパンフレットも多いので、これは間違い!と決めつけなくても良さそう。正式な温泉名は「由布院」、JRの駅名も「由布院」。町名は「湯布院」というワケです。

手荷物がいっぱいじゃありません?
まずは、楽ちんサービスを利用しましょ
そんな荷物を一時的に預かってくれるのがココ「ゆふいんチッキ」なんです。

宿のチェックアウト後であれば1個300円~(税込)の「お手荷物の一時預かりサービス」がおすすめ。列車の時間まで荷物を一時的に預かってもらえます。
つまり、湯布院では荷物を持って街歩きをしなくてよい、ということ。
…素晴らしい!

小さい子供がいるパパママ&年配の方に嬉しいサービスも
これも嬉しいっ。
自分の荷物と子供の荷物、さらに自由自在に動き回ってしまう子供の世話…とそれだけで大変なのに、ベビーカーを持って行って、さらに荷物を増やしたくない…と考えるお母さんは少なくないはず。(私はそうです)
現地でベビーカーをレンタルできるなんて嬉しすぎます!
ちなみに、ベビーカーだけでなく車いすのレンタルもあります。
いずれも数に限りがあるそうなので、まずはお問い合わせをおススメします。※悪天候時はお断りすることもあるそうです
ゆふいんチッキ
大分県由布市湯布院町川北4-1
[営業時間]9:00~17:00
[駅前手荷物配送サービス]1個500円、2個900円、3個1,100円、4個以上は350円×個数(受付は15:00まで)
※配送できる施設は由布院温泉観光協会加盟宿泊施設のみ
[一時預かりサービス]1個300円~
※料金はすべて税込
0977-28-4550
駅から由布岳を目指し、まっすぐ。
湯の坪街道を気ままに歩く

駅から続くメインストリート「湯の坪街道」沿いには、雑貨やスイーツ、グルメなど様々な店が並びます。
取材時はさっぶい2月の平日でしたが、それでも大勢の観光客でかなり賑わっていました。お箸やお皿などの雑貨や、卵や牛乳など現地のものにこだわったスイーツ…と、メイド・イン・由布院のものが多数。
色んなお店に立ち寄りつつ、散策するのが湯布院街歩きの醍醐味です。
でも、ちょっとだけ金鱗湖観賞は我慢!
金鱗湖付近にある美味しいお店、おススメ2軒をご紹介します。
豊後牛のステーキがど~ん!
ひつまぶしならぬ「由布まぶし 心」

平日でも昼前から14時頃までずっと満席ということも珍しくありません。
でも、あきらめないで!!(何かのCMのよう…)
まずはウェイティングシートに、名前と電話番号を書いておきましょう。
順番になれば電話をかけてくださるので、その間に観光ができちゃいますよ。
タレに絡んだ柔らかい豊後牛とご飯…、
待つ甲斐アリの幸福なる一口
注文からほどなくして、まずは野菜たっぷりの前菜が運ばれてきました。長いお皿に美しく盛られたごぼうのうま煮や、梅の甘煮、ゴマ豆腐など、素材の旨みを生かした上品な前菜がズラリ。
これだけで私、ご飯2膳はいけそうです…!


土鍋を開けた瞬間の驚き、そして一口目を味わった時の幸福感と言ったら…。
どんなに並んで待ち時間にイライラしたとしても、この瞬間にすべて吹き飛んでしまいます。
…ツヤッツヤのふっくら土鍋ご飯に、甘辛いタレが絡んだレアな状態の豊後牛!部位はサーロインなので、程よい脂身もあり、たまりません…!
「まずはそのまま。次は薬味をつけて、最後はお茶漬けに」
とお店の方が説明してくださいました。
薬味は醤油・味噌・柚子胡椒・山葵・山椒・豊後牛のタレの6種類。最後のお茶漬け用にお漬物もついてきます。
どの味から試そうか、迷う~~!


おこげもついており、何だか幸せ…。
おこげのついた最後の土鍋ご飯にお出汁を注いで、最後はお茶漬けにしてフィニッシュ!…お腹も心も満ち足りました~。
待ちたくない!って方は持ち帰りもOK
アクセス便利な駅前支店もあり

由布院駅すぐの駅前支店もあるので、時間がない方はこちらの店舗の利用も良いかもしれませんね。
由布まぶし 心(しん)金鱗湖本店
大分県由布市湯布院町川上1492-1
[営業時間]10:30~18:30(L.O.17:30)※品切れ次第終了
[定休日]火曜(祝日の場合営業)
0977-85-7880
由布まぶし 心(しん) 駅前支店
大分県由布市湯布院町川北5-3 2F
[営業時間]11:00~16:00(L.O.15:30)、17:30~21:00(L.O.20:00)※品切れ次第終了
[定休日]木曜(祝日の場合営業)
0977-84-5825
お団子片手に金鱗湖散策
出来立て和菓子を味わう「花より」

ココ「花より」さんは、出来立ての和菓子が味わえるお店です。
「出来立て和菓子」とは、その日店舗内の工房で作ったばかりの和菓子のこと。素材の良さを生かしたお菓子を作るために、新鮮で質の良い材料にこだわっていらっしゃいます。
さらに、お菓子によって素材を変えるほどのこだわりよう。
例えば餡を作る小豆。どら焼きは風味を出すために北海道産のしっかりとした小豆を、きんつばは口当たりを楽しんでもらうために皮の薄い北海道十勝産の中でも厳選した小粒の小豆を、という風に。
言葉では簡単ですが、毎朝それぞれのお菓子用に餡を数種類作っているということです。…大変!
見た目にもカラフルで可愛い
お団子はテイクアウトがおすすめ!


まずは、お団子やどら焼き、きんつば、大福など常時10種類以上ある生菓子から自分で一つ選びます。もう一つは選んだ生菓子に合うものをスタッフさんがチョイスしてくれて、コーヒーもしくは紅茶がついて500円(税込)とお得。
お店おすすめの和菓子は、生ようかんと生きんつば。
“生”がつくのは、保存料を一切使用せず、圧力、加熱時間、加熱温度を徹底管理することにより、小豆の渋みのまったくない旨みと豊かな香りを実現しているから。
一口食べればわかる、小豆のふわっとした風味…。
口でとけるような柔らかさと小豆の食感が絶妙です。
暖かい日は、散策用に1本お団子を買って、生きんつばをお土産に、なんていかがでしょう。
湯布院 菓匠 花より
大分県由布市湯布院町川上1488-1
[営業時間]9:00~18:00
[定休日]不定休
0977-85-2410
朝昼晩でその姿を変える、金鱗湖をぐるりと歩く

昔は由布岳の下にあることから「岳(たけ)ん下(もと)ん池」と呼ばれていたそう。明治時代に大分の儒学者が、金鱗湖そばにある共同浴場「下(しも)ん湯」から眺めると、魚が飛び跳ね、鱗が夕日に映えて金色に輝くように見えたことからこの名前がついたのだとか。その逸話通り、金色に輝く夕刻の金鱗湖も、陽の光に輝く昼間の金鱗湖も素敵ですが、個人的には早朝がおすすめ。空気が澄んでおり、気持ちが良いということもありますが、湯布院名物・朝霧がその理由。朝霧は、風のない早朝、寒暖の差が大きいと発生するといわれます。由布院の朝霧が金鱗湖一帯を覆う姿は、何とも幻想的。まるでおとぎの国に迷い込んだかのような感覚ですよ。

金鱗湖
大分県由布市湯布院町川上1561-1
[料金・時間]観賞自由
※朝霧は自然現象の条件があったときにのみ発生します。必ず見られるわけではありませんので予めご了承ください
0977-84-3111(由布市商工観光課)
3月下旬に訪れる方はラッキー。
由布岳×桜×菜の花の豪華競演

由布院駅から徒歩10分ほどの大分川沿いは、珍しい絶景が見られます。
それは、由布岳を背景に川沿いに桜並木、さらに手前の土手には菜の花という、なんとも贅沢なピンクと黄色の春絶景!
この風景は御幸橋付近からの眺め。例年だと桜は3月下旬~4月上旬、菜の花は3月下旬までなので、3大競演を見るなら3月下旬を狙ってみてください。
※桜と菜の花の写真は2015年以前のものです。2016年の開花状況等につきましては、由布院温泉観光協会などでご確認ください。
湯布院町川南大分川沿い
[最寄駅]JR由布院駅
0977-85-4464(由布院温泉観光協会)
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