大仏様は実は大きなお寺だった!?「牛久大仏」の胎内に潜入

2016.04.19 更新

高さ120m。1993年に完成した牛久大仏は、青銅製立像として世界一の高さを誇り、1995年にはギネス世界記録にも認定されています。今回は大仏様の大きさはもちろん、お寺としての魅力や楽しい周辺施設も含めてご紹介していきます。

▲春には桜と大仏様のコラボレーションが楽しめます
▲左手の平だけで高さ18m!(写真提供:牛久大仏)
▲大香炉も日本一の大きさです

大仏様は、縦長の大きなお寺なんです

茨城県牛久市にある、浄土真宗東本願寺派・本山東本願寺。牛久大仏はその中に立っています。誰でも拝観(有料)できる胎内には仏舎利(釈尊のご遺骨)が安置されているほか、一般の方の分骨を納めることができるなど、大仏様はお寺の役割を担っています。
それでは順路に沿って大仏様の胎内を各階ごとに見ていきましょう。
▲浄土真宗の宗祖、親鸞聖人が出迎えます

1階 幻想的な「光の世界」と「観想の間」

扉が開き、まず目に入ってくるのが一筋の光。大仏様の中心を照らす光は阿弥陀如来の深く大きなお心が常に衆生に注がれることを表します。ここは阿弥陀如来があらゆるものを照らすために放たれる12の光を象徴した空間になっています。この12という数字、実は牛久大仏の高さ・120mの由来にもなっています。
▲大仏像の真ん中に一筋の光が注がれています
▲幻想的な空間に浮かぶ12体の仏像
「光の世界」を抜けると「観想の間」へと進みます。浄土の世界を観想(思い描く)する空間です。曲線が多く使われているこの空間はフランス人デザイナーの設計によるもの。平面的な空間と縦に長い立体的な空間があり、日本のお寺の和と西洋の建築デザインの融合で多様な考え方が反映されています。
▲フランス人デザイナーが設計した、浄土の世界を思い描くための「観想の間」
2階に上がったところには、牛久大仏完成までの様子や大きさが体感できる展示が楽しめるようになっていました。
▲地震にも耐えられるように緻密に作られているのがわかります
▲親指だけでも約140cmの高さがあります

2階 写経ができる「知恩報徳の世界」

2階のその先には、阿弥陀如来への報恩感謝の気持ちを込めて写経を行う空間があります。写経にはいくつか種類が用意されていて、長いものは約1時間、短いものは20分ほどで完成します。初めての人でも困らないように、半紙にはお経が薄く書いてあり、なぞるだけで写経ができるようになっています。(写経体験は200円~)
▲心を落ち着けて写経ができる席は全部で77席
▲初めての人でも写経しやすいと人気です
▲いくつかの種類があり、所要時間や難易度で選ぶことができます
ちなみに、浄土真宗では現世での願い事を唱えることはしないので、「絵馬」は存在しません。その代わりにあるのが「願生文(がんしょうもん)」です。阿弥陀如来へのメッセージを書いて胎内に納めることができるようになっています。
▲願生文
2階からは蓮台の上に出ることができ、浄土庭園を眺めたり大仏様を見上げたりできます。東南アジアからの観光客が持参した金箔を貼ったことから始まった台座への金箔貼。1枚300円で購入して、自分で貼ることもできます。
▲真下から見上げる大仏様は大迫力
▲心洗われる浄土庭園の眺め

3階 金色に輝く「蓮華蔵世界」

極楽浄土を意味する「蓮華蔵(れんげぞう)世界」は、お寺の本堂になっています。訪れた際には手を合わせてください。また約3,400体の胎内仏が壁一面に安置され、金色の世界が広がっています。胎内仏には故人の戒名や俗名、享年などを記した過去帳を納めることができ、僧侶が毎日お勤めをしてくれます。
▲金色に輝く空間に圧倒されます

▲たくさんの胎内仏が金色の世界を作り出しています

4・5階 高さ80~85mに位置する「霊鷲山の間」&「展望台」

「霊鷲山(りょうじゅせん)」とは釈尊が無量寿経や法華経を説いた山として知られるインドの地名です。ここには仏舎利(釈尊のご遺骨)が安置されていて、参拝することもできます。また地上85mの胸部展望台からは東西南北が見渡せ、景色を楽しむことができます。
▲晴れた日には東京スカイツリーや富士山が見られることもあります
▲仏教への信仰が厚いタイから寄贈された仏像も展示されています
▲世界一の青銅製立像としてギネスブックに登録されています
牛久大仏は南南西を向いています。その方角には浅草・本山東本願寺があり、またその先には仏教誕生の地・インドがあります。仏教への思いを感じながら胎内がめぐれるのも牛久大仏の魅力の一つです。
▲牛久大仏の正面から続く参道の先には仏教誕生の地・インドがあります

小さな動物と触れ合える「りすとうさぎの小動物公園」

大仏様の周辺は四季の自然を感じながら散策が楽しめるようになっています。春には桜・芝桜、夏には紫陽花(あじさい)、秋には秋桜(コスモス)と季節ごとに趣が異なるので、何度訪れても飽きることはありません。また、敷地の一角にある「小動物公園」では、リスやウサギと触れ合うことができます。日程によってはお猿さんの曲芸なども見られて、小さな子供も大喜びです。
▲4月上旬から中旬に見られる桜と芝桜
▲4月中旬頃から5月下旬にはポピーが楽しめます

▲売店でエサ(100円・税込)を購入し、エサやり体験もできます

お参りの後は御朱印も忘れずに

御朱印は入り口の券売所の近くでいただくことができます。集めている人はもちろん、まだいただいたことがない人も始めてみてはいかがでしょうか?
▲御朱印がほしい人は入り口の券売所でお声掛けしてみてください。御朱印帳1,400円、御朱印300円
今回訪れた牛久大仏は、ずっと地元に住んでいる私も発見がたくさんあるところでした。観光地としての魅力はもちろん、お寺としての魅力に触れ、心が落ち着く体験をすることができました。遠方から観光に訪れる人にも、近くに住んでいる人にもおすすめの気軽に足を運べる週末スポットです。
中村豪太

中村豪太

国内旅行、海外旅行の広告に携わり約10年。ウエディングのプロモーション企画や広告制作にも携わる。

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