宇治抹茶の本場・京都で味わう、誰かに教えたくなる抹茶スイーツ

2016.03.08

日本有数の茶の産地・宇治。歴史ある茶所をもつ京都は、抹茶スイーツの王国でもあります。数多の抹茶スイーツの中から、思い出に残るようなスイーツを厳選してご紹介。一口味わえば、きっと誰かに教えたくなりますよ。

平安時代創業の「通圓」
その味はもはや文化遺産

まず訪れたのは、創業永暦元年(1160年)、日本で一番古いお茶屋さんである「通圓(つうえん)」さん。宇治橋の橋守として道往く人々に茶を提供したのが始まりで、以来約860年間、旅人たちの無病息災を願ってきたそうです。
お店に入ると、目に止まるのが歴史を感じさせる品々。正面に見える木像は、かの有名な一休和尚より贈られた初代通圓の像。足利義政・豊臣秀吉・徳川家康を始めとした諸大名もここを訪れ、茶を喫したというから驚きです。
お話を伺った24代目の通圓祐介さん。幼い頃より家業を手伝い、京都にあるお茶の研究所で茶を学んだあと、歴史あるお店を継いだそう。おもてなしに煎れていただいたお茶も旨みたっぷりで、歴史の重みが胃に染み渡りました。

菓子専用のお抹茶を、一杯ずつ
点てて味わう「抹茶ぜんざい」

▲抹茶ぜんざいと茶団子のセット「さわらびセット」900円(税込)※抹茶ぜんざいは冷やしもあります
頂いたのは、お菓子用にブレンドされた宇治抹茶を使用した「抹茶ぜんざい」。注文を受けてから一杯ずつ点てるお抹茶に、自家製の白玉と粒餡が入った純和風スイーツです。

まずは抹茶だけを一口。苦味が控えめで旨みが強い印象。ほんのり温かいお抹茶に心がほどけます。続いて、餡に抹茶を絡めて一口。控えめな甘さの餡と、爽やかな抹茶が奏でる上品なハーモニー。プルプル食感の白玉もナイスなアクセントです。
▲宇治川の太閤堤で栽培された最高級抹茶「太閤さん」が味わえる「上抹茶とお菓子」840円(税込)。歴史ある茶団子も、素朴ながら深い味わいです
お店の大きな窓から見えるのは宇治川の景色。いにしえの風景に思いを馳せつつ、柔らかで温かなお抹茶の香りと余韻を楽しんで。

これでもか!と詰まった抹茶クリーム
オドロキの「生銅鑼焼(なまどらやき)」

続いて訪れたのは、京都市北区にある「朧八瑞雲堂(おぼろやずいうんどう)」さん。閑静な住宅街の中の古民家を改装した和菓子屋さんです。
「お店を出すときにいろいろ古い家を探してたんですが、ここは小上がりがあってまさに理想どおりでした」と、店主の川村さん。こぢんまりとしながらも趣があって、なんとも可愛らしい佇まいです。
▲生銅鑼焼抹茶味 340円(税込)
「開店後、2時間経たずに売り切れることもありますよ」と川村さん。一見、どらやきとはわからないほどのボリューム感。その高さはなんと7.5cm以上!わざわざ遠方からもこの生銅鑼焼を求めて来る方もいるとか。

どうしてこんな大きさになったのか聞いてみました。
「最初は普通サイズの生銅鑼焼だったんですが、なかなか売れなくて。余ったクリームを大量につけて食べてたら、それが美味しく。どうせ余るくらいなら、たっぷり入れてやれってことで、こんなになってしまいました」と川村さん。まさに、怪我の功名で生まれたヒット商品。人生、何がきっかけで変わるかわかりませんね。
▲パカっと割ると、こんな感じ。クリームの多さがよくわかります。
クリームは、甘さ控えめで抹茶の香りがいい感じ。和菓子なだけに脂肪分が少なく、マシュマロのような食感。軽~い口当たりで、ペロッと2つ食べていった若いカップルもいるそう。
小上がりのアンティークなショーケースに並ぶ和菓子も人気。お年寄りから小さい子供、はたまた外国の方まで訪れる「町の和菓子屋さん」に、売り切れ必至の抹茶スイーツを求めて足を運んでみては。

口の中でシュワっとほどける!
お箸で食べる抹茶のホットケーキ

最後に訪れたのは「うめぞの CAFE & GALLERY」。阪急京都線烏丸駅から徒歩10分、蛸薬師通り沿いにある和カフェで、創業昭和2年(1927年)の老舗甘味処「梅園」の姉妹店です。
▲古民家を改装したお店は中庭があり、明るい日差しが差し込んでとっても落ち着く空間です
▲抹茶のホットケーキ 930円(税込)
運ばれてきたかわいらしいグリーンのホットケーキ。上には自家製の黒糖バターとこしあん。そこにたっぷりとシロップをかけていただきます。お盆には、和スイーツらしくお箸がおかれています。
きめの細かい気泡がいっぱいの生地をパクッと一口。まず、抹茶と小麦の香りが鼻を抜けます。食感はしゅわしゅわっと溶けるようなごく軽い口当たり、でも不思議と滑らかな印象。黒糖バターとこし餡をのせて食べれば、和と洋の甘味が口の中で溶け合います。
注文が入ってから、メレンゲを泡立てて作るホットケーキ。焼きあがるまでの時間は店内の入り口や二階にあるギャラリースペースを楽しんで。
いかがでしたか?どれも個性的で印象にのこるものばかり。一口食べれば、京の風情が爽やかに広がる抹茶スイーツたちを、ぜひ味わってみて。
妙加谷修久

妙加谷修久

京都市在住の旅行系ライター兼ディレクター。全国各地に足を運び、旨いモノを食べ、温泉に浸かる日々。ここ京都を中心に、知っているようで知らない「日本のイイトコロ」を紹介します。日本酒好きが高じて利き酒師の資格を取得しました。

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