大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ。豪雪地の大自然を美術館に見立てた芸術祭の魅力に迫る!
日本有数の豪雪地帯として知られる新潟県中越地方。その中でもさらに山間部に位置する「妻有(つまり)」と呼ばれる地域(十日町市、津南町)は、厳しい自然環境ながらも縄文期から人が住み続けている土地です。現在は、過疎化、高齢化の進む妻有ですが、実は世界最大級の国際芸術祭が行なわれる舞台なのです。
大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレとは?


芸術祭を支える縁の下の力持ち、公式サポーター「こへび隊」



こへび隊隊員がオススメする大地の芸術祭の楽しみ方

まとまった時間が取れるようになった2012年から「こへび隊」に参加。サポーターとして手伝うようになってからは、作家さんやほかのサポーター、そして地元の人との関わりが生まれ、ますますこの土地の良さを知っていったそうです。
そんな山田さんがオススメするのは、まつだい「農舞台」。「農舞台」は松代地区の拠点として、複数のアート作品もあり、ギャラリー、食堂、ショップを併設した雪国農耕文化とアートのフィールドミュージアムです。そのなかでもおすすめは「棚田」という作品だそう。

「作品がきっかけで棚田が続いたという面と、棚田が続いているから作品として成立しているという両面があります。生きた作品を楽しめるのが、大地の芸術祭の魅力です」(山田さん)
「地域に通えば通うほど、人とのつながりがより深くなっていきました。また、最初は楽しかっただけでしたが、やがて地域の問題や、こへび隊の役割なども考えるようになりました」と牧さん。さらに、「東京では実感できなかった社会の問題がこちらでは肌感覚でわかります。それに私たちが対応したことが、目に見える形になったり、効果が実感できることもこへび隊に参加する楽しさです」と語ってくれました。

「クリスチャン・ボルダンスキーの作品を管理しているおじいちゃんは、毎回よく顔を出してくれます。そのほかにも“うぶすなの家”や、“三省ハウス”、“上鰕池名画館(かみえびいけめいがかん)”、“夢の家”など地元の方が積極的に出てきてくれる作品がたくさんあります」と牧さん。
作品を見に行った際には、年配のスタッフを見かけたら「地元の方ですか?ごくろうさまです」と話しかけてみると、住民ならではの土地の歴史や説明を聞くことができるそうです。


「この土地に来て、この大自然の中、くねくねした山道を車に揺られてアート作品を見に行くのがいいんです。例えば同じ絵画でも、東京の美術館に飾ってあるものを見るのと、越後妻有の廃校に展示してあるのを見るのでは、全然違いますよね。自然環境はもちろん、この土地に刻まれてきた歴史や、背景にある集落のストーリーも作品のひとつになるんです」。

「作品も朝、昼、夕方、夜とそれぞれ違う表情を見せてくれます。もちろん天気によっても変わってきます。作品はこの土地とともに生きているから、見るたびに変わってきますよ」(市橋さん)
2015年の会期は7月26日(日)-9月13日(日)



大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ
【開催概要】
会期:2015年7月 26日(日)~ 9月13日(日)の50日間
開催地:越後妻有地域 (新潟県十日町市、津南町) 760平方km
主催:大地の芸術祭実行委員会
共催:NPO法人 越後妻有里山協働機構

唐澤頼充
編集・ライター。新潟をもっと楽しくするWEBマガジン「にいがたレポ」編集長。農学部卒業後、マーケティング会社に勤務後、独立。現在はNPO職員として勤務する傍ら各種媒体で執筆活動を行っている。「情報流通量の多さが地域の豊かさ」をモットーに、地域に眠る資源をコンテンツ化し、発信する活動を行う。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
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