立山・雪の大谷ウォークで、大迫力の雪壁を間近で体感!

2017.04.05

立山(たてやま)や剱岳(つるぎだけ)を含む3,000m級の北アルプスを貫き、富山県と長野県を結ぶ立山黒部アルペンルート。真冬は雪が深すぎるため閉ざされるルートですが、春から初夏にかけてルートの一部で雪のイベント「立山・雪の大谷(おおたに)ウォーク」が開催されます。中でも高い所で20mに迫る雪壁を体感できる「雪の大谷」は圧巻の迫力!

道路の両側に雪壁がそびえる500m区間「雪の大谷」を歩いて体感できるイベント「立山・雪の大谷ウォーク」。高い所で20mに迫る雪壁を間近に見て、触れられる、春から初夏限定のイベントです。

元々は富山・長野間の立山黒部アルペンルート全線開通に向け、美女平(びじょだいら)駅から室堂(むろどう)までの道を確保するために春から除雪作業を行っていたのですが、1993(平成5)年に「立山・雪の大谷ウォーク」を行ったところ好評を博したことから、毎年恒例のイベントとなったそうです。
2016年は68日間で約27万人来場、海外からの観光客も多く訪れました。
▲GWを過ぎてもまだ冠雪している立山・剱岳(つるぎだけ)

第24回となる2017年は、4月15日から6月22日までの予定。中でも最も高い雪壁を体感できるのは4月なのです!

富山側から「立山・雪の大谷ウォーク」へ

「立山・雪の大谷ウォーク」の会場である室堂へは、富山側(立山)からも長野側(扇沢)からも行けますが、最短で行ける富山側からのルートをおすすめします。

富山側からなら、立山駅から立山ケーブルカーに乗り、そこから立山高原バスに乗りついで「立山・雪の大谷ウォーク」会場の最寄駅「室堂ターミナル」に着きます。
▲平均勾配24度の坂を上昇する立山ケーブルカー
▲立山高原バスに乗りつぎ、約50分で室堂ターミナルへ

このイベントのメイン雪壁「雪の大谷」を含む立山有料道路(高原バス道路)は、通期を通してマイカー通行禁止のため、室堂へは路線バスか観光バス、または許可を得た車両でしか行けません。

「雪の大谷」のある道路を通って室堂でバスを降りると、目の前はもう「立山・雪の大谷ウォーク」の会場。会場はメインの「雪の大谷」を歩く道「大谷ロード」のほか、「雪の回廊」や「パノラマロード」「アルプス広場」などがあります。

この辺り一帯は標高2,450mなので、気温はぐっと下がって約1度。真っ白な視界は日射しの照り返しもあり、とても眩しいのでサングラスを持って行くのをおすすめします。

山頂側には「雪の回廊」とミクリガ池を含む室堂平が広がっています。
「大谷ロード」へ向かう前に、まずは「雪の回廊」に向かいましょう。
▲歩行者専用通路「雪の回廊」

室堂ターミナルと立山自然保護センターを結ぶ「雪の回廊」も雪壁の間を歩く道ですが、「大谷ロード」と異なり、車の通行が一切不可の歩行者専用通路。
道幅も狭く、雪壁の迫力をより間近に感じられる場所です。雪壁の間から見上げる空は、きっと記憶に残ることでしょう。

雪壁以外にもお楽しみがいっぱい

「雪の回廊」を少し抜けると、雪の平原が印象的な室堂平が広がっています。
▲室堂平は4月でも一面の銀世界

春夏には散策できるルートのひとつですが、雪が積もっているこの時期は、広大な室堂平の散策コースはお休み。そのかわり、コースのほんの一部分を散策できます。トレッキングシューズや長靴など雪対策装備と時間の余裕が必要。せっかく訪れるなら雪壁はもちろん、それ以外の景色や発見も楽しんでみてください。運が良ければ野生動物に出会えるかも?
▲この時期のライチョウはまだ冬毛で真っ白

「雪の回廊」から室堂ターミナルに戻ると、大谷ロードへ向かう手前に中央広場があります。そこには、大谷ロードを作るために活躍している除雪車が展示されています。
▲雪の塊に負けない力強いボディです!
▲除雪車2台で除雪し、「大谷ロード」を作り出していく様子

約500mにわたる「大谷ロード」は、氷点下5~10度の過酷な条件の下、除雪車2台で高原バス道路に積もった約20mもの雪を除雪してできています。今でこそGPSで道路の位置を正確に計算できるようになりましたが、ひと昔前まではコンパスなどを使った測量で道路の位置を出していたそうです。この区間の除雪には7~10日ほどかかります。

「大谷ロード」で雪壁をさらに満喫

「立山・雪の大谷ウォーク」のメイン「大谷ロード」は、バス専用道路の片側車線を期間中特別に歩行者天国にしたもの。行き(下り)は徒歩15分、帰り(上り)は徒歩20分程度で歩いて楽しめます。
「大谷ロード」の往復もいいですが、せっかくなら行きは雪壁を楽しむ「大谷ロード」を、帰りは雪原の迂回路「パノラマロード」を通って、往復で異なる雪景色を堪能するのがおすすめ。

まずは「雪に刻むメッセージエリア」で、記念に名前を刻んでみるのもいいかも。とても硬いので、刻むというより指先で掘るという感じだそうです。
▲雪に刻むメッセージエリア

「雪の大谷」内でも最も積雪が多くなる地点「大谷」は、風雪の吹きだまりとなるため、特に積雪が多いエリア!それもあって、イベント時の見学可能な雪壁の中で、最も高い地点の雪壁の高さは20mに迫ることもあるとか!(2015年時)
▲バスよりもはるかに高い圧巻の雪壁

「大谷ロード」の雪壁は、雪の重さにより氷河の氷のように硬く圧密され、スコップが刺さらないほどの高密度・高硬度。途中で崩れることもなく氷柱のようにゆっくりととけ、日々少しずつ道幅が広がっていくとのことです。

「パノラマロード」を通って室堂ターミナルまで

▲「パノラマロード」は5月15日までの期間限定

「大谷ロード」を満喫したら、帰り(上り)はバスが通らない「パノラマロード」で室堂ターミナルまで。
「パノラマロード」は雪原の迂回路となっており、雪壁は見られませんが立山連峰を一望できる道です。

その途中に特設会場「アルプス広場」が設けられており、5月18~31日まで「雪の迷路」、6月3~22日までは「雪の滑り台」が楽しめます。また、6月3~12日の間は巨大かまくらが出現するそうです。
▲GW明けには日本最高所の「雪の迷路」がオープン
▲6月3日以降なら「雪の滑り台」を楽しんで。借りたソリを持って上までのぼり…
▲一気にスーイ!最高の見晴らしの中で滑るのは気持ちよさそう!

室堂ターミナル前の中央広場で通行証のプレゼントを受けたら、明るいうちに下山を。

もし、そのまま長野側へ抜ける(あるいは戻る)ルートなら、後立山連峰や黒部湖などの胸を打つ光景を楽しめます。

立山連峰と後立山連峰の谷あいに広がる、白銀の絶景

▲大観峰で立山ロープウェイに乗車
▲よく晴れた日は心に残る光景が視界いっぱいに!

ロープウェイには、景観保護のため支柱が1本もありません。ロープウェイ内から見る後立山連峰の景色は神々しさを感じられます。
▲雪色に染まった黒部湖

余裕があれば黒部湖まで立ち寄ってみるのもおすすめです。

立山の雪の偉大さと神秘さを全身で体感できる「立山・雪の大谷ウォーク」は、足を運ぶ価値大のイベント。キリッとした空気の中、時を忘れて開放的な心地よさに満たされそうです。

※写真は全て過去のものです(写真提供:立山黒部貫光株式会社)
SARYO

SARYO

石川県の温泉地として名高い南加賀在住のライター・エディター、時々シナリオライター。北陸の地域情報誌に10年勤めていた経験と、国内も国外も興味津々な好奇心をフル活用し、さまざまな情報をお届けします。歴史、神社仏閣、旅、温泉に強く、利用者と同じ目線を重視するスタイル。

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