四国最南端・足摺岬の絶景と温泉、ブランド魚「清水さば」の絶品料理を求めて

2016.05.20 更新

四国最南端の足摺岬(あしずりみさき)を擁する高知県土佐清水市まで、高知市から車でおよそ2時間30分。さらに土佐清水市中心部から足摺岬まではおよそ20分。足摺岬周辺は、まさに「地の果て」を思わせるほど遠い。そんな辺境の地だからこそ、普段出会えない絶景と温泉、そしてグルメがあるはず。期待に胸を高鳴らせ最果ての地へ旅に出よう。

まずは散策前に無料足湯で癒されよう

土佐清水市内から足摺岬へ向かうには、足摺半島の海沿いを進む県道27号と、半島の尾根沿いを進む県道348号・通称「椿の道(旧足摺スカイライン)」を進むルートがある。今回は半島をグルリと巡れる県道27号を使って足摺岬を目指したい。
2016年3月に開通した県道27号の「松尾大浜バイパス」をドライブ。カーブの先に視界が開けると、南国の明るい太陽に照らされた雄大な太平洋が広がり、飽きのこないドライブが楽しめるだろう。
土佐清水市内から約20分。ついに四国最南端の地・足摺岬に到着だ。周辺は「あしずり温泉郷」と呼ばれる温泉街。まずは道中の疲れを癒しに無料で利用できる「万次郎足湯」に立ち寄るのがおすすめだ。
▲階段状に湯船が設置され、どこに座っても白山洞門(はくさんどうもん)を眺められる万次郎足湯
万次郎足湯の正面には巨大な海蝕洞門「白山洞門」があり、館内で足湯に浸かりながら、じっくりと眺めることができる。すぐ近くまで降りていくこともできるので、せっかくなので散策してみよう。

世界も認めた眺めと地元だから知る眺め

波の浸食によりできた白山洞門。高さ16mあり花崗岩の海蝕洞門としては日本最大級。そのスケールから高知県の天然記念物にも指定されている。万次郎足湯から遊歩道を使い近くまで降りていくことができるものの、急な階段が続くので帰りは登りになることを覚悟しておこう。
白山洞門を間近に見た後、もと来た急な階段を登ると、途中に「アロウド浜」という案内板がある。足摺岬を目指す前に少し寄り道をしてみたい。
▲太平洋の荒波を間近に感じるアロウド浜。奥に見えるのが足摺岬の灯台
この浜は丸い大きな岩がゴロゴロ転がる荒っぽい海岸。あまり観光客の気配もなく、ただ波が砕ける音が響き渡る。海岸線の先に目をやると、断崖の上に見覚えのある白い灯台が見える。そうここは、観光ガイドブックなどでお馴染みの、展望台から見る足摺岬の東岸の風景でなく、西岸から足摺岬を見ることができる穴場スポットなのだ。
そんなアロウド浜を後にしてついに足摺岬展望台へ。ここから眺める風景は、世界的観光ガイドブックで星2つを獲得したほどの絶景だ。
▲展望台から見る足摺岬の東岸。2月頃に足を運べばヤブツバキと足摺岬の絶景の競演が楽しめる
高さ約80mの断崖絶壁に打ち寄せる太平洋の荒波。岬の先端には濃い緑の森にそびえる白亜の灯台。どこまでも続く水平線を見れば、最果ての地へ来たことを実感することができるだろう。
周辺に整備された遊歩道を進むと灯台直下までたどり着くことができる。この岬周辺だけでも約6万本のヤブツバキがあり、2月頃には深い赤色をした花のトンネルができあがる。

太平洋を望む絶景風呂でリフレッシュ!

▲「星空の湯」と名付けられた「足摺パシフィックホテル花椿」の男性用露天風呂
岬周辺を散策したら、再びあしずり温泉郷に戻り、今度は肩までじっくりお湯に浸かるとしよう。チョイスしたのは同温泉郷で数少ない日帰り入浴のサービスをしている「足摺パシフィックホテル花椿」。
ここの自慢はなんといっても太平洋を一望する絶景露天風呂。男女ともに、昼は雄大な眺め、夜は満天の星空と漁り火を楽しみながら湯浴みできる。運が良ければ、太平洋を泳ぐイルカの群れやウミガメの姿を見られることがあるという。なお、泉質はラドンを含む弱アルカリ性で美肌効果も高い。
ちなみにあしずり温泉郷の歴史は、千百年余り前に弘法大師がこの地に湧き出た湯で疲れを癒したことが起源とされている。
▲女性用露天風呂まで続く回廊に期待も高まる
▲見よ!この開放感!ちなみに女湯は「黒汐の湯」と名付けられている

サバの概念を覆す歯応えが魅力の「清水さば」

▲透明感のある身が新鮮な証しの「清水さば」の刺身
絶景露天風呂でリフレッシュしたら、土佐清水市内に戻って念願の「清水さば」をいただくことにしよう。サバと言えば足が早く、刺身で食べることは敬遠されがちだが、土佐清水では古くから刺身で楽しまれてきた。
足摺岬沖は全国有数のサバの漁場があるうえに、活魚のまま水揚げすることで、食べる直前まで鮮度が保たれるのだ。
清水さばの刺身をいただくなら、「御食事処あしずり」が間違いないだろう。毎日活魚のサバを市場でしめてから仕入れ、「さばさしみ定食」や「さばタタキ定食」(いずれも1300円・税込)のほか「焼きサバ寿司(1100円・税込)」などで提供している。
▲「清水さばのさしみ定食」。刺身単品の場合1,100円(税込)
刺身の一切れを口に入れてみると、臭みは全くなく、コリコリとした歯応えが心地よい。噛むほどにほのかな甘みが広がり、これまで食べてきたサバとは、全く次元が違う味わいを感じることができるだろう。
「清水さば」は年中楽しめるものの、一番の旬はやはり秋から冬。脂がのったサバを刺身で味わえば、しっかりした歯応えに加え、旨みもたっぷり。一度これを食べたら、他のサバはもう舌が受け付けないかもしれない(笑)。
▲土佐清水市内中心部にある「御食事処あしずり」。駐車場は店舗の西側と裏側にある
時間をかけて足を運ぶからこそ、そこで出会う絶景と温泉、そして絶品グルメはまた格別に感じるもの。そんな感動に出会える土佐清水へ訪れてみよう。
藤川満

藤川満

清流・仁淀川流れる高知県いの町在住。出版社勤務を経て「撮って書く」フォトライターに。カヌーやトレッキングなど自然と親しむ一方で、利酒師の資格を有する日本酒党。またジャズライブの撮影はライフワークのひとつ。

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