倉敷ジーンズ作り体験/クリエイター女子が行く!Vol.18

2016.04.05 更新

こんにちは。フリーでイラストレーターをしています五島です。「ものづくりに興味はあるけどどこで体験できるのか分からない、なかなか行動に移せない……」この企画は、そんな悩めるあなたのために、クリエイター女子を代表してわたくしが全国各地で「ものづくり」を体験しまくります。そして、ものづくり体験の思い出を描き下ろしのイラスト付きでお送りします!前回は兵庫県豊岡市で革のかばんづくりを体験してきました!さてさて今回は……?

どうも!
今回は、岡山県は倉敷市に上陸いたしました。

岡山県といえば、桃太郎。
ということで岡山のお土産屋さんできびだんごを購入したところ、予想以上に美味しくてもりもり力が湧いてきました。
鬼退治にも行ける勢い!

倉敷ジーンズ、歴史は深い

そんなこんなでやる気に満ちあふれまくった本日は、倉敷市でオリジナルジーンズ作りを体験したいと思います。
国産ジーンズ発祥の地と言われているのは、倉敷市の児島(こじま)というところなんですって。
児島は昔から綿花の栽培が盛んに行われ、それを利用した木綿織業が発展し、ジーンズなどを中心に世界でも有数の繊維産業の街として現在に至っているそうです。

そういえば、倉敷ジーンズって聞いたことあるぞ!
実際にどういうものか見たことはないので、楽しみだなあ。
さあ、本日の体験施設はどこだろう?
▲突然のツーショット

面白い置物があるとつい「寄り」で写真を撮りたくなってしまいますね。
気を取り直してご紹介いたします。
▲でで~ん

ログハウスのようなオシャレな外観が目を引くこちら、「Betty Smith(ベティスミス)」さんです。
ベティスミスさんは昭和37(1962)年に児島で誕生した、国内初のレディースジーンズのメーカーなんです。
1962年……!人生の大先輩です。
ワクワクしながら扉のむこうへお邪魔します。
▲デニムづくし

体験工場に入ってすぐに、ずらりと並ぶたくさんのジーンズがお出迎え。
スタンダードでシンプルなものから、よく見ると柄が入ったデザインやスカートタイプのものまで。
サイズも形もこの中から選べるのかな?胸が高鳴る~!
▲まずは、本日ご指導いただく西山先生にご挨拶

先生、よろしくお願いいたします!

先生「こちらこそよろしくお願いいたします。今日は当社のブランド『DENIM WORKS(デニムワークス)』のジーンズを使って、お好きなボタンやリベットを選び、オリジナルジーンズを1本作っていただきます。まずはジーンズ選びからはじめましょう」

おお、自分でカスタムできるということですね。
贈り物としても喜んでもらえそう。

……そうだ!
今回は、いつも同行してもらっている当企画のカメラマンさんに、手作りのオリジナルジーンズをプレゼントしよう。
最近誕生日を迎えたと言っていたし、ちょうどいい機会だ!
▲こちらカメラマンの畠山さん。通称ひらりい

ひらりい「えええ、わたしですか!?良いんですか、嬉しいですー!」

本当は自分用も欲しいけれど、それはまた今度。
豊富な種類の中から、ひらりいの雰囲気に合うジーンズを探します。
▲柄入りもかわいいな~

たくさん広げて迷いましたが、ひらりいの細身な体に合わせて綺麗なストレートジーンズを選びました。
ぜひかっこよく履きこなしていただきたい!

先生「老若男女、いろんな方がこの体験にいらっしゃるので、選ばれるジーンズも様々です。お医者様が、患者さんに親しんでほしいという理由で、白衣の下に履くジーンズをお買い求めに来られたこともあります。体に合った良いジーンズは長時間履いても疲れにくいですからね。そういった仕事着としても最適なんですよ」

お医者さんがジーンズ!?
確かにジーンズを履いたお医者さんがいたら、なんとなく親しみやすいかもしれません。
お洒落でフィット感もあり、さらに疲れにくいだなんて……ジーンズ最強説ですね。
▲さあさ、試着のお時間です
▲長さに合わせて裾上げもしてくれます

トキメキを詰め込んで

先生「これで準備は完了ですね!次は、リベットやボタンを選びましょう。珍しい柄のものもあるので、よく見てじっくり悩んでみてください」
▲キラキラ宝石みたい
▲ジーンズの上に置きながら、真剣に考えます

ゴールドやシルバーのみならず、色とりどりの可愛らしいパーツがたくさん。
こんなに種類が豊富だなんて!
小さなパーツではあるけれど、実際に置き比べてみると結構印象が変わります。

ひらりいは赤色が好きだと言っていたから、ポケットにはポイントで赤のリベットをつけよう。
ボタンは何色で合わせるべきかなあ~。
▲最終的にゴールドか赤で迷いました

よし、決めた!
どちらを選んだかは、完成してからのお楽しみ。
ずいぶん長いこと悩んでしまいました。

先生「グループのお客様は、ボタンをおそろいにされる方なんかもいらっしゃいますね。ここがオリジナルの楽しさですからたくさん迷ってください。さて、次に腰につけるラベルを選んでいきましょう。これもいろいろ用意していますよ」
▲棚いっぱいにラベルが!

ラベルまで自分でえラベルんだ!?(びっくりしてダジャレが飛び出しちゃいました)
今まで意識したこと無かったけれど、イラストや素材はラベルによって様々なんですね。
自分用だったら、白いジーンズにシンプルな皮のラベルを合わせたいなあ……なんて想像するだけで楽しくなります
▲カラフルで凝ったデザインばかり

ラベルが決まったら、つぎはボタンとリベットを専用の機械で取り付けていきます。

先生「機械にボタンをセットしたら、ペダルを足でコーンと前に蹴り上げてください。最初はかたく感じるかもしれませんが、とにかく思い切り蹴り上げるイメージです」

ボタンって、縫ったり貼ったりしているんじゃないんだ。
ようし、やってみようじゃないですか!
▲ボタン付け機、かっこいい

ボタンを上にセットして、デニムを挟んでコーンと蹴り上げる。
言葉で聞いたら簡単そうに感じるぞ。
▲せーの、えいっ!

……あれ?全然ボタンが留まらない!
結構強く蹴っているはずなのに。
この作業、先生の言う通り少しコツが必要なようです。

先生「そうなんです。ただ力任せに押し込んでも上手くいかないと思うので、コンッとノックするように蹴ってみてください。慣れると楽しくなりますよ!」

なるほど、一瞬の力が必要なんですね。初めての感覚!
まず、そもそもこんな風にジーンズが作られていることも知りませんでした。
当たり前に服を買い、当たり前に服を着て、ボタンを留めて。
誰がどんな気持ちで作っているか、考えたこと無かったなあ。

今は安い値段で買える製品も街に溢れ、なんでも手が届きやすい時代になりました。
でも、職人さんが手で作る品には、それぞれの想いや細部へのこだわりが詰まっている。
値段が全てではありませんが、モノを長く大切に扱うことの素晴らしさをこうした体験が教えてくれますね。

なあんて、真面目になっちゃったなあ、ガハハ!
それではボタン付け再チャレンジです。

触って知って、技術に触れて

▲場所を合わせて、コーンと蹴る

コ~ンッ!
ガシャン、とハマったような感覚があり、今度は上手くいきました。
触ってみると、かなり頑丈にボタンがついてるぞう。
ペダルを蹴るだけで魔法のようにボタンがついて、この気持ち良さ、クセになりそう~!

先生「その調子ですよ。続けて、リベットも同じように取り付けましょう。場所に気をつけて、ひとつひとつ丁寧に!」
▲実はリベットの裏にはこんなパーツがついています

コーン、ガシャン!コーン、ガシャン!
だんだん蹴るのも上手になってきた。

自分のためのものづくりも良いけれど、誰か贈る相手がいるって素敵なことだなあ。
相手のことを思い時間をかけて自ら手を動かすのって、最大の愛情表現のような気がします。

これにて、ボタンとリベットの装着完了~!
ふふふ、喜んでもらえるといいなあ。
▲先程えらんだラベルは、職人さんにつけてもらいます

ラベルがついたら、いよいよ完成かあ、嬉しい!
ショップじゃ買えない、誰とも違う世界でひとつのオリジナルジーンズ。
たくさん履いてもらいたいな。
▲ミシンの登場

スイスイと、ものの数分でラベルを縫い付けてくれる職人さん。
その動きはとっても正確で、機械で付けたようにまっすぐ糸が下ろされていきます。
何かを極めた人は、やっぱりすごい……!

先生「こうしてジーンズができあがる工程もご覧いただくことで、より長く大切に履いてもらえる気がします。自分だけのプレミアム感もありますし、仕上げた達成感も感じられますよね」

うんうん、大人の方がたくさん訪れる理由が分かるなあ。
自分の体に合った服を身に着けているだけで、毎日の生活が楽しく健やかになりそうです。

ラベルもついたし、これにてオリジナルジーンズ、完成~!!
▲ラベルはあえて上下逆につけてもらいました
▲し、しぶい!

うんうん、かなり可愛くできたと思います。
迷ってゴールドに決めたボタンのチョイスが、我ながらお洒落。
ストレッチの効いた素材も、カメラマンというよく動く職業にピッタリ!

今度は家族で遊びに来て、両親におそろいのジーンズをプレゼントしたいなあ。
自分で触って、作り方を知って、職人さんの技術に触れて。
ここでしか味わえない、本場のものづくりを体験させていただきました。

先生「お疲れさまでした。楽しんでいただけたようで良かったです。これからも、ずっと履き続けられる上質なジーンズの素晴らしさを、たくさんの人に知ってもらえたら嬉しいです」
▲西山先生、ありがとうございました!

世界にひとつをプレゼント

できたてホヤホヤのジーンズを、さっそくプレゼント。
▲ひらりい、いつもありがとう

ひらりい「うわあ~!ありがとうございます!とっても可愛いし、嬉しいです。いま履いてもいいですか?」
▲すぐに履いてくれました

おお~~~~!
思った以上に似合っています。
裾上げもしてもらったので、サイズも丈もバッチリ。
こうやって履いてもらえると、作ったかいがあるってもんよう!ジーン。
▲チラっと見えるラベルがキュート
▲赤いリベットがポイントになっています

かなり動きやすいようで、走り回って喜んでくれました。
▲ぴょん、ぴょーん!

ひらりい「五島さーん!ありがとうございます、めちゃくちゃ動きやすいです!」

いやあ、良かった良かった。
はしゃぎすぎて、すぐに穴を空けないことだけ祈っています。

これからも一緒にお仕事がんばりましょう。
作って楽しんで、喜ぶ顔も見ることができて、それはもう温かい気持ちになりましたとさ。
めでたし、めでたし!

(おわり)

きょうのいちまい


五島夕夏

五島夕夏

桑沢デザイン研究所卒業。学生時代ロシアの絵本に大きく影響を受け、絵本画家を志す。現在はサロンのレセプションをしながら、イラストレーターとして活動中。

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