京町家をまるごと一棟貸しきりで泊まれる宿。暮らすように過ごす京都旅

2016.05.18

古い町並みに佇む京町家は、京都の風情ある景色を構成する要素のひとつ。そんな、憧れの京町家を貸切りですごす宿泊体験はいかが?眠るときすら京都の風情に包まれる…なんとも贅沢な宿をご紹介します。

平安神宮近くの「京都旅庵 然」
ラグジュアリーな京町家の宿

平安神宮から徒歩10分。東山の閑静な住宅街にあるのがこちら「京都旅庵 然(きょうとりょあん ぜん)」。築80年ほどの町家を改装した宿です。玄関横の小さな看板をみるまでは、普通の民家と見まごう程自然に町並みに馴染んでいます。
一歩中に入れば、小上がりに設えられた琉球畳の広いリビングルーム。落ち着いた間接照明がいい雰囲気です。大きな窓からは、苔むす庭を眺めることができ、季節ごとに変わる表情を味わえます。
浴槽と壁一面に檜が使用された浴室からも、お庭を眺めることができます。檜のいい香りに包まれながら、広い浴室でゆったりくつろぐことができます。
洗面スペースに置かれている家具も、アンティークのものをリフォームしたもの。古い味わいと快適さが同居しています。
「おくどさん」を利用したキッチンは、電磁調理器が設置されているので、連泊などにも便利です。
※「おくどさん」…古い京町家に置かれているかまどのこと。
▲食器棚も年季の入ったもの。子どもの頃におばあちゃん家で見たような、懐かしさを覚えます
二階の踊り場のくつろぎスペース。置かれている椅子やテーブルも、こだわりを感じるアンティークものばかり。
角の2面にとられた刷りガラスからは明るい光が差し込み、窓の向こうには、静かな京都の暮らしの風景が広がっています。
▲セミダブルベッドが2台配されたベッドルーム。京の暮らしを感じながら、最新の高級ベッドで眠るのも贅沢ですね
▲窓に設えられた簾(すだれ)から入る光も、暮らしを感じます。2階には和室もあり、お布団を敷いて寝ることもできます
平安神宮や岡崎疎水のほか、歴史散策スポットも多数ある東山エリアには、散策を楽しむ外国人観光客の姿もちらほら。
ちなみにこちらの宿、イギリスの某有名アーティストも宿泊したとか。海外セレブも虜にする、ちょっと贅沢な京町家ステイはいかが?

舞妓さんが行き交う花街の宿
祇園宮川町「新道 さくら庵」

続いてご紹介するのは、祇園のお茶屋さんが軒を連ねる宮川町にある「新道 さくら庵」。華やかな花街の中心にあり、宿のならびや向かいにも、多くのお茶屋さんが軒を連ねています。
ちょうど「都をどり」が行われる時期で、軒先にその名を記したちょうちんが飾られていました(取材日:2016年3月23日)
扉を開け中に入ると、京町家独自の出格子窓から光が差すスペースが。日も暮れる頃には、すりガラス越しに舞妓さんや芸子さんの歩く姿をみることもできます。
室内でひときわ目につくのがこの箱階段。今ではなかなか目にすることができない貴重なアンティーク品です。箱階段とは、階段の下の空間を有効利用する為にひきだしや戸棚を取り付けた箪笥のこと。狭い京町家にあって、昔の人の知恵を感じる家具ですね。
純和風の居間からは、自然光を採り入れた坪庭が見えます。昼間の静寂と、夕刻を過ぎた頃からのざわめきが感じられます。
▲杉板がはられたお風呂からも坪庭をのぞむことができます
▲陶器の洗面器に大きく取られた鏡など使い勝手のよい洗面スペース
最新のベッドが置かれたベッドルームは床暖房も完備。梁や柱などの素材はできるだけ元のものを活かして内装リフォームしているそう。京町家の風情と最新の設備が融合して、とても快適にすごせそうです。
▲二階の和室(四畳半)には洗面スペースも。二世代や仲のよい2家族などの宿泊にも使えそう
▲設えられた家具はアンティークでセンスのよいものばかり
夕刻、日が落ちるとともに、軒の提灯にも灯りが灯ります。華やかな夜を迎える祇園の町で、京都らしい夜を過ごしてみてください。
いかがでしたか?いずれも京都市内の観光地に近い便利な立地の宿ばかり。チェックインも、京都駅のレセプションでできたり、荷物のデリバリーなどもあって便利です。一味ちがう京都旅は、町家の宿を拠点に楽しむのもおススメですよ。
妙加谷 修久

妙加谷 修久

京都市在住の旅行系ライター兼ディレクター。全国各地に足を運び、旨いモノを食べ、温泉に浸かる日々。ここ京都を中心に、知っているようで知らない「日本のイイトコロ」を紹介します。日本酒好きが高じて利き酒師の資格を取得しました。

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