宮崎県・日南海岸の3大パワースポットへ。太平洋を眺めつつ、幸せを求め大縦断!

2016.05.02

神話や伝説の宝庫と言われる宮崎県。特に宮崎市南部から都井岬(といみさき)へと至る日南(にちなん)海岸は、さまざまなご利益で有名な神社をはじめ、多彩なパワースポットがいっぱい。中でも縁結びで評判の3スポットを、北から南へと縦断しながらご紹介します。

青島神社

鬼の洗濯板に取り囲まれた
神秘の島で“恋の三神事”を

まずは、宮崎市内から国道220号を30分ほど南下。約2400万年前から200万年前にできた波状岩、別名「鬼の洗濯板」に囲まれた青島へ。周囲1.5kmの小さな島の中央にあるのが、1つめのパワースポット「青島神社」。日向(ひゅうが)神話「海幸彦(うみさちひこ)・山幸彦(やまさちひこ)」伝説の山幸彦こと「彦火々出見命(ひこほほでみのみこと)」と、海神(わだつみ)の娘「豊玉姫命(とよたまひめのみこと)」が祀られています。
島
弥生(やよい)橋を渡って青島へ上陸(関係者以外は徒歩での入島)。古より島全体は聖域とされ、江戸時代まで一般の人は一定の期間以外、島に入れなかったそうです。
鳥居
島へと続く参道のすぐ横に国の天然記念物「鬼の洗濯板」が。波の浸食により、砂岩と泥岩が生み出した奇跡の光景を眺めながら、大きな鳥居をくぐって左に曲がると…。
楼門
ヤシ科の木・ビロウに囲まれた青島神社の境内に到着。神門の先に本殿、その右奥が元宮。

青島は日向神話のラブロマンスの舞台。神話に登場する山幸彦は、兄である海幸彦に借りた釣り針を無くしてしまう。それを探しているうちに塩筒大神(しおづつのおおかみ)の道案内により、海神の国へとたどり着きます。そこで出会ったのが海神の娘・豊玉姫命。恋に落ちた二人は海神宮で夫婦となります。しかし、山幸彦は陸へ戻ることに…。ということから、青島神社では山幸彦と豊玉姫命、海神である塩筒大神を祀り、縁結び・安産・航海・交通安全の神として信仰されています。また、この神社に点在する数々の神事がとてもユニークで、ちょっとしたアトラクション体験のよう。例えば、「掃守(かもん)神事」。
お金を洗う
賽物(賽銭・供物)や持物(硬貨、お札など)を神水で清め、箒で払うことにより禊となり、心身健全・金運財運発展の祈願に。
サイコロ
そして「賽(さい)の目神事」。大きなサイコロの各面に書かれた縁(縁結び・家内安全)・学(学業成就・生業繁栄)・厄(厄除け・災難除け)・交(交通安全・旅行安全)・身(心身健全・病気平癒)・金(商売繁盛・開運招福)の文字。今の自分にとって、何が一番大事かを占えるそうです。

さらに注目は “恋の三神事”とも言われる3つの神事。今回、それぞれの祈願の流れを紹介するにあたり、たまたま参拝に来ていた福岡市在住の香港人・サラさんにお手伝いしていただきました。「今は恋愛よりも就職の方が大事。翻訳家として日本で働きたいです」とサラさん。ちなみに青島神社のほか、この後に紹介する2つのパワースポットにも行くとか。そちらでもちょっとモデルになってもらえますか?とお願いすると「顔が出なければOK」。ということで、ここから登場していただきます。

人形の願い符、カラフルな紙縒(こより)、
土器のお皿に思いをゆだねて神事を行う

1つめの恋の神事は神門前で行う「海積の祓(わだつみのはらい)」。島内に湧く真水の井戸「玉の井」に願い符を浮かべ、水に溶かして願いを叶える。願い符の初穂料は1枚100円。
人型の願い符に記入
▲人形の願い符に名前と願いを書き、ふっと息を吹きかける
水に浮かべる
▲御神水器(ごしんすいき)に浮かべたら、隣にある龍の口から流れ出る「玉の井」の水を手に取り、浮かべた願い符にかける
水に沈む
▲静かに底へと沈んでいく願い符。これで願いが成就

残り2つの恋の神事は、本殿の右奥に祀られた元宮で行います。まずは神門をくぐり鮮やかな朱塗りの本殿で参拝。
本殿
▲現在の本殿は昭和49(1974)年に再建されたもの
木のトンネル
▲本殿右にあるビロウに覆われた参道を進んで元宮へ
小さな社
▲青島のほぼ中心に鎮座する青島神社の元宮

2つめの恋の神事は、この元宮の横にある夫婦ビロウで行う「産霊紙縒(むすびこより)」。 “万物の始まりは結びの力から生じる”という日本古来の考えに基づいた神事。実際、江戸時代には好きな相手を想いながら神社の神木などに紙縒を結ぶ風習があったそうです。同様に夫婦ビロウに願掛けの紙縒を結びます。紙縒は願いに合わせて全5色。ピンクは良縁・夫婦円満、紫は心身健全、緑は生業成就、黄色は商売繁盛、白はその他の心願成就。初穂料は紙縒1本100円。
こよりをむすぶ
5色の中でもピンクの紙縒がダントツに多い中、恋より仕事!のサラさんは、生業成就の緑の紙縒をしっかり結んでいました。

3つめの恋の神事もココ、元宮で行います。神事の名前は「天の平瓮投げ(あめのひらかなげ)」。古くから吉凶を占う神事に用いられた土器のお皿・平瓮(ひらか)を、元宮の背後にある祭壇「磐境(いわさか)」に向かって投げます。平瓮が磐境に入れば心願成就、割れれば開運厄除となります。初穂料は天の平瓮1枚200円。
皿を投げるシーン
▲まず磐境の前で2礼。そして手に取った天の平瓮に小声で願いを唱え、磐境に向って、えいっ!

恋の三神事だけでは不安な方は、縁結びのご利益いっぱいのお守りも買って帰りましょう。おすすめは以下の3つ。
紙製のお雛
▲「神ひな」。別名「願掛けひな」や「夫婦ひな」とも呼ばれる古来願掛けの際にお供えされてきたお守り。持ち主に代わって厄や穢れを引き受けてくれるとか。初穂料1体1,000円
お守り
▲ヤシの木と鬼の洗濯板をデザインした青島ならではのお守り「しあわせ守」。宮崎市に毎春キャンプに訪れるジャイアンツの選手も全員持っているとか。初穂料700円
男、女のお守り
▲品格、強さ、美学を持った“できる男”になれる「男守(おとこまもり)」。女らしさと輝きをアップさせ、その上で幸せも掴むことができる「女守(おんなまもり)」。初穂料は各700円。

イースター島・長老会公認の
モアイが放つ7つのご利益パワー

青島神社を出発し、左手に鬼の洗濯板を眺めながら国道220号を南下すること約30分。太平洋を望む丘の上にあるテーマパーク「サンメッセ日南」に到着。なんとここには、あの世界七不思議の1つであり、イースター島の守り神ともいわれるモアイ像たちが待ち構えています。
モアイ、下から
▲アフ・アキビと言う7体のモアイの完全復刻盤

なぜ宮崎にモアイ像が?実は以前、日本のプロジェクトチームがイースター島のモアイ像の修復、復元に協力したそうです。それをきっかけにイースター島の長老会が、日本でのモアイ復元建立を許可。そして1996年、サンメッセ日南のオープンに伴い、イースター島から遠く15,000km離れたこの地に、モ(未来)、アイ(生きる)という意味を持つ7体のモアイ像が立てられました。
モアイ真正面 海バック
サンメッセ日南のアフ・アキビは、イースター島のアキビと同じように夕陽が沈む方向を向いて建っています。イースター島では「守り神」とも言われていたモアイ像。そのパワーはサンメッセ日南のモアイたちにもあるようで、“触ると願いが叶う!”とのジンクスも。しかも1体ごとにそのご利益が違うそうです。どのモアイに何のご利益があるかは、行ってのお楽しみ。
モアイにだきつく
▲体全体でモアイパワーをたっぷりもらいましょう

運玉(うんだま)を投げて運だめし!
縁結びと安産の鵜戸(うど)神宮へ

モアイ像が並ぶサンメッセ日南を南下すること、車で約10分。そこは荒波が作り出す奇岩や怪礁に覆われた日向灘(ひゅうがなだ)の景勝地・鵜戸崎(うどさき)。断崖絶壁の中腹にある岩窟内に鎮座するのが、3つめのパワースポット「鵜戸神宮」です。
楼門、右手に海
▲朱塗りの楼門をくぐって参拝。青い日向灘とのコントラストが実に鮮やか
右手に日向灘
▲参道を進むと目の前にご覧の大絶景!奇岩に激しく打ち付ける白波も豪快!
福注連縄
次に朱塗りの反橋「玉橋」が登場。古来よりここから先はより清浄な場所とされており、橋を渡る前に福注連縄(ふくしめなわ)で全身を撫で、身を清めます。そして橋を渡り、断崖絶壁沿いに設けられた階段を下って本殿のある岩窟へ。神社というと参道を登ってお参りするパターンが多いですが、鵜戸神宮は階段を下って参拝するという、国内でもなかなか珍しい神社なのだそうです。
洞窟内の神社
高さ約8.5m、横幅約38m、奥行き約29mの岩窟に本殿が鎮座。神話ではこの岩窟で、豊玉姫命が山幸彦との御子にしてこちらの主祭神である鵜葺草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)を産んだそうです。ちなみにこの主祭神の御子が古事記、日本書紀にて日本の初代天皇と記されている神武天皇。
ということでここは、古より縁結び、そして安産、子育ての神様として崇められてきました。特に宮崎がハネムーンの地として賑わった昭和40年代。多くの新婚さんが、鵜戸神宮を訪れたそうです。同行したカメラマンK氏のご両親もその中の1組。ここはK氏の生誕にも、大きく関わっているかも。

まずは鮮やかな朱塗りの本殿を参拝。そのまま左手に進み、本殿の裏側へ。そこに点在する数々の社や産湯の跡などのご利益スポットを巡りましょう。
兎の像
病気平癒、開運、飛翔などの願い事がかなえられるといわれる「撫でうさぎ」をなでなで。稲荷神社のキツネや天満宮の牛のように、鵜戸神宮の神使(しんし)はうさぎ。この兎をモチーフにしたお守りや御朱印帳もあります。
岩
▲「おちちいわ」。産後、岩窟から離れなくてはならなくなった豊玉姫命が、わが子への愛情と成長を願って両乳房を岩に張り付けたという伝説のスポット。横から見ると確かにおっぱいの形に見えます
小さな鳥居
▲おちちいわから滴り落ちる清水「おちちみず」をその場で頂くこともできます
おちちあめ
▲「おちちみず」でつくった「おちちあめ」。妊婦さんがなめると母乳がよく出る、さらにあかちゃんが元気に育つそう。お守り代わりに求められる方も多いとか。初穂料300円

岩窟内の各所をしっかり参拝した後は、いよいよ鵜戸神宮の名物「運玉投げ」に挑戦!昭和40年代のハネムーン客にも大人気だったそうです。まず、岩窟の入口にて、「運」の文字が刻印された素焼きの玉「運玉(うんだま)」を入手しましょう。
運玉
▲5個で100円
霊石 亀石
それを岩窟の手前にある亀のような形をした「霊石 亀石」上にあるくぼみにめがけて投げます。石の左側にある注連縄に囲まれた、60cm四方のくぼみです。
亀石のアップ
ここに見事、運玉が入れば、願いが叶うとのこと。ちなみにこの亀石は、海神の国から豊玉姫命を乗せてきた亀が姿を変えたもの、と言われています。
運玉を投げる
運玉を1つ手に取り願いを込め、くぼみをめがけて慎重にスローイン。男性は左手、女性は右手で投げねばなりません。3投目にして、サラさんの運玉はくぼみの中へ。きっと日本で就職できるでしょう。ちなみにくぼみに入った運玉たちは集められ、縁起のよい「運玉の中の運玉」としてお守りになるそうです。
巾着入りのお守り
▲くぼみに入った運玉は鮮やかなまめ巾着に包まれ、一願成就のお守りとなります。初穂料300円

また、鵜戸神宮には駐車場が3カ所あります。楼門に一番近いのが、海岸参道の先にある普通車専用の第一駐車場。でも、時間と体力に余裕のある方は、ぜひ宮崎市内からのバスも停車する観光駐車場の横にある古の参道「八丁坂(はっちょうざか)参道」を通って、鵜戸神宮へ。
石段の参道
▲観光駐車場の横にある朱色の鳥居は、上りの石段の中間地点

観光駐車場の下にある吹毛井(ふけい)の港から始まる石段は上りで438段、楼門前までの下り377段の合計815段。そしてこの参道の全長が八丁(約800m)。江戸時代の尼僧が磯石を頭にかついで運び、築いたとも言われています。皇族の方々も鵜戸神宮へ参拝された際はこちらの参道を通られました。正直、難儀な参道ではありますが、がんばった分、ご利益もUPするはずです。
いかがでしたでしょうか、日南海岸を南下しながらの3大パワスポめぐり。それぞれのスポットへは宮崎市内からバスでも行けますが、せっかくならレンタカーを借り、窓を全開にして、海風をいっぱい浴びながらの海ドライブと共に楽しんでみては?7~8月の白いハマユウなど、シーサイドを彩る季節の花々も必見です。
山田誠

山田誠

新潟県十日町市生まれ、現在は福岡県福岡市在住のフリー編集者・ライター。九州の宿や温泉、飲食、雑貨系のショップ、さらに漁村、農村、道の駅など、暮らしと休日に関わるスポットをほぼ毎月、年間150軒以上を取材。取材後は必ず近隣の直売所で地元食材を買って帰る。1児の父。

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