奈良が誇る世界遺産・東大寺。大仏さまに会いに行く、ワンランク上のおすすめコース

2016.04.26 更新

「奈良の大仏さま」といえば、誰もが知る仏さま。その大仏さまを安置するのが東大寺です。子どもの頃、修学旅行で訪れたことのある人も多いのではないでしょうか?大人になってあらためて訪れると、今だからこそ感じられる魅力がたくさんあります!いまだ未体験の方も、大人になってからは初めての方にもおすすめな、ちょっとツウな東大寺の巡り方をご紹介します!

大仏殿

鹿とふれあい、仁王像がにらみをきかす南大門へ

東大寺は、奈良時代、聖武(しょうむ)天皇が発願して創建されたお寺。
建造物や仏像の多くが国宝で、1998年には世界遺産に登録されています。

そんな東大寺へのスタートは、参道入口にある「大仏殿前」の交差点から。
近鉄奈良駅から西へ徒歩約20分、市内循環バスなら「大仏殿春日大社前」バス停下車すぐの場所です。

真っすぐ伸びる参道の左側にはお土産物店が並び、真ん中には我らがアイドル、鹿たちがお出迎えしてくれます。
参道の鹿
▲のびのびと闊歩する、国指定の天然記念物の鹿たち
ここではまず、出迎えてくれている鹿たちに、鹿せんべいを買ってあげましょう。
驚きの食いつきぶりで歓迎してくれますよ。
鹿にせんべいやり
▲鹿せんべいは150円(税込)で販売中
そうこうしている間に目の前に現れたのは大きな、大きな門、南大門。
門の高さは基壇上25.46m、わが国最大の山門です。
鎌倉時代に建てられたもので、国宝に指定されています。
南大門
▲長年風雨に耐えてきた木材の古色が威厳を感じさせる南大門
そして、南大門の左右に構えるのは、教科書でもおなじみの金剛力士像(仁王像)。
門に向かって左が阿形(あぎょう)、右が吽形(うんぎょう)です。
鎌倉時代の大仏師である運慶(うんけい)・快慶(かいけい)らを中心とした20数名の仏師が、わずか69日間で造立したというから驚きです!

わが国最大の門にふさわしく、わが国最大級の木彫像で、像高は8.4m。
筋肉隆々の姿がかっこよく、見惚れてしまいますよ。
仁王像
▲目を見開いて、鎌倉時代から東大寺を守る金剛力士像。国宝。口を開けているのが阿形(左)、口を閉じているのが吽形(右)

宇宙をあまねく照らす大仏さまのもとへ

南大門をくぐると真っ正面に見えてくるのが、中門。その奥が大仏殿です。
中門
回廊を左へ行き、大仏殿のゲートへ。
中へ入ると、世界最大級の木造建築である大仏殿がどーんと構えています。
大仏殿ななめ
▲ゲートを入ると突如と姿を見せる大仏殿。シャッターポイントです
大仏殿正面
▲威風堂々たるたたずまいの大仏殿
八角燈籠
▲大仏殿の前に建つ八角燈籠。東大寺創建当初のもの。国宝
いよいよ大仏殿の中へ。
どっしりとした体躯の大仏さまが鎮座されています。
大仏さまは、宇宙の光をすべての人に照らしてくれる仏さま。
お顔を見上げて、人々を大きな愛で包んでくれる大仏さまにご挨拶しましょう。
大仏正面
▲「奈良の大仏さま」こと本尊の盧舎那仏(るしゃなぶつ)。高さ約15m
大仏さまの右手は「畏れることはない」という意味を、左手は「人々の願いを叶えよう」という意味を表しています。

この大きな大仏さまは、743年に聖武天皇が造立を発願。
政情不安や干ばつ・飢饉(ききん)、天然痘の大流行などの災難が続いていた時代、そのことに胸を痛めた天皇が、仏教の力で国を治めようと造立されました。
全国からのべ260万人が参加し、大仏造立は国家の一大プロジェクトでした。

聖武天皇の詔(みことのり)から9年後の752年に、大仏開眼式が盛大に行われ、以来1260年間、大仏さまは私たちを見守り続けてくれています。
大仏横から
チョウ
▲大仏さまの前にいる蝶の足の数は、6本ではなく8本!
大仏殿裏側
▲大仏さまの背後は広々としたスペースになっています
東大寺模型
▲創建当初の東大寺の模型なども展示
東大寺大仏殿の名物ともなっている「柱くぐり」を、皆さんはしたことありますか?
大仏さまの鼻の穴と同じ大きさという柱の穴をくぐると、無病息災のご利益があるそうで、子どもから外国人にまで大人気なのです。
柱くぐり子ども
▲子どもは余裕でするり抜け
柱くぐり女性
▲大人でも小柄な女性なら通れます。若い女性も挑戦中!
さらに、大仏殿の中には大きな売店もあります。
東大寺オリジナルグッズをはじめ、奈良や鹿のかわいいアイテムやお土産が大充実しています!
売店
▲外国人も興味津々なお土産がずらり
東大寺グッズ
▲東大寺大仏殿オリジナルグッズのブロックメモ450円、オリジナルマスキングテープ各350円。手前は鉛筆大仏270円、左奥は鹿立ペンダント付370円

鐘楼、法華堂、そして目指すは、お水取りで有名な二月堂

大仏殿を後にし、次に向かうのは、鎌倉時代に再建された国宝の鐘楼(しょうろう)です。
鐘楼
▲承元年間(1207~1210年)に再建された鐘楼
中に吊られている梵鐘(ぼんしょう)は、東大寺創建当初の奈良時代のもので、こちらも国宝に指定されています。
日本三名鐘の一つとされ、「奈良太郎」という愛称でも呼ばれているんです。

国宝の鐘楼を自由に出入りできるのは、全国的にとても珍しいこと。
さらに鐘楼の中には売店まであるんです!
東大寺ゆかりのグッズが並び、梵鐘のご朱印までいただけます。
梵鐘
▲毎日午後8時に鳴らされる梵鐘。重さは26.3トンもあります
鐘楼から参道を歩き、石階段を上がると、法華堂(三月堂)に到着します。
法華堂は、東大寺の中で最も古い建築物。
法華堂正面
▲法華堂。旧暦3月に法華会(ほっけえ)という法会が行われていたことから「三月堂」と呼ばれるようになりました
建物を西側の真横から見ると、2つの建物が引っ付いているように見えます。
もとは向かって左側の建物が奈良時代築の本堂、右側は鎌倉時代築の礼堂で、鎌倉時代に1棟として再建したそうです。
法華堂横
▲左は奈良時代、右が鎌倉時代の建物。屋根の様式も異なります
堂内には、本尊の不空羂索観音(ふくうけんさくかんのん)をはじめ、梵天、帝釈天、金剛力士像、四天王像、執金剛神(秘仏)の10体の仏像が安置され、すべて奈良時代作の国宝です。

巨像がずらりと並ぶ様子はさながら立体曼荼羅のようで、迫力満点!
見応えがあるので、ぜひ中に入って実物のお像を拝観してください。

そしてフィナーレを飾るのが、法華堂の奥に建つ二月堂。
こちらは、毎年3月1日から2週間に渡って行われる「お水取り」こと「修二会(しゅにえ)」の舞台。

修二会は、僧侶が二月堂の本尊・十一面観音に、私たちが犯している日常のさまざまな過ちを懺悔し、天下奉安や万民豊楽など人々の幸福を願う法要のこと。
「不退の行法」として、奈良時代より1260年以上一度も途絶えることなく続いています。
二月堂
▲現在の建物は江戸時代に再建されたもの。本尊の十一面観音は絶対秘仏
二月堂壁面
二月堂吊り燈籠
▲さまざまな形の吊り燈籠が吊られています。お守りなどを扱う授与所も
階段をあがった見晴らしのいい場所にあるため、正面の舞台からは奈良市内から生駒山系まで望むことができます。
特に夕景が美しく、目の前の生駒山に夕陽が沈む様子はなんとも雄大で、心がゆったりと和らいでいくよう。
木のベンチが置いてあるので、広い境内を回った後、ひと息つくのにもピッタリな場所です。
二月堂の眺望昼
▲昼間の風景
二月堂の眺望夕景
▲夕景。眺めているだけで癒されます
また、二月堂は国宝のお堂にもかかわらず、24時間自由に拝観することができるのも、大らかな東大寺ならではの魅力ですね。

帰り道は、大仏殿の裏側へと通じる石畳の裏参道がおすすめ。
両側に土塀が続き、風情抜群です!
裏参道
今回巡ったコースは、ほんの一部。
東大寺には他にも由緒あるお堂がいくつもあります。
何度も訪れたくなる東大寺で、大人の心をくすぐる素敵な発見と魅力に出合ってください。
白崎友美

白崎友美

奈良の編集制作会社EditZ(エディッツ)の編集者。大阪、京都で雑誌や通販カタログなどの制作を行い、現在は居住する奈良県に軸足を置き、奈良の観光関連のガイドブックやホームページなどを制作。自社媒体の季刊誌『ならめがね』にて、「ユルい・まったり・懐かしい」奈良の魅力を発信している。

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