色鮮やかなベラルーシの家庭料理を堪能「ミンスクの台所」/東京で楽しむ世界の料理Vol.10

2016.05.11 更新

フランスで最も権威ある美食ガイドにて、世界一のグルメ都市として評価されている東京。世界各国津々浦々、あらゆるジャンルの料理が集まっています。それも、現地の味わいを完全に再現していたり、もはや本場よりもクオリティが高かったり。海を越えて異郷の地へ出向かずとも、ここ東京は素晴らしい美食との出会いであふれているのです!

東ヨーロッパに位置するベラルーシ。ロシアやポーランドに挟まれたこの国は、美しい「森と湖の国」として有名です。国土の約半分が森林で、湖の数は一万以上。ポーランドとの境には欧州最古の原生林といわれている世界遺産「ビャウォエジャの森」があります。

ベラルーシの料理は、豊かな自然の恵みを活かしたものが一般的で、ビーツやじゃがいも、パプリカなどの野菜を使用したメニューが豊富にあります。しかも、とっても色鮮やかで宝石のよう!そんな料理を味わうべく訪れたのが「ミンスクの台所」。ベラルーシ出身の店長、ビクトリアさんが営むお店です。

異国情緒たっぷり、木の温かみを感じる落ち着いた店内

お店があるのは、六本木一丁目駅から森ビルとは逆方向に3分ほど歩いた首都高速環状線沿い。ちなみに店名についている「ミンスク」とはベラルーシの首都の名前。この町の食堂で食べられる料理を東京でも味わえるお店なのです。

さっそく店内に入ってみましょう。
▲緑に囲まれたかわいらしい外観
木の温もりを感じる、とっても素敵な店内です。

「ベラルーシは“白樺の国”とも言われているんです。だから店内も自然を感じられるように木をたくさん使ったしつらえにしています」とビクトリアさん。また、店内のいたるところに置かれているベラルーシの民芸品が異国情緒を高めてくれます。
▲民族衣装をまとったビクトリアさん(真ん中)とお店のスタッフ。全員旧ソ連圏の出身とのこと

カウンターの向こうには、珍しいお酒がたくさん並んでいます。なんとウォッカは30種類以上!他にも、日本ではなかなか飲めない東欧のワインが豊富に取り揃えられていました。
さっそく、席へと案内してもらいました。各テーブルには藁や麦で作られた人形が。ベラルーシの民芸品の一つです。総称はなく、それぞれにアンナやサーシャといった可愛い名前が付いているんです!
テーブルクロスは、「ゴブラン織り」と呼ばれる歴史ある織物。優しげな柄や色使いが店内の雰囲気ともマッチしています。

色鮮やかなメニューがたくさん!華やかで美味しいベラルーシ料理

では、主役の料理をいただきましょう。まずは、一番人気「鰊(にしん)とビーツのサラダ」(1,380円・税込)から。
別名は「毛皮のコートを着た鰊」。じゃがいも、玉ねぎ、鰊のワイン漬、ビーツなどをミルフィーユ状に重ねたベラルーシの家庭料理です。

この見た目のインパクト。鮮やかなグラデーションになんだか気分も盛り上がります。食べるのがもったいない気もしますが、どんな味かも気になるところ。さっそく一口いただきます。
▲野菜を細かく切っているため、簡単に切り取ることができる

食べてみると、脂がのった鰊の芳ばしさとほんのりお酢を効かせた野菜の味が絶妙にマッチ。野菜の歯ごたえや本来の甘さが感じられるところも嬉しいですね。
「ビールのおつまみとしても最適ですよ」とビクトリアさん。

とっても綺麗なお料理だったため、その色付けとして使われているビーツがどんな野菜なのか見せてもらうことにしました。
これがベラルーシの家庭料理に欠かせないビーツです。見た目はカブのようですが、赤カブなどと違い切った断面も真っ赤。大根の仲間で、その燃えるような色合いから日本では「火焔菜(かえんさい)」とも呼ばれているのだとか。ミネラルや鉄分を豊富に含んでおり大変ヘルシーな野菜です。

次に出していただいたのが「パプリカの肉詰め」(1,550円・税込)。2種類の色のパプリカが使われていて、こちらもカラフルでかわいらしい一品です。
中身をまるごとくり抜いた大きめのパプリカの中に、ひき肉、にんじん、米などが入っています。上にかかっているのは、ベラルーシ料理で使われることの多いサワークリーム。「ミンスクの台所」ではサワークリームも自家製とのこと。
実際に食べてみると、肉厚のパプリカの甘さもさることながら、サワーソースがアクセントとなり、さっぱりとした飽きのこない美味しさです。

最後にいただいたのが「ドラニキ(挽肉入り)」(1,780円・税込)。こちらもベラルーシの伝統的な料理で、じゃがいもをすりおろしてペースト状にし、パンケーキのように焼いたものです。
カリカリと香ばしく美味しい!中はモチモチしており、お餅のような食感が楽しめます。温かいうちにいただくのがオススメ。

どれも大変美味しいお料理でした。他にもこちらのお店では、10種類ほどのピロシキやロールキャベツ、ボルシチなど様々なメニューがあります。そちらもぜひ味わってみたいところです。

また、印象的だったのがオーナーのビクトリアさんやスタッフの方の温かい人柄。皆さん、日本語がペラペラなのにも驚かされました。

「ミンスクの台所」では、毎週木曜日と金曜にロシアやベラルーシ、ウクライナの伝統的な弦楽器であるバラライカのショーやコサックダンスショーをやっています。繊細で力強い旋律を目当てに訪れるお客さんも多いのだとか。
▲民族衣装を着たパフォーマーの方々。本格的な音楽やダンスで盛り上げてくれる

気がつけば、最初はあまり馴染みのなかったベラルーシという国がなんだか身近な存在に。家庭的な料理の持つやさしさや美味しさというのは、国が違っても変わらないものなのかもしれません。色鮮やかな料理と店員さんの温かいもてなしに、すっかり心まで満たされました。
立岡美佐子

立岡美佐子

編集プロダクション・エフェクト所属の編集者&ライター。好きなものは、旅行とごはん。おいしいものやステキな景色のためならば、日本といわず世界各国どこへでも! 住まい、旅、食、街などジャンルを問わず執筆中です。 編集:山葉のぶゆき(エフェクト)

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