はちまんかまどの「海女小屋」体験。本物の海女さんのお話を聞きながら、海女さん手焼きの魚介に舌鼓!

2015.06.22

三重県は、海女漁の先進地と言われ、弥生時代から海女漁が行われていたとか。また、今から1270年前の記録にも伊勢志摩の特産品としてアワビが朝廷に贈られたと記されています。志摩は、古代から、良質の食材を献納してきた「御食つ国(みけつくに)」なのです。そんな歴史ある海女文化が受け継がれてきた鳥羽市相差町(おうさつちょう)では、今でも120人あまりの海女さんが漁をしています。そして、その昔から海女さんたちが着替えをしたり、囲炉裏で薪を焚いて体を温めるための場所だったのが「海女小屋」。今回ご紹介する「はちまんかまど あさり浜」の海女小屋体験では、海女さんの文化にふれつつ、新鮮な海幸料理が楽しめます。

はちまんかまど

■アワビにサザエに大アサリ。海女さんが獲った魚介を、豪快に網焼きでいただく!

車を降りると、磯着に身を包んだ海女さんたちが満面の笑みで「いらっしゃ~い」と出迎えてくれました。その笑顔を見ると「おかえり~」と言われているようで、思わず「ただいま~」と声をあげてしまいそう。
この海女さんたちは、正真正銘の本物の海女さん。けっして観光用にお店の方が扮しているのではありません。
魚介
▲写真は2人前
「どうぞどうぞ、ゆっくり座っとってな」
かまどを囲む席に案内され、腰を下ろしつつ海女さんが抱えているカゴいっぱいに盛りつけられた魚介に目をやると、大きなアワビが今にも逃げ出さんばかりの勢いで暴れています。まだしっかり生きています!
これらの貝のほとんどは、海女さんたちが自ら獲ったものなんですよ。
網の上の貝たち
「自然の恵みと、体を張った海女さん方のお仕事に感謝と敬意を…」
神妙な顔で想いを馳せている間にも、貝たちが炭あみの上に並べられていきます。
香ばしい香りが鼻とお腹をくすぐりはじめました。
網の上をのぞき込むと、貝たちはプツプツと音を立て、ぷっくりとした身をゆらゆらと踊らせています。
海女さんに貝をやいてもらう
「はーい。どうぞ」
目の前に設えられたお皿の上に、焼き上がった貝がひとつまたひとつと並べられていきます。
さっそく熱々のサザエをホフホフとほおばると、その身の大きいこと大きいこと。噛めば噛むほどに旨みエキスが口いっぱいに広がります。
貝を実食
そして出ました、お待ちかねのアワビです。
アワビ
「どうやって食べたらいいですか?」
「フォークでグサッと刺して、かぶりついてください」
「エー! アワビなんて高級食材、そんな贅沢ないただき方でいいんですか?」
そう言いながらも、大口を開けてガブリと豪快にいただきました。
う~ん、これは絶品です!
鼻を抜ける磯の香りとほとばしる旨み…。弾力がありながらも柔らかくジューシーなその身は、まさに海幸の極み。
あまりの美味しさに、顔中の筋肉が力をなくし、トロンとなるので要注意です。かなりだらしない顔になります。
海女さん

■海女漁の話に興味津々

「こ~んな大っきなアワビもおんのやで」
海女さんたちは、海女漁のエピソードや生活の様子など、いろんなお話をしてくれます。こうした貴重なお話が聞けるのも大きな魅力のひとつです。
海女頭の禮子(れいこ)さん
▲海女頭の禮子(れいこ)さん
「海底から無事戻ってこれるようにと、一筆書きで元に戻る星形の印を頭巾に描いてるんさ。この印は、古くから海女に伝わるおまじないで、セーマンって言うんよ」
14歳のときから海に潜ってきた83歳の大ベテラン、海女頭の禮子さんが教えてくれました。
海女さんの相差音頭
「そんじゃあ、相差音頭(おうさつおんど)いくわな」
「?」
なんと海女さん、いきなり踊りだしました!
これにはビックリするとともに、お客さんに喜んでもらおうという、おもてなしの気持ちに大感激です。
はちまんかまどのセレブ気分コース
▲セレブ気分コース 7,000円(税込)(写真のお刺身は2~3人分)
本日いただいたのは、「セレブ気分コース」。貝の網焼き以外にもいろんなものがセットになっています。
つやつやのごはんは、なんと海女さんが漁の合間に自ら育てた、無農薬の自家製こしひかり。地元産のあおさ入り伊勢海老汁のお味噌汁は、これまた海女さんが育てた大豆からできた手づくり味噌を使用。どうりで優しい味がするはずです。

楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいました。
海女小屋を後にするときには、「また来てくださいね~」と皆さんで手を振ってお見送り。ほっこりと心温まるおもてなしに大満足です!
Yukitake

Yukitake

三重の雑誌「Edge」をはじめ、さまざまな雑誌・情報誌において、グルメ・観光などの記事を執筆。女性目線の取材とソフトな文体を大切にしています。

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