京都市/左京区 瓢亭 誰もが憧れる、瓢亭スタイルの朝がゆ

京料理の名店と言えば
必ず名前があがる料亭

料亭としての創業は、天保8(1837)年。それ以前から門前茶屋として参拝客に親しまれ、茶壺や床几、草鞋などが置かれた表玄関には、今も面影が残っています。もてなしを心得た仲居さんに案内され中に入れば、数寄屋造りの独立した幾つかの空間があり、中でも「くずや」と呼ばれる草葺の屋根を持つ茶室は、築400年の建物です。
元治元年(1864)年発刊の「花洛名勝図会」では、すでに京の名勝の一つとして数えられていた瓢亭。明治維新で活躍した山縣有朋や、品川弥二郎による戯れ書も残ります。さらに、大正や昭和、そして平成にかけて、それぞれの時代を支える文化人、茶人、経済人、京の旦那衆など多くの人々を魅了し続けてきた、南禅寺門前にある老舗料亭です。
現在の当主は、十四代目の髙橋英一さん。
京都府無形文化財保持者(京料理・会席料理)にも認定された京料理界を代表する料理人です。次代を担う若主人の髙橋義弘さんとともに、今も京料理の真髄を五感で楽しませる達人といえます。


朱塗枠の花頭窓が印象的。四畳半からなる茶室の「探泉亭」は、明治中頃に移築されたもの。細目の寒竹で仕上げられた内部が素敵

朝がゆのはじまりは
もてなしの心から

夏のある日のこと。祇園界隈で夜遊びした京の旦那衆が、芸妓さんと連れだって円山公園を抜けて早朝に来店したことでうまれたのが、朝がゆです。寝ている瓢亭の主人を起こし「何か食べさせて」と言い、急遽ありあわせで用意したのがお粥だったといいます。暑い時に、濃いめの味付けでいただく熱いお粥が受けて口伝えに広がり、明治初年から店舗でも出すようになり、今では京都の人でさえ食べたみたいと思う憧れの朝ごはんへ。
本店の朝がゆは、梅湯から始まり、名物の瓢亭玉子をはじめ炊き合わせなどに、鮎の塩焼き、椀物などが懐石仕立でいただけます。そのどれもが、旬の素材と利尻昆布と鮪節による出汁からなる、老舗に継がれる京料理の品々ですから何とも贅沢な朝ごはんです。看板のお粥は、食べ進める頃合いを見計らって炊き上げられ、鉄鉢を模した厚手の器で運ばれてきます。瓢亭の朝がゆといえば、熱々を茶碗によそい、出汁と醤油で仕上げた葛あんをかけるものです。
夏由来ゆえに、本店での朝がゆは夏の名物。とはいえ、本来温かいものですから寒い季節にもいただきたいという客人の要望に応え、戦後に名物となったのが「鶉がゆ」です。

瓢亭 本店の朝食メニュー

名称朝がゆ
料金 6,000円
※上記料金は、消費税・サービス料が含まれております。
内容梅湯、三段重(和え物、蒸し物、炊き合わせ)、八寸(瓢亭玉子、季節の取肴)、椀物、鮎の塩焼、粥
提供期間7月1日~8月31日
提供時間8:00~10:00
※ただし、8:00~、9:00~、10:00~それぞれ開始という3回の入れ替え制です
ご予約2名様以上から

瓢亭 別館の朝食メニュー

名称朝がゆ
料金 4,500円
※上記料金は、消費税・サービス料が含まれております。
内容三段重(和え物、蒸し物、炊き合わせ)、八寸(瓢亭玉子、季節の取肴)、椀物、粥
※粥は、3/16~11/30は白がゆ、
 12/1~3/15は鶉がゆのご提供です。

※本店とは、提供内容、提供期間、提供時間などが異なります。
提供期間 通年
提供時間8:00~11:00


瓢箪型三段重に書かれた「瓢亭の朝がゆすすり松に吹く風の音聞けば心すがしも」は、朝がゆに舌鼓を打った一人、近代の歌人・吉井勇の歌

瓢亭玉子と名付けられた一子相伝の名物

朝がゆよりももっと古くからの名物が「瓢亭玉子」。朝がゆ同様に客人が所望した「茶菓子以外にも何か出してほしい」に応えて、庭先で飼っていた鶏の卵をゆがいて出したのが受けたといいます。
当時は、ゆで卵を食べる風習などない時代。幕末の書物「花洛名勝図会」にも、瓢亭の半熟鶏卵が名物と書かれるほど京都以外でも知られるようになっていました。
絶妙な半熟加減がちょうど良く、ひと手間かけて丁寧に仕上げている名物の逸品。こんな記述もあります。「一子相伝半熟鶏卵可愛い殿御に食わせたいのみ人知らずやじろ題す口拝」は、尊王攘夷運動に奔走し幕末から明治にかけて生きた政治家の品川弥二郎が、酔った勢いで筆を口に加えて瓢箪を描き、その中に書いたとされます。美味しいからこそのこの記述からも、瓢亭玉子がいかに人々から愛され続けているのかがかわります。


朝がゆでも八寸で登場する瓢亭玉子

少し気軽に「瓢亭」の味が楽しめる別館

敷居が高いと諦めてしまう客人のためにもご紹介したいのが「別館」。実は、瓢亭の西隣りには、瓢箪を描いた暖簾が出迎える本店とはまた違った趣の建物があります。ここには、瓢亭のもてなしの心は同じくして、料亭初心者でも訪れやすい空間が用意されています。  
基本のメニューは「朝がゆ」と「松花堂弁当」です。
別館の朝がゆは、瓢亭玉子付きの八寸、1段目に和え物、2段目に酢の物、3段目に炊き合わせを入れた瓢箪型の三段重、汁物に、出汁と醤油で調えた葛あんでいたく朝がゆがいただけます。また、老舗の味を楽しめる松花堂弁当5400円は、旬の食材を活かした料理にもちろん瓢亭玉子も付いたお昼ごはんです。  
本店では難しくても別館ならば、3月16日から11月30日まで「朝がゆ」4500円が楽しめて、そのほかの期間12月1日から3月15日は「鶉がゆ」4500円を提供するので、1年中「瓢亭の朝ごはん」を味わうことが出来ます。


庭を眺めながらのひと時は、ゆったりとした時間が流れる。朝がゆをいただき、お茶を飲んでひと息つけば、満足ゆく京時間に

「大原ふれあい朝市」概要DATA

名称
瓢亭本店
場所
京都府京都市左京区南禅寺草川町35番地
TEL
075-771-4116
メニュー例
朝がゆ(7月1日~8月31日)
8:00~10:00
6,000円
鶉がゆ(12月1日~3月15日)
11:00~14:00
12,100円
懐石料理(通年)
11:00~19:30
昼23,000円~、夜27,000円~
※上記料金は、消費税・サービス料が含まれております。
定休日
不定休
席数
総席数60席

※ご予約の際は「本店」「別館」をご指定ください。

名称
瓢亭別館
京都府京都市左京区南禅寺草川町35番地
TEL
075-771-4116
メニュー例
朝がゆ(3月16日~11月30日)
8:00~11:00
4,500円
鶉がゆ(12月1日~3月15日)
8:00~11:00
4,500円
松花堂弁当(通年)
12:00~16:00
5,400円
※上記料金は、消費税・サービス料が含まれております。
定休日
木曜休
席数
総席数78席

※ご予約の際は「本店」「別館」をご指定ください。

瓢亭の歴史

門前茶屋として慕われ粋人たちが贔屓にする名料亭。約400年前に南禅寺の茶屋として暖簾を掲げたのがはじまりといわれ、料亭としては創業天保8
(1837)年の記録が残る。鄙びた茶店の風情を宿した杮葺きの玄関や数寄屋造りの客間など、創業時から継がれる建造物も残され、未だ現役で客人を
迎えている。
長きにわたり南禅寺を詣でる旅人や京の旦那衆に親しまれてきたが、江戸後期の歴史家で詩人の頼山陽や、明治の元勲である山懸有朋、文豪・谷崎潤一郎など、要人や文人墨客が足繁く通った店としても名高い。

このページのトップへ戻る