私の京都朝観光~京都人が勧めるとっておきの朝~ 嵐山~渡月橋・竹林の小径~ 株式会社西利代表取締役社長 平井 誠一さん

京漬物4代目社長として学び知ること
その一つが「観光地の本当の姿」

創業75年、京都はもちろん東京などにも店を構える「京つけもの西利」。4代目社長、平井誠一さんは、老舗中心の商業施設「嵐山昇龍苑」をプロデュースした一人。
「京都の北西部にある嵐山は、京都にとっては大切な場所。清水寺周辺や祇園界隈と並ぶ有数の観光地であり、平安時代から、小倉山を背景として大堰川東岸から眺める渡月橋を愛でるために多くの貴族が別荘を構えていたところでもあります。京都のリゾート地としての歴史が千年以上あるということなんですね。
そもそも西利嵐山店を構えてきたことから、ずっと嵐山を見てきましたが、本来の京都の良さ、例えば[これぞ京都]といえる伝統的なモノや食がクローズアップされず、流行りに流れている数年もあり『嵐山とは?』と、嵐山のあるべき姿を考えるようになったんです。それに、3年ほど前から嵐山昇龍苑のオープンのために、嵐山を歩くようになりました。観光地ですから昼間は人が多いし正直動きにくいでしょ。また、観光客が動く時間ではない夜は行っても仕方がないですし。それで、朝に歩くようになったんです。そうすると、驚くほど人も少なくゆったりと歩くことができるだけでなく、自然に囲まれて清々しさを感じることができる。そういった気持ち良さをよくご存じなのか、地元の方も犬と散歩したり公園でのんびり過ごされたりしているしね。なにより、嵐山の朝は山々を照らす太陽の光が全然違うんですよ。」

平井 誠一さん

平井 誠一(SEIICHI HIRAI)

京都府出身。91年山本海苔店入社後、93年4月西利入社。同年9月取締役営業部長に就任。13年3月代表取締役社長に就任し現在に至る。京都に精通し、京都観光振興計画2020マネジメント会議委員としても活躍する。

渡月橋から見る山々の素晴らしさ
“和の日常”を感じさせる嵐山の朝

平井さん曰く「ご存知のとおり太陽は東に昇り西に沈みますよね。だから、嵐山は朝日に照らされるわけです。例えば、『渡月橋』から、橋の北側にある小倉山、南側にある嵐山や鳥ケ岳を見れば、光が当たるところと、当たらないところがあって、そのコントラストがまるでアートのような風景。また、朝もやがかかっていたり、秋から冬にかけては朝霧に包まれたり。山々は紫にかすみ、川は澄み切っている、まさに山紫水明の世界が広がっているんです。それに、春は桜でしょ、初夏は新緑、夏は太陽の光が川面にキラキラするし、秋は紅葉、冬は時折降る雪景色に、ピンと張りつめたような空気感があり、朝ならば、いつも以上にその季節を象徴する美しさを感じとることができるはずです。
また『竹林の小径』も朝に歩けばずいぶんと違います。ここは、時間帯により表情を変えるスポットでもありますが、朝は、竹林が風に揺れる音とか鳥のさえずりとかが聞こえてきて、歩く自分が無の境地になってくる。春夏秋冬それぞれ、朝ならではの香りもありますしね。この香りをお伝えするには、嵐山へ来ていただくしかないですね(笑)。
本当は、連休明けから梅雨までぐらいが一番好きです。初夏の緑がとにかく美しい。緑の濃さが違うんです。もちろん、これからの紅葉の季節も素敵です。例えば、朝散歩した後に、通常は8時30分から参拝できる天龍寺は、紅葉時の11月土日祝日と11月7日~29日まで(2015年度)なら7時30分から開いていますから、庭を眺めながらのんびりされるのもいいと思います。そういう観光シーズンほど朝に動くといいのかもしれません。」

竹林の小径
大堰川

朝を制したものが京都観光を制す!
時間を有効に使えるのが朝観光の良さ

実は、京都市バスは朝の6時台から動いている。例えば、今回紹介した嵐山ならば、京都駅28番のバスに乗り込み嵐山天龍寺前まで約45分で到着するが、その始発は平日なら朝6時31分、土曜日曜祝日なら6時33分。もちろん、バスも通勤ラッシュ前の朝ならば余裕で座ることができる。
平井さんは「嵐山温泉で宿泊して朝ごはんの前に散歩されるのもいいし、早めに家を出られて市バスや電車で向かわれるのもいいと思います。嵐山は、込み合ってくるのがだいたい11時ぐらい。だからこそ、朝はすいていて良いんです。それに寺社は朝でも大丈夫。野宮神社は参拝自由だし、大河内山荘や常寂光寺、二尊院などは9時からなので、先に巡られるのもいいですよね。
日本には四季があります。京都は、その四季がはっきりとしていて、春夏秋冬の素晴らしさを教えてくれる場所でもあります。でも混んでいると、楽しむどころではなくなりますからね。朝は道もすいていますし、動きがスムーズになり、きっと、10分は時間の余裕ができるはず。朝を制すれば、ご自身が思う京都観光を必ず満足ゆくものにできると思います。」

天龍寺 曹源池庭園
野宮神社

京都嵐山エリア概要DATA

  • 渡月橋

    渡月橋

    京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町
    市バス嵐山天龍寺前からすぐ

  • 竹林の小径

    竹林の小径

    京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町
    市バス嵐山天龍寺前からすぐ

平井さんのおすすめ「嵐山」の朝観光ルート

  • 1渡月橋
  • 2天龍寺
  • 3野宮神社
  • 4竹林の小径
  • 5嵐山公園亀山地区
天龍寺
075-881-1235
京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68
時間/8:30~17:30(11月土日祝日と指定日は7:30~) 休み/なし
費用/庭園500円(諸堂参拝は追加100円、法堂参拝は別途500円)
野宮神社
075-871-1972
京都市右京区嵯峨野宮町1
時間/参拝自由、社務所9:00~17:00休み;なし
費用/無料
嵐山公園亀山地区
075-701-0124
京都市右京区嵯峨
時間/終日開放
費用/無料
問い合わせ時間/平日の8:30~17:15(京都府京都土木事務所)

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